源安さんち
あれからカリンとミツハとずっと相談している。徳田さんが助っ人として加勢してくれる事になったが、協力の内容はそれだけだ。魔王率いる妖し達をどうするかなどの相談に乗って欲しいのだが、それは全て徳田さんに一任されていた。何かの要望があれば徳田さんを通すように言われている。
何か良い情報が転がってないかと、源安さんの家にも行ってみた。源安さんは、気さくに自分の家にも寄ってくれるようにと、以前言っていたので遠慮なく訪ねてみる。アーリエとミツハを伴っている。
源安さんの家はすぐにわかった。玄関の上に派手な看板のような物が飾られている。その看板にはネオン管のような物が文字を形取っていた。『平賀源安からくり発明所』と書かれているようだ。
源安さんは家に在宅していた。玄関で挨拶を交わし、中へと入れてもらう。家というか小屋のような造りで、玄関から入るとすぐに広い土間があった。中には源安さんが作った発明品なのか、いろんな物が散在している。土間を過ぎると四畳半程の座敷が奥にあり、そこで草鞋を脱ぎお茶を頂いた。源安さんの娘さんがお茶を出してくれた。
今の状況を掻い摘まんで源安さんに話す。どうやって住処に密集している妖し達の包囲網を抜け、魔王の所まで辿り着くか?いっそまた将軍家に軍勢を出してもらい、正面から決戦を仕掛けるべきか?源安さんに意見を尋ねてみる。
「そうさなぁ……。ユゥらがわしのハウスを訪ねてきたのはラッキィな事じゃったのぉ。ここはワシのアァムの見せ所じゃろうて」
源安さんは、何本か抜けた前歯をニカリと見せながら、笑って親指を立てていた。




