自己防衛軍隊
ワタナベさんが何故、拳銃を持っていたのか説明してもらった。それは、あの世で光るハゲから与えられた能力のおかげらしい。
『自己防衛軍隊(セルフディフェンスアーミー)』というその能力は、現在自衛隊が所有している武器(ワタナベさんが亡くなった時点での)を、一つだけ任意に取り出して使用する事ができるという能力だそうだ。取り出した武器を消して、他の武器と取り替える事もできる様で、その気になれば戦車や、イージス艦なんかも出す事ができると豪語した(だが、そういった精密な機械や巨大な兵器を取り出すと、ワタナベさんの精神力をかなり消耗してしまうらしく、戦車を出せば約一週間、イージス艦を出せば約一ヶ月間は他の物を出せなくなってしまうらしい)。
能力の説明を詳しくしてもらったのは俺だけで、アーリエ達にはワタナベさんは便利な道具を出す魔法のような物を使える人だと説明しておいた(アーリエが物凄く興味を示していたが、詳しい説明は後程という事にしておいた)。
襲ってきた妖し達の死骸を、崖の下に蹴転がしておく。すると、加勢してくれたさっきの人が、この近くにある自分の家へ寄っていかないと誘ってきた。つい先程まではけっこうツッケンドンな態度を取っていた気がするが、何故か急に親切になっている。まだ、昼を少し回ったぐらいの時刻で宿を取るには早い気もするが、せっかくなので家に寄らせてもらう事にした。




