また旅立ち
そんな訳で、スメラギ神へ行く事になった。正直、魔王の事なんかどうでもいいが、皇ノ命には是非会ってみたい。場合によってはスメラギ神国に、ずっと滞在する可能性もあり得なくもない。
ニニギと会見をしてからすぐに、アーリエとプロヴダがいる宿屋まで行き事情を話して、「一緒にスメラギ神国へ行ってくれないか?」と頼んでいた。二人は案外簡単に同行する事を了承してくれた。
二人に同行してもらうのは、一人では不安だからという理由もあるが、アーリエに出来れば嫉妬心を起こさせたいという目論見もあった。遠い異鄕の地で、俺がその国の美人の権力者とイチャイチャしているのを見れば、アーリエの心にも嫉妬の炎がムクムクと沸き起こるかもしれない。そうなれば、俺との仲も急速に発展するのではないだろうか?
それから5日後、王都を出発する日がやって来た。スメラギ神国の使者一行と供に王都の東にある門の前まで行く。そこでアーリエとプロヴダに合流をした。
今回、俺達はVIP待遇で使者一行に連れて行かれるだけなので、なんとなく気が楽だ。ちなみに使者一行の人数は5人いる(俺達3人と合わせて計8人だ)。
俺とアーリエとプロヴダには馬が用意されていた。使者が用意してくれた馬と、後は例のクソ馬だ。何故か俺がクソ馬に乗る事になっていた。クソ馬も俺に少しは慣れたのか、機嫌が良い時だけ背中に乗せてくれるようにはなっていた。使者一行の中で馬に乗っているのはニニギだけだった。
道中、時折馬から降りたりしながら進んでゆく。馬から降りて歩くのは、乗り続けているのも腰に負担が掛かってしんどいからだった。乗り慣れていなければ、股も擦れて痛くなってくる。
初日は日が暮れる前に、途中にあった村で休む事になった。村には宿がないので金銭を支払って、何人かずつで農家に分宿させてもらう。
次の日もまた次の日も、ひたすらスメラギ神国へ渡る船があるという、港町を目指して東に進んで行く。




