表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/152

戦士の穴

 それから数日して、『戦士の穴』へ馬車で連れて行かれた。

 戦士の穴は、戦士の国から少し離れた森の中にある。森を開いて訓練場が作られ、宿泊為の施設も側には建てられている。

 訓練生達は何ヶ月かに一度だけ、長期の休みを貰えるが、それ以外は基本的に家には帰れない規則になっている。そうする事でお互いの連帯意識を高めているらしい。

 フレデリックさんもローリー君も昔そこに入っていたみたいで、懐かしそうにその事を語っていた。

 戦士の穴に到着したようで、馬車から降ろされる。荷物はほとんど持ってきていない。聖剣は施設に入っている間、フレデリックさんに預かってもらう事になっている。

 アーリエとプロヴダも馬車に乗って付いてきていた。アーリエは俺が訓練施設に入っている間、この国にいる魔法使いに魔法を教わるつもりだと話していた。

 「『戦士の国』に魔法使いがいるのか?」と疑問に思い聞いてみると、この国にも高名な魔法使いが一人だけいると、フレデリックさんに教えてもらったらしい。アーリエの魔法は威力が弱いし、扱える数もそんなに多くはないみたいなので、その魔法使いの元で頑張って修業し直してみると意気込んでいた。

 プロヴダは俺が戦士の穴に入るのを、なんだか羨ましがっていた。戦士の穴は女人禁制になっているので、入りたくても入れないみたいだ。

 アーリエとプロヴダを馬車で待たせ、フレデリックさんと俺は訓練施設の中に入った。訓練施設は木柵で囲まれており、入り口の門は出入りするとき以外は常に閉じられている。俺はすでに緊張で吐きそうになっていた。

 入り口から入るとすぐに広い運動場のような物があり、少年達がそこをグルグルと走り回っている。

 その少年達から少し離れた場所に、フレデリックさんと似たようなゴツい体型をした、頭や顔に無数の傷があるハゲたおっさんが立っていた。

 フレデリックさんは、そのおっさんに親しげに話しかけた。おっさんは話しかけられると笑顔になり、フレデリックさんと握手を交わしていた。フレデリックさんが俺を、そのおっさんに紹介する。どうやらこの人が、この訓練施設の教官の1人らしい。紹介された俺をおっさんが睨みつけた。おしっこチビりそうだ。

 教官が運動場の周りを走り終わった訓練生の一人を呼び出し、俺を宿泊施設の方に案内するよう指示した。案内してくれるのは眼鏡をかけた痩せっぽちの少年だ。

 俺が宿泊施設に行こうとフレデリックさんに頭を下げる。

「では、三ヶ月後に迎えに来ます」

 フレデリックさんはそう言い、帰っていった。

 

 宿泊施設はニ階建ての建物で、二階に訓練生達が寝泊まりする部屋があり、一階には食堂やそれ以外の設備などがある。今はこの施設に30人程の訓練生達が暮らしているらしい。

 俺もニ階の自分に割り当てられた部屋に案内された。部屋には、入ってきた扉から見て左右に二段ベッドが置かれてあり、その右の上のベッドが今日からの俺の寝床になる。

 案内してくれた眼鏡の少年から、訓練する為の着替えを渡された。半袖の上着に半ズボンで、なんだか体操服みたいだ。

 教官から、「着替えを済ませたら、すぐに俺の所へ来い」と言われていたので、着替え終えるとすぐに教官の元へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ