市場でのひととき
鏡はなるべく早くに診てもらうと、ファディールちゃんは言った。
そういえば記憶を見てもらうのに、お金とか掛かったりするのだろうか?アーリエに尋ねてみると、基本的には無料だが御布施として、幾許かの金銭を神殿に納める様になっているそうだ。
このまま帰ってしまうるのもなんなので、町の市場を見学して行く事にした。
神殿から30分程、歩くと市場に着いた。
市場には、町の人間を全員集めたんじゃないかと思う程に人がいた。店舗は出店が主で、ほとんどが食料品を扱っていたが、それ以外だと装飾品を売ってる店、出し物をしている店など、いろいろある。台の上に商品を並べて売っている店もあれば、地べたに蓆を敷いて商品を並べている店など様々だ。
そういう店がいくつか通り道を開けて、左右で向かい合う形に並んでいる。
学校の文化祭のような雰囲気があり、観ているだけでも少しワクワクする(俺は文化祭にはあまり良い思い出はないが)。アーリエも興味津々なようだった。
市場でも俺達は、やはりすれ違う人達にジロジロと見られている気がする。アーリエにも視線を送る人が多い。ここには沢山の人がいるが、アーリエのようなエルフを俺は見ていない(ハーフエルフらしいが)。エルフは珍しいのかもしれない。
ほとんどの店を観て回った後に食べ物を買った。なにかの肉の串焼きと、果実のジュースだ。美味しかった。
装飾品を売っている店をアーリエと冷かしていると、どこからから突然、悲鳴のようなものが聞こえてきた。




