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霧の向こう側③
私は実験がてら森の中に、いろいろな魔法の罠を仕掛けておいた。
いつ使われるかわからないのに、そんな物を仕掛けておいたのは、祖父の蔵書の中に『魔法で仕掛ける、オススメの罠100選』、という物を見つけたからだった。私もまさかこんなにも早くに、仕掛けた罠の成果が見られるとは思ってもみなかったのだが……。
エルフの村の周辺の森の中は、阿鼻叫喚の地獄絵図となっていた。
蔦で縛り付けられ、樹上に吊されてしまっている者達。大きな蕾を持つ植物に身体の半分を包み込まれ、消化されかかっている者達。巨大な花弁を持つ植物が出す花粉を吸い込み、ヘラヘラと薄ら笑いをしながら、近辺を彷徨っている者達。そんな感じで盗賊達の集団はすでに全滅しかかっていた。
例の盗賊達の頭は、5人の手下達と共にある樹の根元で一緒になって震えていた。目の前には大きな頭を持つ、向日葵のような植物系のモンスターがいた。頭の中心には巨大な口があり、根っ子に当たる部分が触手のようになっていて、それで移動できるようななっていた。頭の高さは5メートルぐらいはありそうだ。




