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霧の向こう側②

「……ムムムッ!何者かが結界を通り過ぎて、この村に向かってきておるようじゃぞ……!」

 エルフの村の長老(アーリエの祖父)が、自宅の書斎の机の上に置いてある水晶玉を覗きながら、そう呟いた──


 長老はそれからすぐに、村のエルフ達を村の真ん中にある広場へと集めた。

「聞いてくれ、村の衆よ!何者かが集団で、この村へ押し寄せようとしておる!今から、それを迎え撃つ準備をしなければならん!」

 それを聞いて村のエルフ達がザワめいた。外部の者達からの襲来など、この村が出来てから初めての事であった。

 そんな中、エルフ達の間から一人の娘が長老の前まで歩み出てきた。

「ウフフフッ、大丈夫ですよ、お祖父(じい)様……。私が侵入者が入ってきそうな場所に、いくつか罠を仕掛けてありますから……」

 長老の前まで歩み出たアーリエが、そう言った。アーリエ、只今14歳。思春期真っ盛りであった。

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