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父と母

 私の名前は、アルシエント・トローマーニャ・ヴヴニグラドゥ。エルフの村で生まれたハーフエルフだ。

 ある日エルフの村がある森の中に、怪我をした人間の男性が倒れていた。どうやら野盗に襲われてしまったらしい。それをエルフである私の母が偶然に見つけ、自分の村まで連れ帰ってきたのが始まりだった。

 エルフの村に人間を入れるのは、村の掟で固く禁止されていた。当然、村の住民である他のエルフ達からは、「すぐにその人間を村の外へ出せ」と言われる。しかし、心優しい母は怪我をした人間の男性を見捨てる事ができずに、周りの声に逆らい自分の家で男性の怪我の介抱していた。

 母は村長の娘だった。村長である自分の父親からも、「人間を村の外へ出すように」と厳命されてしまった。仕方なく母は祖父の家を出て、村の外れに粗末な小屋を作り、そこで男性と一緒に暮らし始めた。

 村ののエルフからの協力が得られない生活はとても大変だったらしいが、母は自分で森の中の鳥や小さな獣などを捕まえ、人間の男性に与えていた。やがて、その男性の傷もだいぶ良くなった。

 男性がある日、

「自分は、とある王国の騎士である。ある任務があり、この村がある森の中を馬で進んでいたのだ。そこを野盗に襲われ怪我をしてしまった。傷が治ったなら自分の国へと帰らなければならない。だが、また必ずここへ戻ってくると約束する」

 母とその男性は、すでに恋仲になっていた。男性は自分が持っていた荷物の中から、紋章がを描いたブローチを母に手渡した。そして、傷が癒えた男性は、村から去っていった。

 私が産まれたのはそれから八ヶ月後の事だった。

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