表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
118/152

再び王都②

 その人間に案内された店というのは、すぐ側にあった。

 店の玄関の扉を潜ると、所々に灯りはあるのだが薄暗く、怪し気な雰囲気が漂っていた。

 あまり広くもない店内は、L字に曲がったソファーが四つ、四方に向かい合うように置かれてあり、ソファーに座った客が、他のソファーの客を見えないように間仕切りとして、低めの長方形の台の上に植物を植えた鉢を乗せ、視界を遮っていた。間仕切りと間仕切りの間は開いており、そこを客達や従業員が通るようになっている。ソファーの前には、膝よりも少し高いぐらいのテーブルが置いてあり、その上にはキャンドルが灯されてあった。

 私こそ()()は、例の前歯がない人間に引き継ぎされた、人間の男性に案内され(こちらの人間はまだ若く、態度もしっかりした普通の人間に見えた)、一番手前の入り口に近いソファーの真ん中辺りに座らされた。

 しばらく待っていると、嬌声(きょうせい)を上げながら人間の女性が3人現れた。年の頃はわからないが、みんな素肌の見える割合が多い派手な服を着ている。

「ワ~ッ!お待たせ~!」

 女達は耳障りな声を上げながら、私が座っているソファーに腰かけてきた。何故か距離が近い。

「お飲み物は何にしますか~?」

「キャ~!アタシ、フルーツ頼みた~い!」

 いきなり現れては(うるさ)く騒ぎ立てる。私は思わぬ出来事にドキマギしながら、ただただ俯向(うつむ)いているだけだった。

「お客さんって、何してる人なんですか~?」

「お客さんの顔、全然見えな~い!フード脱いで顔見せてよ~!」

 私はついに耐えきれなくなり、席を立ち上がろうとした。

「お客さんって、無口なんだね~!……ん?あれ?なんか変な感じがする……」

「え~!どうしたのよ、も~!まだお酒も頼んでないのに~!って、あれ?私もなんか気分が……」

 女達が妙にソワソワとし始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ