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第20話 戸隠新太、出陣!

昨日は初投稿から丁度一ヶ月ということで、執筆一ヶ月達成記念でこの「まおテン」の他に「まさスラ」「ドラリバ」も同日更新!と意気込んだものの、出張で遅くなってまさかの午前様ということで一話も更新できず(;_;)

そんなわけで本日は執筆二か月目突入祝い!ということで、「魔王様にテンセイ!」「ドラゴンリバース 竜・王・転・生」「転生したらまさかのスライムだった!その上ノーチートって神様ヒドくない!?」の三つの物語を全て更新したいと思います。第三弾はこの「まおテン」です。・・・ところが更新間に合わず日が変わってしまいましたー、無念! 第一弾の「ドラリバ」第二弾の「まさスラ」は無事更新済です。よろしければ他も物語もお楽しみいただければ幸いです。宜しくお願い致します。


各地に出稼ぎに向かった連中から外貨が届けられ始めた。キース達偽騎士団に、マコたち狸人族、エルファ達ダークエルフを中心としたグループたちからも続々と上納金が集まってくる。いや、何か悪の組織みたいな感じで落ち着かないが、予定していた外貨が集まり始めたことにより安堵する。今度はその外貨で食料を確保せねばならんがな。最もその食料はまずゼゼコペンギン達に遊戯アイテムを売ってもらったお金で各地の食料を買って来てもらい魔国へ送ってくる手はずになっている。




ある夜、俺は真の魔王の型でバルコニーに立った。

宝物庫から身に合う鎧と刀を手に入れてきている。


メイド長のメリッサの執務室にそっと置き手紙もしたし。

翼を広げ、飛び立とうとしたその瞬間、


「魔王様、どちらへ行かれるんですの?」


ビックーン!驚いた。こんな丑三つ時に起きてたの?ドロステラさん。


「魔王様、どちらへ行かれるんですの?」


再度聞かれた。もしかして内緒で出かけようとしたこと、怒ってます?


「いや・・・人間の国を見て来ようと思ってね。ついでに俺も冒険者登録してこようかと」


しれっと答える俺をねめつけるドロステラさん。


「じゃあ私も行きますわ」


んんっ?


「ドロステラも行くのか?翼とか隠せるのか?」


基本的に人間に見えないと連れて行けないけど。


「もちろん大丈夫ですわ」


そう言って翼を消すドロステラ。・・・かわいいぜ、チクショー!


「その状態で戦闘できるのか?」


「全力は出せませんが、基本的な魔法や体術は使えますから、足を引っ張るような真似は致しませんわ!」


両手でグーを握り、ふんすっ!と気合を入れるドロステラ。

うーん、大体こっそり出かけるつもりだったのに見つかっている時点でドロステラを置いていくという選択肢はなくなってるんだけどね。


「じゃあ、俺とドロステラの二人で旅をしているって設定で行くか。ドロステラも人間の町の冒険者ギルドで登録してもらうぞ」


「もちろんですわ!」


ブイサインで承諾を表すドロステラ。


どこかでギリッと何かをひっかくような音が聞こえた気がしたが・・・気のせいか。


「あの・・・魔王様? 二人で旅をしているって設定ですけど・・・二人は恋人同士ですの・・・?」


ギギギギギッ!とまるで大理石の柱を爪で削るかのような音が聞こえた気がするが、気のせいとしておこう。


「恋人同士の設定は考えなかったな」


素直に答えたのだが、


「え、じゃあ・・・夫婦ですの!? そこまではまだ早いというか・・・でも魔王様が望まれるのであれば・・・」


顔を真っ赤にしてクネクネするドロステラさん。何故に夫婦になりますのん?


バキバキバキッ!


嫌な気がして後ろを振り向けば、大理石の柱が折れてます。その向こうには明らかに折った犯人であろうメリッサが。


「魔王様・・・? 一体何を遊んでいらっしゃるので?」


・・・めちゃめちゃ怖ええ!


「いや、人間に変装して冒険者として稼いで来ようかと・・・ついでに人間の世界を勉強できるし」


「魔王様はお忙しいのです。遊んでないで早くご就寝ください。明日の執務に差支えが出ます」


そう言って俺の襟首をつかんで引きずって行く。おいおいおい!すごいパワーだなメリッサ!


「いやいや、遊びに行くわけじゃないんだ。この目で世界を見て見たいんだよ。ちゃんと3日間くらいで戻ってくるから!」


メリッサはジッと俺を見る。


「ドロステラとは夫婦の設定で?」


ふるふる。俺は首を横に振る。


「では恋人の設定で?」


・・・ふるふる。俺は首を横に振る。

ドロステラが期待のまなざしで俺を見るが、スマン、メリッサの圧力には勝てないのだ。


「では普通の旅人で?」


コクコク。俺は首を縦に振る。

ドロステラががっくりと膝をついて絶望しているが、スマン、どうにもならないのだ。まずは出かける許可を取らねば!


「・・・いいでしょう。3日間の出張許可を認めます。お気をつけて行ってらっしゃいませ。お戻りになりましたら、出張報告書を私まで提出ください。・・・後、出来れば私にお土産など買って来ていただけますと忠誠心が上がります」



お土産で忠誠心が上がるのかよ!

手軽でありがたいけど!


「わかった。善処しよう」


「ドロステラさん、魔王様の事頼みましたよ」


「了解ですわ、メリッサさん」


ガッチリ握手を交わす二人。仲いいんだね。


「ところで魔王様。人間の町に出かけたら、魔王様と町中でお呼びするわけにも行きませんわ。何とお呼びすればよろしいのでしょうか?」


ドロステラが呼び名を聞いてくる。そりゃ魔王様はアウトだわな。


「改めて自己紹介しよう、俺は戸隠新太。名が新太だ。新太と呼んでくれ」


「・・・新太様・・・新太様・・・」


口の中で呟くように名前を連呼するドロステラ。なんか恥ずかしいんですけど。


「新太様? あまりドロステラに鼻の下を伸ばさない様にお気を付けくださいませ」


ちょっと背中をつねられながらクギを刺される。メリッサ容赦ないね。


「さあ、新太様!出発いたしましょう」


と言いつつ、両手を広げて俺に抱きつくドロステラ。何故に?


「ななっ!」


メリッサがなんてことを!見たいな表情で愕然とする。


「私、翼を消すと飛べませんの。新太様、お姫様抱っこで連れて行ってくださいまし」


両の手を俺の首に回して甘えるドロステラ。


「ちょっとドロステラさん!」


剣呑な雰囲気を出すメリッサ。もう出発しちゃおう。

俺はひょいっとドロステラをお姫様抱っこすると、翼を羽ばたかせバルコニーから飛び立つ。


「あああっ!新太様!」


「メリッサ、行って来るよ!」


そう言って高度を上げ加速して行く。


なんかまた大理石の柱が折れるような音がしたが、気にしないようにしよう。


「新太様!新たな冒険にしゅっぱーつ!ですわ」


ドロステラはお姫様抱っこされながら子供の様にはしゃいでいた。


よろしければブックマークや評価よろしくお願い致します。

大変励みになります(^0^)

他にも投稿しています。


転生したらまさかのスライムだった!その上ノーチートって神様ヒドくない!?

https://ncode.syosetu.com/n2026ew/


ドラゴンリバース 竜・王・転・生

https://ncode.syosetu.com/n1684ew/


よろしければぜひご一読頂けましたら幸いです。


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