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第16話:アポイントメント~面会の約束~

 ハローワークから自宅に戻る途中で携帯電話に着信があった。

 電話の主は、虎之介からだ。俺は歩きながら電話に出た。

『もしもし、竹田です』

『もしもし、剣崎だ。竜作、今ちょっと話せるか?』

『ああ、大丈夫だ』

『お前達夫婦に張り付いている奴らの身元がわかった。奴らを尾行したところ、ガルジヤ王国の大使館に出入りしていることがわかった』

『それじゃ、奴らはガルジヤ王国の大使館員ってことか?』

『どうやらそのようだ。竜作、お前ガルジヤ王国の大使館員に付きまとわれる心当たりは無いか?』

『心当たりは特に無い』

『そうか、引き続き俺の方で詳細を調べてみるよ。竜作、くれぐれも気をつけろよ』

『ああ。気をつけるよ。しかし、近日中に平和玩具の平沼雄一社長に会って直接ことの真相を聞いてみるつもりだ』

『そうか、その際にはお前達夫婦の警護上、俺も立ち会わせてくれ』

『わかった。そのように話をつけてみるよ』

『それじゃな、竜作。くれぐれも無茶だけはするなよ』

『わかってるよ。じゃあな』

 俺は虎之介からの電話を切り自宅へと戻った。




 自宅へ戻ると俺はベランダでたばこを二本吸い、心を落ち着かせてから平和玩具株式会社の社長、平沼雄一氏の個人用携帯電話に電話をかけた。なぜ平沼雄一氏の個人用携帯電話の電話番号を知っているかというと、それは雄一さんとボスはいとこ同士で親戚筋にあたるからだ。

 電話をかけると三コール目で雄一氏本人が電話に出た。

『もしもし、平沼です』

『もしもし、雄一さんですか? お久しぶりです。竹田竜作です。今ちょっと話せますか?』

『ああ、竜作君か。今話せるよ。突然の電話で驚いたよ。何かあったのか?』

『何かあったもなにも、俺達夫婦の周りに怪しい連中が張り付いているんです。雄一さん、あなたならことの真相を知ってるはずだ。直接会って話を聞きたい』

『……、ちょっと待ってくれ。……、今の私のスケジュールでは明後日(あさって)の三時が空いている。その日時でどうかな?』

『わかりました。ただし、俺達夫婦の警護の都合上、ピースメーカーの剣崎虎之介警備主任を同席させたい。それはよろしいですか?』

『わかった。それならピースメーカーの本社で話そう。そこが私の知る上では一番安全な場所だ。当日は使いの車を回すよ』

『いや、剣崎から名刺をもらって本社の場所は知っています。俺に張り付いてる連中を巻いて行かないといけないので、当日はバイクで向かいます』

『そうか、わかった。それじゃ明後日の午後三時にピースメーカーの本社で落ち合おう』

『はい、よろしくお願いします。それでは失礼します』

 雄一さんに要件を伝えると俺は静かに電話を切った。




 雄一さんとのアポイントメントは取れた。明後日の三時にはことの真相がはっきりするはずだ。俺はほっと胸をなでおろし、ベランダに出て午前中に洗濯して干しておいた洗濯物を取り込んだ。

 和室の片隅にあぐらをかいて座り、洗濯物を丁寧にたたんでいく。

 メインディッシュのボスのブラのジャーとパンのティーは、相変わらず最後により丁寧にたたむ。今日のメインディッシュは紫の上下だ。ボスがこの上下を着けている姿を想像すると、なんだかムラムラとしてくる……。

 いかん、いかん。今はそんなことを考えている場合ではない!




「落ち着け、竜作。クールになろうぜ、竜作……」




 俺は股間の一物に対して静まるようにと独りごちた。

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