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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

モールド・エンド

作者: yume
掲載日:2026/01/29

時代も場所も定かでない。

大雨の降る日、川の堤防が水で膨れ、いまにも決壊しそうになっていた。

堤防は土でできており、ゆっくりと水が染み込み、崩壊の兆しを見せていた。


川のほとりには一軒の家があり、その隣では掘削作業が行われていた。

掘られた地面からは黄色く輝く宝石が掘り出されていた。

人々はそれを目的に働いていたが、ほどなくして堤防は崩れ、現場は混乱に包まれた。


そのとき、山の方から二体の化け物が現れた。

ぬっぺほふっぺのような形状に、キノコや粘菌がまとわりついた姿。

それらは作業員たちを襲い、吸収するように取り込んでいった。

逃げ場を求めた者たちは家へ逃げ込み、そこで再び殺された。

他の者は山へ逃げ、そこでさらに奇妙な光景を目にする。


山の斜面には宝石が散りばめられていた。

だが次の瞬間、山そのものが動き出した。

それは化け物たちの“親”であり、宝石はその体に生えている結晶だった。

彼らが掘っていた宝石は、実は星の生命体の一部だったのだ。


夢の中で、ふと気づいた。

この星の粘菌のような生命体は、互いに融合し、

外来の生命を吸収して“浄化”している。

それはまるで白血球が病原体を取り除くような働きだった。


この星にとって人間は“病気”だったのだ。

宝石を奪い、土を掘り返し、静かな体を刺激する存在。

星はその免疫として怪物を生み出し、

人間を排除した。


——もし何もしなければ、きっと何も起こらなかった。


この星の名は、モールド・エンド。

全身が糸状の繊維で構成された、脳のような星。

風が、菌糸が、水の流れが、その思考そのものだった

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