表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

エピソード「三」 海岸の町、マレ(2)

再び異世界へと来た世界は冒険者ギルドでギルドカードを貰い、薬草採取の依頼を受ける事にした。さっそく、依頼に向けて準備を始める…。


「あっ、起きてましたか!状態はどうですか?あなた、近くの平原で倒れてたんですよ?」


俺が冒険者ギルドから宿屋に戻ると、今までは宿屋にいなかった亭主が話しかけてくる。


亭主に詳しく話を聞くと、どうやら俺がこの世界で初めて目覚める前、近くの平原で荷物を持って倒れていたらしい。その後、ギルドカードなどの身分証もなかった俺を、亭主であるラリスさんが匿ってくれたそうだ。


「あと、私のお節介ですから、宿泊料金は取りませんので、気にしないでください。」


「あぁ…ありがとうございます。」


その後、俺は部屋に戻り、元々持っていた自分の荷物を確認する事にした。剣、傷薬、金貨、着替えに地図。冒険者みたいな持ち物だが、ギルドカードを持ってないのは不自然だな…。


とりあえず、薬草採取の依頼の為に、平原に向かうか…。



辺り一面に広がる、緑の草。気持ちの良い風が吹き、太陽の陽が暖かい。


俺はその場にしゃがみ、依頼の薬草であるレトラ薬草を探す。


「…これか?いや、違うな…これか?」


俺は、早速困難に直撃した。


薬草の見た目も、探し方も知らないのだ。そりゃあ、薬草なんて探したことないから当たり前だけど。


「レトラ薬草を探してるんだよね?これだよ。」


小さな手が、俺のすぐそばにある薬草を採る。俺は、その手の主を見る。


「私はラエティ!君は?」


腰まで伸びた金色の髪、穏やかで優しい緑色の瞳を持つ少女だった。ラエティは、俺に微笑みかける。


「俺は、世界。巴世界だ。」


「セカイくんね!薬草の探し方、私が教えてあげようか?」


ラエティは薬草を指差し、俺に説明しながら採取する。


「レトラ薬草は、基本的に傷とか怪我の回復で使えるんだよ。葉っぱが空気中の魔力を吸って、回復効果のある液を生み出してるんだって。」


「すごい物知りだな。よく薬草をこうやって採取してるのか?」


「うん、まぁね。でも、普段はマレの街のみんなの為にお手伝いしてるんだ。」


俺と同い年くらいなのに、偉い子だ…。俺だったら、『無意味』だと諦めて、動く気にもなれないのに。



そうして、ラエティが薬草採取を手伝ってくれたお陰で、すぐに依頼を完了できた。


「こちらが、報酬のククス金貨です。」


名前にククスが入っているという事は、国ごとで貨幣が違うかもしれないな…など考えながら、金貨を財布に入れる。


まだ時間は残っているし、新しく依頼を受けようとした。


しかし、体が段々と重くなり、心臓の鼓動が速くなる。眠ってしまいそうだ。俺は、強烈な眠気と疲労感に襲われた。


「なんだ、この感覚…。とりあえず、宿屋に戻るか…。」


宿屋に戻るなり、俺はベッドに横になる。抵抗する気にもなれず、俺は寝てしまった。



そして、すぐに目が覚める。何度も見た、日本の自分の部屋だ。どうやら、異世界で活動できる時間には限りがあるみたいだ。


俺はベッドから起き上がり、学校に向かう準備を始めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ