双葉と蘭
コチラも2年前ほどに漫画用に書き下ろした脚本・プロットでございます!
↓本編どうぞ!
双葉と蘭
喫茶店
テーブル席に座る二人を映す
コーヒを優雅に飲む長髪の女性「蘭」
反対に固唾を飲むショートカットの女性「双葉」
テーブルを移して
真っ黒になったオセロ盤
双葉「凄い……ボロ負け
蘭さん本当、何でも強い……」
蘭「双葉さんも中々の戦いぶりでしたよ」
とコーヒーをゆっくり啜る
とピピピーと音が鳴る
蘭は反応してバックからタイマーを取り出す
蘭「……もう時間ですね」
双葉「あ!え!は、はやい!」
と双葉が焦る
蘭「では〜」と淡々と話し始めて電卓を取り出す
蘭「遊び相手代行サービスをご利用頂き誠にありがとうございます……1時間代行+オセロ盤の貸し出しで〜」と電卓をカタカタする
双葉「……は、はい……」
蘭「この料金になりますねぇ」と電卓を見せる
電卓には2000円と出されてる
双葉「……分かりました……」少しションボリする
蘭はオセロを片付ける
双葉「因みになんですけど3時間にしたら
幾らになるんでしたっけ?」
蘭「そうですねぇ此方の料金にプラス2000ですかね……延長しますか?」
双葉は少し考えて
双葉「いえ……今日は辞めときます
オセロ楽しかったです
あの明日は代行無理ですかね……」
蘭はスケジュール帳を見て
蘭「そうですねぇ……明日の16時空いてます」
双葉「あぁ、じゃあお願いします」
と蘭はペンを持って書き込む
蘭「分かりましたありがとうございますね」
とニコッとする
双葉「(わ、笑った……)
じ、じゃあ今日の代金」
と財布から2000を取り出して渡す
蘭「いつもご利用ありがとうございますね」ニコッとする
蘭「では失礼します」
と席を離れる
双葉「(また、笑った……)」
水を飲んで
双葉「……ハァー」とリラックスする
双葉「(たまに見せる笑顔の威力すご……)」
双葉「……」とスマホをいじる
双葉「遊び相手代行サービス 蘭」と打つ
双葉は口コミを見る
スライドしていく
「蘭ちゃんチェス強すぎる!
また挑戦する!」
「蘭さんの淡々としながらもロマン技決めるの
ギャップ」
「蘭ちゃんいつもありがとう!」
と流れてくる
双葉「(口コミは好評……そりゃそうかぁ
美人さんで勝負強いし……)」
と双葉は水を飲み切り
支払いをすませ
店内から出ていく
カランカラン
店員「ありがとうございましたー」
街を歩く双葉は考える
双葉「(ああ言う人に憧れるなぁ私
そろそろ私もこうやってサービス使わなくても
友達とか作ってさ……遊びたいな)」
と歩いていく
双葉「(その前に一回でも蘭さんにゲーム勝ちたいなぁ……何なら勝てるかな)」
携帯を再び見て
双葉「……(オセロ、将棋、チェス
テレビゲーム実力と知識で物を言う奴ばっかり……)」
双葉「……実力」
と歩いてゆく
双葉「……」
考える
場面転換
マンション
その一室
色々な参考書が積まれている部屋を映す
机に向かってオセロの参考書を読む蘭
蘭「なるほど……あそこに置かれたら……
そこに置くべきだったんだ……」
部屋の奥から声「蘭〜蘭〜ご飯よ〜」
蘭「一歩間違えてたら双葉さんに逆転されてたんだ……」
と母がドアを開く
母「蘭〜ご飯よ!寝てるの?」
と母は蘭が勉強してる姿を見る
蘭は気づいて
蘭「あ、お母さん……ごめん気づかなかった」
母「勉強熱心はいいけどさぁ……
あまり気負いし過ぎない方がいいよぉ
気持ち楽にしな蘭」
蘭は母に近づき
蘭「ううん……利用者は強い私が好きで……
そのお陰でたくさん仕事も入ってるから……
頑張らないといけないんだ……」
母「……」母は心配そうな顔をする
蘭「お母さんこそ頑張り過ぎは……よくないよ
身体労わらないと……またいつ貧血で倒れるか
分からないからさ……」と蘭は母の顔を見て言う
母「……」
と蘭は先に行き母は固まる
母「……」口角上げて
後をゆっくり追う
次の日
喫茶店
二人は座る
店員「ご注文は?」
双葉「……またコーヒー頼みますか?」
蘭「はい、お願いします」
双葉「コーヒー二つで!」
店員「コーヒー二つですねぇ」と店員去ってく
蘭「コーヒー飲めたんですね」
双葉「ま、まあ……(コーヒー苦手だけど……蘭さんのマネすれば勝率上がるかなぁって)」
蘭「そうだ、今回は何をしましょうか?
オセロ、将棋、チェス……」
双葉「……それなんですけど!」
蘭は少し驚く
蘭「はい、なんですか?」
双葉は腕をテーブルに伸ばして
蘭「えと……」
と此処で店員「コーヒーお二つお持ち致しましたー」
とコーヒーを置く「ごゆっくり〜」と去っていく
双葉がテーブルに伸ばした腕を勢いよく曲げ
双葉「ジャンケンしましょう‼︎」
蘭「……ジャンケン……」
双葉「はい!蘭さんの勝負強さはよく分かりました!ですが!運には偶然にも勝てる気がします!」
蘭はゆっくりコーヒーを飲み
蘭「確かに……ジャンケンで勝負を仕掛けてる人は今までいませんでしたね」
とニコッとする
蘭「やりますか……」
双葉「はい!」
と二人は構える
双葉「(き、緊張する〜)」
蘭「……」
双葉「い!いきますよ!」
双葉「(絶対勝ちたい!勝ちたい!ただ勝ちたい!)」
蘭「(負けれない!負けない!仕事が掛かってる!)」
と二人は気合いの入った「ジャンケン! ポン!」
あいこ あいこが三連続
最後のジャンケンポン
結果は双葉チョキ 蘭パー
それを見た二人
双葉「勝った!うそっ!」
蘭「(負けてしまった)……負けてしまいましたぁお見事です」と微笑む
双葉「(ジャンケンは運ゲーだから!勝てたけど蘭さんには他のゲームには勝てる気がしないなぁ)」
と明らかにションボリしてる蘭を見た双葉
双葉「えと……蘭さん……」
蘭「あっ!勝利おめでとうございます!双葉さん!」
二人「えと!すみませんでした蘭さん!」
蘭「え!あ、謝らなくても……」
双葉「えと……気負いし過ぎてしるのかなと思いました……負ける事が許されない人……ってレッテルが相当のプレッシャーになっていたのかなって」
蘭「…」蘭は母の言葉を思い出す
蘭「えと……」
双葉「でも!大丈夫ですよ!勝負に負けても!
きっと蘭さんの事、関わらなくなることないと思います!それにジャンケンは運ゲーなので!」
蘭「……(そっか)」
そして双葉が続けて「なのであの!」
双葉「オセロ!3時間代行で!」
蘭「(もう少し気を楽しにしてみようかな……)はい!喜んで!」ニコッとする
完
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