BBQ帰りの夜道1
昼下がり、川辺の道の駅キャンプ場。青空の下、炭火の煙が立ち上り、川のせせらぎと笑い声が混じり合う。
「おい、肉もう焼けてるぞ!」
「ちょっと待って、まだ野菜が全然だよ!」
「ビール冷えてる?誰か持ってきて!」
「はいはい、クーラーボックスから出すから待て!」
「俺、焼き係になってる気がするんだけど?」
「いいじゃん、手際いいし!」
「その分、俺が食べる量増えるからな!」
笑い声が弾け、炭火の匂いが漂う。川辺の風が心地よく、昼の光はまだ明るい。
「この場所、思ったより広いな」
「川遊びもできるし、最高じゃん」
「でも日が暮れたら真っ暗になるんじゃない?」
「それがまたキャンプっぽくていいんだよ!」
午後になると、炭火の赤が鮮やかに見え始める。
「焼きそばいくぞー!」
「お、待ってました!」
「俺、ソース多めが好き!」
「焦がすなよ、焦がすなよ!」
「お前が言うと逆に焦げそうだわ!」
夕方、空が茜色に染まり、川面がきらめく。虫の声が強まり、仲間たちの声も少し落ち着いてきた。
「暗くなってきたな……ランタンつける?」
「おう、頼む!」
「うわ、ランタンの光って意外と心強いな」
「でもその分、周りが余計に暗く見えるんだよな」
ランタンの光に照らされ、仲間たちの顔が浮かび上がる。炭火の赤と混じり合い、昼間とは違う雰囲気が漂う。
「川の音、さっきより大きくない?」
「え?気のせいだろ」
「いや、ちょっと怖いこと言うなよ」
「まぁまぁ、飲め飲め!」
夜が深まるにつれ、笑い声の裏に川辺特有の静けさが忍び寄る。
「そろそろ片付けるか?」
「そうだな、ゴミまとめて……」
「炭はどうする?」
「水かけて消すしかないな」
「おい、川に落ちるなよ!」
「誰が落ちるか!」
片付けの声も賑やかだが、ふとした沈黙の瞬間に川の音がやけに大きく響く。
「……なんか、川の向こうに人影見えない?」
「え?どこ?」
「ほら、あの街灯の下……」
「いや、誰もいないだろ」
「気のせいか……」
仲間の笑い声が再び弾けるが、川辺の闇は確実に濃くなっていた。
「帰り道、真っ暗だろうな」
「スマホのライトあるし大丈夫だろ」
「でも川沿いって、夜になると空気が変わるんだよな」
「お前、そういうこと言うなって!」




