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俯瞰撮影で2

ヘアピンカーブをいくつも抜けながら、車は山肌に沿うように登っていく。

カーブを曲がるたび、フロントガラス越しに差し込む光の角度が変わり、木々の影が車内をゆっくり横切っていく。

窓を少し開けると、冷たい空気の中に土と緑の匂いが混ざり、胸の奥まで澄んだものが流れ込んでくる。

登山道の入口が近づくと、ザックを背負った老夫婦が道端で並んで立っているのが見えた。

ふたりは何か穏やかに話していて、その姿は山の朝にすっかり溶け込んでいた。

通り過ぎる一瞬、彼らの視線がこちらに向いたような気がしたが、ただの挨拶のような、軽い気配にすぎない。

そのまま車を進め、神社の駐車場へ到着する。

エンジンを切ると、山の静けさが一気に車内へ流れ込んだ。

深呼吸をひとつして外に出ると、空気はひんやりしているのに、どこか柔らかい。

駐車場から続く参道は、登山道のように少しだけ斜面を登る形になっている。

踏みしめる砂利は細かく、足元でかすかに音を立てながら沈み込む。

その下にある土の柔らかさが靴底越しに伝わり、歩くたびに重心が静かに吸い込まれていくようだった。

両脇には苔むした石灯籠が等間隔に並び、朝露を含んだ苔が淡く光を返している。

触れれば冷たさが指に残りそうな、しっとりとした質感。

灯籠の影が参道に落ち、木漏れ日と交互に模様を作って揺れていた。

頭上では、枝葉が自然とアーチを作り、その隙間からこぼれる光が、まるで水面に反射したように揺れながら足元へ落ちてくる。

風がひとつ吹き抜けると、葉が重なり合う音が柔らかく響き、その音が参道全体を包み込む。

真ん中を避けて端を歩くと、

石段の角が少し丸く削れているのが分かる。

長い年月を経て、人の足が作った形だと思うと、

その上を踏むだけでどこか落ち着く。

鳥の声が遠くで重なり、木漏れ日が肩に落ち、砂利の音が一定のリズムを刻む。

ただそれだけの参道なのに、

歩くほどに心が静かに整っていくようだった。

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