近所の公園で3
昼前まで準備で家の中がバタバタしていると、
玄関のチャイムが鳴り、妹夫婦が甥っ子を連れてやってきた。
「おはよー。今年もよろしく」
妹が少し息を弾ませながら挨拶してくる。
「おはようございます。今年もどうぞよろしくお願いします」
義理の弟が丁寧に頭を下げる。
相変わらず物腰が柔らかくて、声も落ち着いている。
「寒かったやろ。道混んでたんちゃう?」
そう声をかけると、義理の弟は苦笑いを浮かべた。
「ええ、少し渋滞してまして……。
でも、なんとか時間通りに来られて良かったです」
「ほんま、こっちは朝からバタバタやで」
妹が肩をすくめる。
「すみません、急がせてしまって。
甥も楽しみにしていたので……」
義理の弟が申し訳なさそうに言う。
その横で、甥っ子が勢いよく家に飛び込んできた。
「おっちゃん久しぶり!
前、僕来た時おらんかったん、なんでなん!」
非難というより、拗ねたような、でもどこか嬉しそうな声だった。
「あー、あの時はおっちゃんも遊びに行ってたんやで」
そう言うと、甥っ子は「ふーん」と返事をして、
リビングへ駆けていった
「すみません、朝から元気すぎて……」
義理の弟が苦笑しながら頭を下げる。
「ええねんええねん。正月やしな」
そう返すと、妹が「ほんま、こっちはまだ眠いのに」と笑った。
その後も、玄関のチャイムが何度も鳴る。
親戚が続々と集まってきて、
家の中の空気がどんどん温度を増していく。
人の声、笑い声、台所の音。
正月特有のざわつきが家中に満ちていく。
さっきまで静かだった朝の空気が、
まるで別の家みたいに賑やかになっていった。




