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視えちゃったもの後日譚
結局、彼が何を見たのか俺には分からなかった。
白いもの……。
神様の類でもありそうだが、彼はあれを“人”とは言わなかった。
そこが妙に引っかかる。
少し調べてみるか
そう思って、
図書館でも寄ってみようかと頭に浮かんだ瞬間だった。
ズキッ、と急に頭が痛くなり始めた。
こめかみの奥を指で押されているような、鈍い痛み。
普段、頭痛なんてほとんどしないのに。
「……今日は大人しく帰ろう」
そう呟いて、喫茶店を出た。
外の空気は冷たくて、さっきまでの頭痛が嘘みたいに少し和らいだ。
それでも、胸の奥にひっかかる違和感だけは残ったままだった。
急な頭痛なんて、珍しい。
本当にただの疲れなのか。
それとも…彼の話を聞いた“あと”だからなのか。
考えないようにして歩き出したが、
足取りは、いつもより少しだけ重かった。




