表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
222/295

子供の失敗後日譚

息子くんの無事を確認したあと、

俺は外に出て宮司さんへ連絡を入れた。

電話口の宮司さんの声は、

昨夜とは違い、厳しかった。

「まず、子供には“コックリさん”の危険性、

やってはならない理由、

そして今回は“たまたま助かった”だけだということを

しっかり理解させなさい」

言葉の一つひとつが重い。

続いて、さらに低い声で言われた。


「それから……

全てが終わったら神社に来なさい。

あなたにも伝えることがあります」


ああ、これは完全に怒られるやつや。

以前、宮司さんから

“怪異に深入りするな”

“素人判断で動くな”

と言われていたのに、

今回は自分から首を突っ込んでしまった。

叱られるのは当然や。

電話を切り、リビングに戻ると朝食が並んでいた。

食べ終わったあと、俺は息子くんの前にしゃがみ、しっかりと目線を合わせた。

「なあ、昨日のことやけどな……

ちゃんと話すで」

息子くんは不安そうにこちらを見る。

俺はゆっくり、

“危険性”

“やってはいけない理由”

“今回はたまたま助かっただけ”

その全部を、子供でも理解できるように、しかし誤魔化さずに伝えた。

息子くんは途中で半泣きになりながらも、最後まで聞き、小さく頷いた。

「……もう、やらん」

その言葉に、友人夫婦も深く息を吐き、ようやく表情が和らいだ。

これでひとまずは大丈夫や。

俺は荷物をまとめ、

友人宅を出て神社へ向かった。


神社に着くと、

社務所の前で宮司さんと巫女さんが待っていた。

二人とも、

昨夜とは違う“仕事の顔”をしている。

宮司さんは俺を見るなり、

静かに言った。


「……入りなさい」


社務所に入ると、扉が閉まった瞬間、空気が変わった。

そして……

俺は、

怪異に首を突っ込む者としての危険性

軽い気持ちで関わってはならない理由

今回がどれほど危なかったか

それらを、こってりと絞られた。

巫女さんも横で静かに頷きながら、補足するように言った。

「本当に……紙一重でしたよ。

あの子が無事だったのは、“偶然”ではありません。

あなたが動いたから助かった。

でも動き方を間違えれば、誰かが取り返しのつかないことになっていました」

俺は深く頭を下げた。

「……すみません」

宮司さんはため息をつき、しかし最後は少しだけ柔らかい声で言った。

「まあ……終わったことです。

次からは、必ず相談してから動きなさい」

その言葉に、ようやく胸の奥の緊張がほどけた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ