同期からの誘い5
上司から「もう一度、どこにいるんだって送ってみろ」と言われた。
その直後だった。
向こうの職場の班長が、息を切らしながら事務所に駆け込んできた。
帰るところだったのだろう。
作業着ではなく、私服だった。
「どうなってんだ?」
「既読ついたらしいです」
「マジか……!」
上司と班長の視線が俺に集まる。
「言われるがまま、送ってみてくれ」
「どこにおるん?返信してや、って感じでいい」
俺は震える指でメッセージを打った。
『どこにおるん?
返信してや』
送信。
その瞬間だった。
既読。
さっきまで何分も反応がなかったのに、
今度は一瞬で既読がついた。
そして、すぐに一言だけ返ってきた。
『●▲■ホテル ○○号室』
事務所の空気が一気に変わった。
上司と班長は顔を見合わせ、
すぐに同期の親御さんへ電話をかけた。
「……はい。今、連絡がありまして……」
「場所が……わかりました」
全員が揃ってから、改めて俺のスマホを確認した。
画面には、
『●▲■ホテル ○○号室』
その一行だけが、じっとこちらを見ているように表示されていた。
「とりあえず、警察には捜索願は出してるからな」
「すぐ向かうぞ」
そう言われ、俺たちは警察署へ向かった。
同期の両親はすでに来ていて、
憔悴しきった顔で何度も頭を下げていた。
「申し訳ありません……
うちの息子が……」
そんなことを言われても、俺には返す言葉がなかった。
慌てて近くの警察署へ到着し、
事情を説明すると、警察はすぐに動いた。
「●▲■ホテル……○○号室ですね。
確認に向かいます」
警察官が数名、無線で連絡を取りながら出ていく。
俺たちは、ただその場で待つしかなかった。




