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後輩の物件探し3

タケルとユウスケが入ってきて、部屋は一気に賑やかになった。

後輩は嬉しそうにしていたが、俺はその空気の変化を感じた。

ああ、もう“俺の出番は終わりだな”という、あの独特の空気。

「じゃ、俺は帰るわ。楽しめよ」

「え、先輩ほんと帰るんですか?」

「友達二人も来てるし、俺も気を使うからさ」

「いやいや、そんな……」

「いいって。せっかく集まったんだし、お前らで行けよ」

「……まあ、確かにあいつら来ると騒がしいですけど」

「だろ。俺が混ざると逆に気まずいだろ」

「……すみません。でも、来てくれて嬉しかったです」

「また落ち着いたら呼べよ」

「はい、絶対呼びます」

後輩が深く頭を下げ、俺はアパートの外階段を降りた。

ドアが閉まる直前、観葉植物の葉がわずかに揺れた気がしたが、気のせいだと思った。


その三日後の夜。

俺は自分のアパートで晩飯の準備をしていた。

フライパンが温まり、味噌汁が湯気を立て始めた頃、控えめなノックが聞こえた。

「先輩……いますか?」

包丁を置いて玄関を開けると、後輩が立っていた。

手ぶらで、表情が固い。


「どうしたんだよ」

「……あの、ちょっと相談したいことがあって」

「相談?」

「はい。いや、大したことじゃないんですけど……」

「とりあえず入れよ。飯の準備中だけど気にすんな」


後輩は遠慮がちに上がり、部屋の隅に腰を下ろした。

落ち着かない様子で指先をいじりながら、しばらく黙っていた。

そして、ようやく口を開いた。

「……先輩。あの部屋、ちょっと変なんですよ」

声は小さいのに、妙に重かった。

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