BBQ帰りの夜道 後日譚
あの夜から一週間が経った。
以来、特におかしなことは起こっていない。
むしろ、護られていると感じる瞬間が増えた。
だからこそ、改めて感謝を伝えたくなり、神社へお酒をお供えに行くことにした。
境内に足を踏み入れると、竹林のざわめきが穏やかに響いていた。
あの夜の不気味さはなく、石の鳥居も静かに佇んでいる。
手水場で手と口を清め、酒を抱えて本殿へ向かう。
宮司は笑顔で迎え入れてくれた。
その表情は柔らかく、しかしどこかすべてを見通しているような眼差しだった。
「そろそろだと思っておりましたよ」
まるで俺が来ることを知っていたかのように、静かに言葉をかけてきた。
胸の奥が熱くなる。
改めて護ってもらえたことに感謝を伝え、深く頭を下げた。
お酒を供え、祈りを捧げる。
真夏の陽射しが境内を照らし、竹林の葉がきらめく。
その光景は、あの夜の恐怖を遠いものに変えていった。
帰り道、石の鳥居をくぐるとき、ふと背中に温かい風が吹いた。
その瞬間
微かに、鈴の音が聞こえた。
澄んだ音色は一瞬で消えたが、確かに耳に届いた。
それはまるで「もう大丈夫だ」と告げられているようだった。
お守りを握りしめながら、俺は静かに家路についた。
護られているという確信と共に。




