表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄金の道   ~エルとアレクの物語  作者: 長尾 時子
第二章 因縁の双子
57/329

57. ランカスターの攻防 ①

 2日後、俺達はキリルの街に入った。


そこで思わぬ知らせを受け取った。ランカスターの領主シュゼイン伯爵が捕らわれているというものだった。3日前に王都から兵が送られ館に監禁されているというものだ。


恐らくこれは俺を王都に帰さないつもりだろう。


ズデーデン国王はこのことを憂慮し、俺に1個小隊を貸し与えてくれるという。

小隊長に案内され、小隊を見に行ったら驚いた。デレクをはじめ、あの時の魔法科のクラスメイト12名がそこにいた。


「よう、アレク、久しぶりだな」

「元気だったか」

「あのあとアレクがいなくなって寂しかったぞ」

と言って、尻尾をブンブン振りながら俺を取り囲んだ。


周りの兵士も生あたたかい目で俺たちを見ている。


「お前達、どうしたんだ?」

「俺ら、お前の一大事と聞いてこの隊に志願したんだ」

「伯爵、助け出すんだろ。任せてくれ」

ーーーーこいつら、本当に・・・・

「分かった。宜しく頼む」



俺とキースはその後作戦会議に移った。


ランカスターの港から下流3キロ程の所に、船が停泊できる場所があるという。


そう、造船所だ。敵の目は港に集中しているだろうから、ここから上陸し館の裏手に回り一気に館を落とすことになった。


館の裏手はかなり厳しい坂道になっているため、騎馬での行動が無理とのことだったが、こんな時こそオオカミ獣人の脚力がものをいう。


オオカミ獣人を先遣隊として、夜襲をかけることにする。


俺は身体強化を自身にかけオオカミ獣人と行動を共にし、キースは一個小隊を率いて港から異変を聞きつけて登ってくる兵士を迎え撃つため丘の正面に回ることとなった。



オオカミ獣人と小隊の兵士達は出航に向けて準備を始めた。



俺にとっては初めての戦いだが、冷静に対処できるよう、夜になるまでユックリと休養を取ることにした。





長くなるので2話に分けます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ