50. 魔法使いへの道 ⑥
「それではアレクに妖精達を紹介しよう。ルールリッヒ!」
呪文と共に先生は俺に魔術をかけた。
すると今まで見えていなかったものが見えるようになっていた。
「さあ、お前達、アレクに挨拶しなさい」
するとそれぞれ赤・青・緑・茶の色の衣装を纏った妖精が俺の所まで飛んできて
「よう、アレク!俺は火の妖精でフレアだ。よろしくな」
「私は水の妖精のアクア。よろしくね」
「僕は風の妖精ブロウ。よろしく!」
「我が輩は土の妖精アースと申すもの。よろしく頼む」
びっくりして固まっている俺に
「彼らが君に魔法を使った訓練で教えることになる。私は4属性を、カシアスが闇魔法を教える。光魔法は該当教員がいないので自身で学んでくれ」
「そうですか。皆さん宜しくお願いします」といって妖精達に頭をさげた。
「おう、まかせとけ」
「頑張りましょうね」
「うん、頑張ろーね」
「お任せ下さい」
「あの、カシアス学院長は闇魔法が使えるのですか?」
「ああ、あいつはワーウルフだ。この学院で闇魔法を扱えるのは奴だけなんだ。奴に聞かなかったのか?」
「はい」
「そうか、他言は無用だ」
ーー驚いた学院長がワーウルフだなんて。そういえば王族にいると聞いたな
「明日から午前中は座学、午後は魔法の実践訓練とする、いいね」
「はい、宜しくお願いします」
「それでは、君の護衛騎士君なんと言ったかな、ああ、キース君を呼ぶか」
先生は魔石を取りだし色を変化させた。
なんというか、いろいろ濃い1日だったな。