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209. 再会 ④

魔の森の奥深く、言い知れぬ痛みに彼女は悲鳴を上げた。

「グギャア」

私の可愛い子供達に何かあったのかも知れない。彼女は巣から出て子供達に何かあったのか見てくるように指示をした。



サイラスと学院長がオオカミ族の村にたどり着いたのはそれから1週間後のことだった。その頃にはアレク達も村から戻っていて、長老達へ北辺の村での出来事を報告していた。そして被害に遭った死体は焼却処分とし、骨まで完全に燃やし尽くすことを確認し、各村に通達を出したところだ。


「アレク!無事だったか」サイラスと学院長がアレクを見て大急ぎでやって来た。

「お久しぶりです、先生」

「お前が戻ってきたという知らせを受けて、カシアスと急いで来たんだ」

「無事で何よりだ、アレク」


「先生にお知らせした通り、タランチュラという大蜘蛛が復活したようです」

「聞いたよ。ところで賢者様とフランソワーヌ達が一緒だって?」

「ええ、あそこに」

「フランソワーヌ、フリージア!また会えるとは思ってなかった」

「サイラス、お元気そうでなによりです」

「さあさあ、皆様、立ち話もなんですので一先ず奥へどうぞ」という村長の言葉に従い彼らは村長宅奥に進んだ。


「先生、まだ紹介していなかったが、こちらがエル、セイガ、ロンだ。一緒に旅をしていた」

セイガとロンは人間型をとり「宜しく」と頭をぴょこんと下げる。エルも「日頃から、アレクには世話になってます。宜しくお願いします」と頭を下げた。


「セイガは神狼(フェンリル)で俺と契約しているんだ。ロンは竜人国の王子でエルと契約してる」

「君は凄いな。こんな凄いメンバーで旅をしていたのかい?それに賢者様もいるし」

「セイガがここに呼び出された後、俺達は賢者様に獣人国からここに連れてきて貰ったんだ」

「成程、転移の術か。それならば結界もすり抜けられるといううことだね。改めて。私はサイラス・ナーガ。ズデーデンの王立学院で魔法の研究をしているエルフだ。こちらが我が学院の学院長カシアスだ。闇魔法を得意としている。宜しく頼む」


「ほう、闇魔法か。これまた珍しい。これは失礼、僕は賢者シリウスと呼ばれている魔法使いだ」

「貴方が賢者シリウス様ですか。お初にお目にかかります」カシアス学院長はシリウスに会えて感激している。


「ところでサイラス。君を呼び出したのは今後のことを考えて対策を練ろうと思ってだ。僕らはこちら側に疎くてね。タランチュラなんて化け物が現れたんだ。未曾有の災害と言ってもいい」

「こちら側では、人間同士の戦争はありましたが対魔物というのは初めてです。ですから私どももできる限り協力いたしましょう」


そこでエルが話始めた。





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