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187. 聖剣製作 ④

皆が一斉にアレクを見た。


「アレク、貴方聖魔法使いなの?」ララが驚いてアレクを見た。

「まあ、聖魔法が得意ということかな」

「聖魔法に関しては心配ない。君達にはすぐれた剣を頼みたい」

「わかりました。この仕事、引き受けましょう」



その後ホールに大勢のドワーフ達が集まった。ラビが声を張り上げる。


「皆聞いてくれ!我々の大恩ある賢者シリウス様より依頼があった。1ヶ月以内に剣20振り作成して欲しいとの依頼だ。ドワーフの総力を挙げ、これを作成したい。これまでにないすばらしい剣を進呈したいと思う。皆、シリウス様にご恩を報いよう!」

「おお!」

ホールに声が響き渡った。そして皆、持ち場に帰っていく。



「シリウス様、ご恩というのは」

「ああ、大災厄のあと瘴気がドワーフの里へ流れ、彼らは絶滅しかけたんだ。僕と神狼(フェンリル)で彼らをこの地に運んだのさ」

「そういうことだったのですね」

「それじゃあ、ラビ、使ってない剣はあるか?付与魔法を練習する」


ラビは幾本かの剣を出してきた。それを受け取り、ラビの案内で作業室に入る。


「ララ、付与魔法を見せてくれないか?」


ララは頷き、剣を作業台に乗せる。ポケットから小さな魔石を取りだし剣の柄の部分に魔法で埋め込んだ。そして、その魔石に火魔法を掛ける。暫くすると魔石の色が赤く変色した。


「これで終わり。残念ながら私は火の魔法しか使えないし、魔力もそうないから2~3回位使ったら、魔力を補充しなければならないの」

「魔石にはどれ位魔力が入るんだ?」

「分からないわ。そこまで入れたことがないから」

「魔石を1つくれないか」


ララがアレクに魔石を渡すと、アレクは聖魔法を魔石に込めた。暫くすると、魔石は瑠璃色に輝きだしさらに光ったかと思ったらパキンという音と共に割れた。そんなアレクをララは驚いて見つめる。


「魔石が割れるなんて聞いたことがないわ」

「どのくらい魔力を魔石に込めるか分かった。後は聖魔法を込めた魔石がどれ位使えるかだな」


アレクは新しい剣を台の上に乗せ、魔石を柄に埋め込んだ。そして聖魔法を魔石に掛ける。暫くすると魔石は瑠璃色に輝きだした。そこで掛けるのを止める。


「凄い、1回で出来るなんて」

「俺も学院で付与魔法の講義を受けたことがあるからね」

「それでも、実技はしなかったでしょう?」

「まあね」


「じゃあ、アレク、それを使って魔獣を倒しに行こう。何回くらい使えるか実験だ」


シリウスが杖を上げた。魔方陣が回り出す。


「ちょっと、魔の森まで行ってくる」と言い、アレクとシリウスはその場から消えた。
















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