mission:ジャーメント子爵を討て!
今回短め
許して
「依頼内容は?」
「演説、聞いてなかった? グリタブル領の領主、ジャーメント子爵を討つことよ」
「待て、なんで他領の領主であるお前が領主を討つ必要があるんだ。他領のことは基本、不干渉じゃないのか」
「……そうか、貴方は何も知らなかったのね。今この領がどういう状況なのか」
「どういうことだ」
「本当に知らないのね……説明するの、面倒臭いだけどなぁ......」
「いいから、早く説明しろ」
「分かったって。そんながっつかないでよ。貴方ただでさえ顔が整ってるんだから……ポッ」
「……」
「そんな睨まないでよ。ホント、分かりやすいのね」
「うるせぇ」
「まぁいいわ。簡潔に言うわね。今この領、フローリア領は、グリタブル領から侵略されてるの」
「はぁ? どういうことだ。同じ国の人間で争っても意味なんてない。国力が落ちて滅ぶのがオチだろ」
「じゃあ、争う前から国力が落ちてたら?」
「そういうことか」
「そう。グリタブル領は国力が落ちている今、他領へ侵略することで新たな領土得て、国に成ろうとしてるのよ」
「なら、連合軍でも創って――」
「無理なの。もう国の領土がほぼ子爵の手の中にあるの……」
「もう国に成り代わりはじめてるのか。だから戦って抵抗しようと――食料を要求してきたのもそういう事情があったのか」
「あの貴族、食料品の流通を制限して力を削いでこようと――ッ!」
部屋に腹が鳴る音が響く
「なんか食い物やろうか?」
「あ、ありがと……」
涙目でベルは俺に言った。
「で、標的はどこにいるんだ?」
「城にいるわよ。王都のね」
「占領されてんのか⁉」
「えぇ、この国は形だけ保っているようなものよ。だから、討たないといけないの」
「分かったよ、協力してやる。いつ決行だ?」
「3日後よ。それまで好きにしててちょうだい」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
~3日後~
「それでは、作戦を決行する! 皆の者! 我に続け!」
美貌、状況把握能力、でもなによりコイツが持ってる圧倒的なカリスマ性! それを最大限駆使できる頭脳。
コイツが成り上がったのも納得できる。
「アオイ、戦いに行くときで悪いと思うが、其方、何者じゃ」
「俺か? 俺は……天使族だ」
「て、天使族。あの神話上の……」
「おい。目が、目が決まってるぞ」
「やばっ」
「それじゃ、俺は飛んでいくから」
「あぁ待っ――行っちゃった……」
それじゃ、気を取り直して……
「皆の者! 進軍じゃ!」




