第二章 仲間の証
その後何事も無く授業を終え、俺達はゲームを楽しみに各自家路へと着いた。
皆が腕に巻き付ける白い布は、お互いの存在を確かめ合う印の様に。
はためくその様は、仲間の証。
……固定PT、か……。
今まではいつもの俺達四人組がそうだったのかも知れない。いや、そうだったんだ。
あの時から……みんなと意気投合したあの時から、俺達はずっと一緒で。
四人揃わないと、何も始まらなかった。
新しくオープンしたゲームもみんなで協力し合って進めて来たし、今だって、そう。
時と友情が埋めて来た俺達四人の溝は、再び深まる事などないのだ。
このゲームが引き起こす何であれ、俺達の絆を……信頼を、引き裂く事は出来ない。
否、させはしない。
☆ ☆ ☆ ☆
……今日は左足。
昨夜あの五人と、次に獣化する場所は左腕ではないかとレベル上げついでに議論をかもしていたのだが、見事にその期待を裏切ってくれたものだ。
しかし、当の左足は正に異形の物。
獣足と言う物を耳にした事があるだろうか。
四つ脚の獣――犬や猫の――後ろ脚の様に、膝から骨が膝裏へと曲がり、爪先で歩く様な形になっているのだ。
現に、俺の足が。
俺は虎、ネコ科特有の爪が引っ込んだ状態だ。少し力を入れると、爪がにゅっと現れる。
……さて、どうした物かな。
もう流石にここまで来ると隠し通せはしないのは明らかである。今日から学校を休まざるを得ないか。
俺はまだ朝6時と言う早い時間から、あの五人に
「もうこの足は隠せないから休む」
との趣旨のメールを送信。
すると、十分もしない内に全員から返事がかえって来た。
それだけでも充分驚嘆出来る範囲だったのだが、更に驚くべきは……。
全員が全員、
「自分も休む」
と伝えて来た事だった。
奏江が言うには、連絡を取っている鈴凰先輩も、どうやらこれ以上は隠せないと学校を休む様だ。
大体の事情を伝えていた母さんには、足の変化を見せ休みたいと言っただけで、許可を得る事が出来た。
……にしても、歩きにくい。
学校を休む事は滅多に無い俺。
一瞬何をしようかと迷いはしたが、結論はすぐに出る。
……勿論、ゲーム三昧だ。
自室に引っ込み、パソコンの電源スイッチを軽く指先で押した。
起動する間、手持ちぶさたな時間を縫って頭の中を整理する。
まずはゲームだ。
だが、折角有り余る程の時間を得た事だし、何か調べようと思う。
一番気になるのは、完全に獣人になってしまうとどうなるか。
それから、次に獣化するのはどこか。
……確かこのゲームが始まったのは、俺達が始める二日前だったらしい。
今俺達はゲームをやり始めて……何日目だ?
最初に影で一日目、
次に耳と尻尾で二日、
それから右腕で三日だろ、
今日は、左足で四日目だ。
詰まり、調べれば二日後に俺達はどうなってしまうのかが分かるかもしれない。