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第二章 戦闘ペット・ラビ

そう言えば、今日朱羽と昭楽は「戦闘ペットを取りに行く」と言っていたはずだ。

 

 

――――――――――

 

【PT】緋熊:もらえるなら、昭楽に渡してあげてくれる?

 

【PT】Katze:朱羽君・・・気を使ってくれなくても良いのに

 

――――――――――

 

 

……なんとまぁ見ているこっちが恥ずかしくなる様な台詞を……。

朱羽と昭楽が幼馴染みだからこそなのだろうが、自重して頂きたい。

 

 

――――――――――

 

【PT】FAR:僕もカッツェちゃんにあげた方が良いと思う(・ω・)

 

【PT】AIR:だね、僕たちだけじゃ倒せなかったし

 

【PT】BEAR:全くだ。異議は無い!

 

――――――――――

 

 

皆意見は同じ、だな。

俺はカッツェにカーソルを合わせ、右クリックをする。

 

 

  ステータス

  PT要請

  フレンド登録

  ギルド勧誘

 →トレード

 

 

他にも内緒などのメニューはあるが、大体こんなメニューの中、俺はトレードを選択した。



〈Katze とのトレードをします〉

 

 

画面中央に表示された文字。

それが消えた瞬間、トレードメニューが現れる。

俺は迷わずラビをクリックし、こちらが渡す物の一覧、「交換物」の欄へとラビを移動させた。

 ラビ以外渡す物は無い為、

「トレード終了」のボタンをクリック。

 

 

〈Katze とのトレードを終了します〉

 

 

再びその様なシステム告知が現れ、

無事にトレードは完了した。

 

 

〈Katze から ジャベリン をもらった〉 

 

……ジャベリン?

 

 

――――――――――

 

【PT】Katze:ありがとうございますっ

 

――――――――――

 

 

しばらくすると、カッツェから内緒チャットが送られていた事に気付く。

昭楽、か。

女子は苦手だが、この子は本当に良い子だな。

 

 

――――――――――

 

【内緒→TIGER】Katze:もらうだけ、なのも少し気が引けるからお礼にね

 

【Katze←内緒】TIGER:気を使わせちゃって悪いな・・・ありがとう

 

――――――――――

 

 

こう言う小さな優しさがある限り、世の中捨てたもんじゃないと思う。



さて、ボスは無事に狩れた事だし……。

 

 

――――――――――

 

【PT】TIGER:次は何する?

 

――――――――――

 

 

あ、そう言えばカッツェにもらったジャベリンってなんだ?

皆の返答が無い事を確認し、俺はアイテム欄を開いた。

 

 

〈ジャベリン

Lv25~

攻撃力+150

戦士用武器

付加効果:攻撃力+25〉

 

 

……成程。

付加効果のある武器は、このゲーム内ではレア武器とされる。

入手経路は、特定のボスを狩る事、精錬、クエストクリア。

他にもルートはあるかもしれないが、俺が知っているのは、これだけ。

 

 

ふとチャットログに目を落とすと、

発言が追加されている。

 

 

――――――――――

 

【PT】緋熊:昭楽の欲しがってたペットも手に入れられたし、君達のレベル上げを手伝わせてくれない?

 

【PT】Katze:そうだね、皆でレベルを30にしませんか?

 

――――――――――

 

 

……なんと。

大した活躍もしなかったのに、俺達のレベル上げを手伝ってくれると言うのか。

 


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