「今日一緒に食おうぜぇ」
「海斗ー、今日一緒に食おうぜぇ」
「彼女ちゃんはいいのか？」
「あかりなら今日は友達と食うってさ。んで、どうなん？」
「俺は構わんぞ」
「いぇい」
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キーンコーンカーンコーン
「うっしゃ〜飯だ〜〜」
「なんでそんなヘロヘロなんだよ」
「腹減ってジ二ゾ〜〜」
「いつも食ってるおやつはどうしたんだよ」
「間食なら食ったよぉ。食ったけど腹減ったのぉ〜」
「わかったからその変な喋りかたをやめろ。ほら、食うぞ」
「あぁ〜、いただきますぅ」
「いただきます」
ガツガツ
ムシャムシャ
「こうやって一緒に飯食うのも久しぶりだなっ！」
「飯食った途端に元気になりすぎだ。普通に怖いぞ」
「そういやさ、海斗って最近どこで食ってんの？」
「んぇ？」
「俺があかりと飯食うようになってからさ、いっつも別のとこで食ってるじゃん？」
「ああ、いつも適当なとこで食べてるよ」
「だから適当な場所ってどこだよ」
「穴場」
「...俺には言えねえってのか？」
「当たり前だ。お前が来ると騒がしくてかなわん」
「えっ…私のこと、そんな風に思ってたんだ……。酷いよ…信じてたのに………」
「めんどくさい女ムーブはやめてくれ」
「俺結構このムーブ好きなんだよな」
「最近よくやってるな」
「それで？実のところ教えられない理由はなんなの？」
「はぁ？理由ならさっき言っただろ」
「まだ何かあるだろ。俺にはわかるぜ」
「なんでバレてんだよ」
「親友センサーに引っかかった」
「勝手に変なセンサーを作るなって」
「んで、本当の理由はなんなんだよ。どうしてもと言うなら無理やり聞くつもりはないが」
「隠してるのがバレて黙秘するほどのことじゃないんだよなぁ」
「じゃ、教えてくれ」
「うーん、なんというか、その穴場に先客が居たんだよ」
「は？」
「で、今はその先客と一緒に食ってる」
「はぁ？？」
「他の奴が来ることを、そいつがどう思うかわからないから、確認とってからじゃないと教えられない」
「なるほどなるほど。そりゃ隠したくなるわな」
「別に隠したいってわけじゃ...」
「詳しい話は先客さんからの許可が出てから聞こうかな」
「そうしてくれ」
「しゃーなしな」
「わかったわかった。で、そっちはどうなんだよ」
「どうってなんだよ」
「橋本さんと食ってるんだろ？どんな感じなのか聞かせろよ」
「どんな感じって言われてもなぁ、普通に色々話しながら食ってるだけだぞ？」
「あれ？お前らのことだからもっとイチャイチャしてるもんだとばかり」
「そんなの当たり前だ。一緒に飯食ってイチャイチャしないわけねぇだろ」
「やっぱそうだよな」
「おかず分け合ったり、食べさせ合ったり、あとは...」
「イチャイチャエピソードは聞いてない。どこでそんなことしてるんだよ？」
「中庭か食堂」
「無差別テロじゃねぇか」
「周りの目が暑苦しくてたまらん」
「お前らの方が暑苦しいだろ」
「俺達も穴場にお邪魔しようかな」
「今の話を聞いて許可を出すはずがないだろ」
