第55話 気まずい再会
突如として猫頭がスキルを発動し鉤爪で攻撃を仕掛けた
「あっぶなっ!!」
すぐさま回避して距離を取る
くそ。やはり操られてるのか?
ん…。猫頭の額のあたりに黒い模様が…
「スキル【第六感】視覚!」
これは、魔術式か。
「呪いに近いな。ということは闇魔法の類か」
すると宿から続々とクラスメイトがフラフラと歩きながら現れた。額には猫頭と同じ模様が浮き出ていた
『ダンジョンにこい。ダンジョンにこい』
全員がそう口ずさんでいたのだ
あの額の魔術式を解除するのはかなりの魔力がいる。全員に魔式解除をするのは俺の魔力量じゃ不可能だ。
「ダンジョンに何かあるのは確実か…。残りの魔力量を考えても3人。いや、戦闘のことを考えれば2人が限度だな」
なら、解除する2人は決まっている
俺はスキルで感知すると、2人の元へと向かった
「千冬!」
「ダンジョンにこい。ダンジョンにこい」
俺の言葉は全く聞こえてない様だな。
「魔式解除!」
銃を構えて撃たれた弾は千冬の額の模様を撃ち抜き消し去った
「…あ、あれ?。ここは?」
「千冬!大丈夫か?」
よかった。目が覚めたようだ
「夏!?どうしたの?っていうか私なんで冒険服なの!?」
「説明は後だ!ついてきてくれ!嵐山の力が必要だ!」
俺は千冬の手を引っ張り連れていった
「嵐山!!」
「ダンジョンにこい。ダンジョンにこい」
やはり嵐山もダメか
「魔式解除!」
「…あれ?俺はいったい…」
気がついた様だな
「嵐山!緊急事態だ。説明は後でするからついてこい!」
「夏!?わ、わかった!!」
嵐山は驚いたが、俺の言葉通りに従った
俺たち3人はすぐに走ってダンジョンゲートに向かった
その間に今起きていることと俺が手に入れた情報を2人に話した
「俺達操られていたのか!?」
「あぁ。原因はわからない。だが、みんなの言葉通り捉えるならダンジョンに何かいる!」
「そうね。このままみんなダンジョンに入ったら魔物にやられかねないわ」
千冬の言う通りだ。冒険服で武器も持ってるとはいえ、あんなにフラフラな状態だと格好の餌食ってところだろう
「なぁ嵐山、6階層が怪しいと思わないか?」
「たしかに、あの階層だけ雰囲気が違かった。きっとそこに何かあるはずだ!」
全速力で走り終えた俺達はダンジョンゲートの目の前に着いた
「千冬、氷の壁を頼む!それでクラスの奴らをダンジョンに入れさせないでくれ」
「了解!スキル【氷姫】絶氷壁!」
千冬が地面に手をつけるとダンジョンゲートを丸く囲む様に分厚い氷の壁が現れた
「2人とも行って!後は私が…。嘘でしょ…!?」
千冬が向いた方向には火鳥が歩いてきていた
掲げた右手には大きな火の玉が現れていた
「あれは無理よ!まさか魔法まで使ってくるなんて!」
千冬との相性を考えるとあれは無理か…
魔力量が心配だが、火鳥だけでも魔式解除を使うしか…
すると突如、氷の壁の外側に巨大な竜巻が現れた
「スキル【嵐】暴風壁!」
「嵐山!」
「フッ。悪いけど一人で行ってくれ!ここは俺と一青でなんとかする!だが、クラス全員の魔法やスキルに耐える時間は少ないと思ってくれよ!」
レベル5が2人でもクラス全員の攻撃は耐えられないよな。
なら、すぐに原因を突き止めてやる。
「夏…」
「心配するな。すぐ戻る!後は頼んだぞ2人とも」
そんなに泣きそうな目で見るなよ。待ってろ、必ず安心させてやる。
俺は竜神ダンジョンへと再び入っていった
「昼間と何も変わらないな」
ゲートから入った1階層は薄暗い光に灯されているだけだった
俺は壁の電子板に手を触れ、階層転移を行った
そして6階層まで移動したのだった
「さて、ここからだな」
緊張と張り詰めた空気を感じてすぐに両銃を手に取った
ふぅーー。昼間来た時と同じだ。一本の長い道があるだけ
逆に前に気をつけていればいいから助かるな
そして長い道のりを歩くこと10分
道が開けたと思うと巨大な部屋に続いていた
「かなり広いな」
俺は部屋をキョロキョロと見渡した
俺が入ってきた道から部屋の奥に向けて松明が従順に付いていく
「よぉ。久しぶりだな六条」
その声は俺の脳内に響き渡っていた声だった
「誰だ!!」
いきなりついた松明の光で目が慣れていない。誰がいるんだ?
俺は目を細めて見た
「おいおい。誰だなんて悲しくなるぜ。なぁー?」
目が慣れ見開いて声のする方を見ると
「お、お前は。…国枝!」
「やっと思い出したか?そうだ俺だ!!」
そこにいたのは、中学の時にいざこざのあった国枝だった
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