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01 優等生は嫌いなンだよ

 とある少女が二人、とある部屋に閉じ込められてしまった。

 一体誰が何のために作り、何のために彼女らを閉じ込めたのか、また、どのような手段で閉じ込めたのか、詳細はまったく不明である。

 たたひとつハッキリしていることと言えば……。


「なンだよ! この部屋! レズ◯◯◯スだァ!? ふ、ふふざけてんじゃねーぞこの野郎ぉ!////」


「叫ばないでくれるかしら。この部屋そう広くないのだから、耳に響くわよ」


「おいおいおいこの非常時に何でテメェはいつもどおりでいられンだ? あァ?」


 見るからにヤンキーな褐色金髪ボサボサロングの少女。名を東堂鬼香(とうどうおにか)

 対するしなやかな黒髪ロングを靡かせ優雅な立ち振舞を見せるのは、西宮楓(にしみやかえで)

 とある女子校のとあるクラスの問題児と優等生がレズ◯◯◯◯部屋に閉じ込められてしまった、ということだけが現状ハッキリしている点である。


「にしても……れ、れ、れずせて……//// アブノーマルすぎねぇか……?////」


「時代遅れね、東堂さん」


「あァ!?」


「昨今の同性愛事情は以前より理解が得られてきているわ。ある報道局のアンケートでは町中で同性愛カップルを目にした時、嫌悪感を抱くか聞いてまわったそうよ。結果は約8割があら^〜と答えたそうじゃない。つまりこのような部屋があっても別におかしいことではないわよ」


「いやいやおかしいだろ。世論がどうであれ、アタシらがレズ◯部屋にぶちこまれる理由にはなんねーよ」


「頭が硬いのね、東堂さん」


「そういうテメェは……理解があるから、別にしてもいいって思うのかよ……////」


「あなたとだけはしたくないわね」


「ぶっ殺すぞ!」


「そういう野蛮な言葉遣いも頂けないもの」


「あーくそ、イライラするぜ! やっぱテメェみてぇな優等生でくどくど口だけは達者な野郎は嫌いなンだよ……!」


「そう。お互い嫌いどうし、今にわかったことじゃないけれど」


「ふンだっ……」


 この有様である。犬猿の仲である東堂鬼香と西宮楓は果たして、この部屋から無事脱出することができるのだろうか。

 今後も彼女らの動向に要注目である。

(この物語は健全です。実在する卑猥作品の類には属さないことを約束しますので、ぜひご安心してお読みください)

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