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幼女、頭を撫でられる

 逃げ続けるヨーコはほっとくとして、この興味深いナマモノには試したいことがある

 確かサヨは叩けば分裂して増えると言っていた……ならば叩かなければならない。だがどの程度で叩けばいいかは不明だ……相手は魔物だし思いっきり叩けばいいか


「サヨ、分裂するのが見たいからちょっくら叩いてみて、割と強めに」

「待って、そういう事なら私に任せなさいっ!」


 奴等の死神ことクソ女はずかずかホットケーキの一体に近付くとオッサンの顔目掛けて思いっきりグーパンを放った。

 ボフっとやはりホットケーキなのか軽いものを殴った音がしたかと思えば顔面があった部分が弾け飛んだ。どう考えても死んでるがやっぱり再生するのか?


「この死神めっ!またしても同胞をやりおったなっ!?」

「おちびちゃんが見たいって言うからやったの、文句があるならそっちに言って」

「ぬぅぅ……我等を見た途端に攻撃してこなかったし、女神と死神を同時に連れてくるから敵か味方か分からんかったが……どうやらお前達は敵だったか」


 と、自称リーダーのモンブランが言ってくるがそこまで激怒してる様子はない。きっと殴られたホットケーキが死んだわけじゃないからだろう

 何か喧しく文句を言ってくるのを無視して頭が吹っ飛んだホットケーキに集中していると、何やら頭のあった部分がぶじゅぶじゅ言い出した。そして何か白色の……ありゃ小麦粉っぽい、薄力粉だろうか。それが何故か顔の形になりだすとジュージューと焼ける音がした


「まさか自力で顔を焼きだすとは予想外」

「しかしバラバラに弾け飛んだ顔の方は再生しませんね?ある程度姿を保ってないとダメみたいです」


 そのようだ。多分真っ二つに切った場合は両方再生すると思われる

 再生を終えたホットケーキは何事も無かったかの様にその場で跳ねだした。ちなみに顔はやっぱりオッサンだ


「おい、聞いてるのか?」

「ああ、別に私達はあなた達をどうこうする気はないわ。そうね……ユキ、確かおやつ用に持ってきてたのがあるわよね?」

「えぇ……差し上げるのですか?」

「そうよ」


 こいつらが食べ物を摂取できるか知らんけど、顔には口があるんだし食べれても不思議じゃあない

 ユキが亜空間からおやつ用のお菓子を取り出した。それをホットケーキ達、もう面倒だしオッサンでいいや。オッサン共に渡すように指示をする


「私達は別にあなた達に敵対するつもりはないわ。その証拠に友好の証としておやつにしようと思ってたホットケーキをあげる、美味しく召し上がれ」

「初対面の相手に共食いを勧めるとは鬼だな嬢ちゃん」


 不評だった。ユキが作ったホットケーキを食べもせず鬼扱いするとは生意気な。

 奴等が食べないってのなら私達が予定通りいただくとしよう


「で?敵対するつもりがない奴等が何しに来たんだ?俺等が珍しいからって見にきたのか?」

「違うわ、本命は別よ。私達はこの森に蜂蜜を探しにきたの」

「ああ、蜂蜜な……花蜂の巣ならまだ奥にあるぞ?」

「そうなの?……面倒ね」

「探すのは更に面倒だぞ嬢ちゃん。なんせ魔物やら動物に食われない様に地中に巣を作ってるからなぁ」


 地面の中か……確かに木に巣を作ってもすぐ他の生物に食われそうだしな……まぁウチの人外連中なら簡単に見つけてくれるだろう


「嬢ちゃんよ、ちと俺の質問に答えてくれや……それでさっきの暴行の件はチャラにするからよ」


 あれはクソ女がやったのに……まぁ似たような事するつもりだったからいいけど

 質問あるならさっさと言えと促すと、跳ねながら側に近付いてきた。間近で跳ねられるとかなりウザい。どうやら内密な話らしくオッサンは小声で話しかけてきた


「サクラヨーコ様なんだが……あの姿は幽霊だろ?なぜあの人が死んだのか教えて欲しい」

「……ふむ、知らん」

「知らんのかよ!」


 ヨーコの話はまだ途中だったからな

 そうだな、この場で話の続きをしてもらえば私達もオッサンも理由が分かって手間が省ける


「本人に聞きましょう、その為にまずは追いかけるのを止めさせなさい」



☆☆☆☆☆☆



 邪魔が入ると鬱陶しいので結界を張ってからヨーコの側に集合する。当の本人は何故こんな大勢の前で話さないといけないのだと少々不機嫌だ


「じゃあさっきの続きからお願い。研究員達に代わる代わる抱かれるトコから」

「何故死んだかでしたね。あれはさっき殺した息子、ルピナスが3歳くらいになった時のことです」


 無視された

 しかし私の話を聞いて何を想像したのかオッサン共が興奮した様子で激しく跳ねだした

 あれはヨーコが受けた仕打ちに怒っている訳ではなさそうだ……ホットケーキと言えど男って事だな


 邪なオッサン共がクソ女からの制裁を受けた所で話し始める


「当時、生前と言うべきでしょうか。私は研究員達にある物を身に付ける様に言われてました……気色悪いホットケーキさん達ならご存知かもしれませんね」

「首輪の事ですかな……それならば知っております」

「首輪?まるで奴隷ね」

「そうです……私の扱いなんて奴隷と一緒かそれ以下ですよ……


『異世界から来た君を知る者など外には居ない。居場所もない。この世界で君は存在してない様なものだ……だから君をどうしようが私達は罰せられない、非難も浴びない。そんな奴を人として扱う必要あるかね?君はこの世界では家畜にも劣る存在なのだ』


 これは研究員達の責任者に言われた言葉です」

「なんと、今の研究員共はそこまで腐ってましたか……嘆かわしい」

「力が発現した時に殺せば良かったのに」

「嬢ちゃんは知らん様だが、サクラヨーコ様が付けていたのは奴隷用の首輪でな?主に逆らったら爆発して首が千切れ飛ぶって言うとんでもない代物だ」


 ほうほう、奴隷が主人に逆らわない様に作った首輪か……私に言わせりゃまだ甘いな。ムカつく主に一矢報いたくて首が飛ぶ覚悟で主人に牙を剥く事なんて十分にあり得る


 ヨーコの死因も恐らくそうだ。耐えきれなくなって研究員共に危害を加えたのだろう


「ルピナスが3歳になった時の話に戻りますが、えーと、一人産まされた後も何と言いますか……」

「小僧を産んだ後も代わる代わる抱かれてたのね?二人目に向けて励んでたのね?慣れてくるとどう?段々と快感に」

「そんな事がありましてっ!?精神的にも肉体的にも辛くなっていた時にルピナスが放った


『ママ、ぼくのほんとうのおとうさんってだれ?おとうさんにきいたらママにききなさいって』


 の一言で思わずキレてしまい、気が付けばルピナスの心臓を潰せと念じてました。ルピナスが倒れると同時に首の辺りが熱いと感じた瞬間、目の前が白く……それからの記憶はありません」

「なら首輪が爆発して死んだって事で間違いないわね」

「みたいですね……ついカッとなってやりました」


 反省はしていないようだ。むしろスッキリした表情をしている

 あの小僧は何かムカつくからな、頭を吹っ飛ばすなんて豪快な殺し方したら爽快感があるんだろう


「うぬぬ……我等の女神に何て扱いを!うらやまけしからんっ!」

「本音が出てるわよオッサン」

「私の死んだ時の事は以上です」

「分かった。でもあの小僧は死んでなかった……もしくは」

「死んだあと、実験によって生き返ったか……ですね。まぁ今回完全に消滅させたのでもう復活することはないでしょう」


 そうだな……今回は完全に燃やした。だが甘い……私も大丈夫だと油断してたからそうだが、ヨーコも小僧を燃やしたくらいで安心してはいけない


「研究員達が小僧の細胞を保管してないとは思えない。小僧をやったからって安心しない方がいいわよ」

「……そうでしたね。私の身体を実験に使うような連中です。もしもの為に何かしら残しておいてもおかしくありません」

「ふむ、生命を悪戯に弄ぶとは……今の人間は随分と罪深くなったものじゃ」

「ここまで技術が進歩したのは素晴らしいですがね……まぁ方向性がクソなんですが」


 全くだ。なぜその技術を過去の自然に戻すことに使わないのだと文句を言いたい


「あの……今度は私から質問いいですか?その、白い髪の貴女になんですが」

「私ぃ?……まぁいいけど」

「あの、貴女は私の身体の一部から生み出されたのですよね?」

「うん。確かあなたの脳みそ使ったらしいね。まぁそれ以外にもネクロマンサーの血だったり再生力の高い魔物だったり色々使いやがったみたいだけどねっ」

「それで……ゾンビを操るなんて私には出来ません。そういう事だったんですね……」

「ふふん、私は脳みそさえあれば他人の肉から再生できるの、どう?私って化け物?」

「貴女が自分を人間と思っているなら人間と言ってもいいと思います」


 何か向こうが盛り上がりだしたので離れておこう……考えようによってはあの二人は親子、もしくは姉妹と言えるしあの小僧よりは仲良く出来そうだ

 こっちはこっちでこのオッサン達の生態をさらに調べるとしよう


「……オッサン、あんたら魔物なんだっけ?」

「おう、確かに魔物に分類されるぜ?まぁ御覧の通り気のいいホットケーキだがなっ」

「廃棄されて衰弱してた時に死にたくなかったから魔物になったんでしょ?元凶のフォース王国に復讐しようとか思わないの?」

「ふむ……どう聞いたか知らんが、別に俺等は復讐する為にこうして生きてる訳じゃないぜ?そうだな、話してやるよ……

 気付いてるかもしれんが、そもそも俺等はあの白髪の嬢ちゃん同様に人間を用いて作られたんだ。まぁこんな顔してるから分かるだろうが」

「なんだってオッサンなんか使ったの」

「仕方ねぇだろ……当時は男の研究員しか居なかったんだからよ」


 研究員を犠牲にしたのか?

 そんな昔からゲスい研究してたんかい……フォース王国は救いようがないな、サード帝国ばりに性質が悪いかもしれん


「何か勘違いしてそうだから言うが、俺等は自分から身体を提供すると立候補したんだよ」

「そこまでする?研究員の鑑ね、馬鹿だけど」

「まぁな……馬鹿だったのさ。俺等が魔物なんぞになったのは当時の技術を後の研究員達に伝えるためだ……不要とされ研究所は閉鎖、同胞の研究員は全員死んじまったから俺等が何とか伝えるしかなかったのさ。だから生きた、例え魔物になってもな

 だが、今の研究員達には俺等の知識なぞもはや用済みらしいな。おかげで今は実験体共の訓練相手として殺されるだけの日々だよ」

「……今は、フォース王国が憎い?」


 ふむ……とホットケーキのくせに目を瞑ってカッコつけるのが無性に腹立つが、我慢して聞いてやる


「憎いと言えば憎いな……だがそれは俺等を殺すからじゃない……俺等をまるで人間の様に接してくれたサクラヨーコ様をあんな目に遭わせたからだ」

「よっぽど好きなのね」

「長いこと殺されて当たり前な存在として扱われていた……そりゃ構わないさ、なんせ魔物だしな。だが、その魔物相手にあの人は優しくしてくれてなぁ……おかげで僅かな時間だが人間に戻れた気がしたっけな」


 何か遠い目をしながらそう語るオッサン……まるでもうすぐ死ぬかの様だが、まさかこいつ……いや、このホットケーキ共


「まさかと思うけど、勝てるわけないのにフォース王国に攻めるつもり?」

「おいおい、察しいいな嬢ちゃん。お前どう考えても見た目と年齢違うだろ」

「そうよ。しかし無謀なこと考えるわね」

「いいさ、もはや死ぬだけしか価値のないホットケーキだ。最後にあの人の為に戦って散るのも格好いいだろ?」

「どうせ散るなら勝ってから散りなさい」

「おう、善処するさ……なぁ、嬢ちゃん。お前さん良い奴だな?あの人は優しくしてくれる女神だが、お前さんは対等に付き合ってくれる変な奴だ」

「失礼ね」

「お姉ちゃんはカッコよくて優しい外道なんです」

「ほう……外道、な。人の道から外れた者か……それはクソみたいな実験をした俺等にも今の研究員達にも言えるわな」


 マオが以前言われた気がする事を言う……何か更に付け加えられてる様な?

 しかし外道……か。私は確かに昔から外道だ。自分でもそう言っているが……そこまで深く気にした事は無かった。別に残虐非道な者が外道なのではない、はず


「確かに……私は小さい頃から人と違った考えを持つ、人と違う道を歩んできた外道よ。言っておくけど、私は対等に付き合ってるつもりはないわ。私にとって家族以外は人間だろうが魔物だろうが等しくどうでもいい存在なのよ……まぁ最近出来た友達は別だけど」

「そうかい、そりゃいいや!お前さんの生き方は他人からは反感を得られそうだが、同じように生きる魔物やら亜人には共感をもたれそうだな」

「かもね……ここに居る面子を見ればそう思えるわ。……だから私は一人だったんでしょうよ、人間達は無意識に私の異常さが分かってたのよ、教えちゃいないけど私だけの力の事も含めてね」


 ま、嫌がらせが原因ってのが一番なんだろうけど


 話を戻そう、このオッサン達は死ぬつもり……貴重な謎のナマモノが居なくなる前に見れただけでも運が良かったな


「もう研究員達に技術を伝える役目はしないのね」

「しねぇよ。俺等のせいでサクラヨーコ様があんな目に遭った様なもんだしよ……今思えば残しちゃいけない知識だったと痛感してるさ」

「あっそ、それが無難ね。まあ精々頑張りなさい」

「嬢ちゃんは俺等の事より自分の事を考えな……その内異端者扱いされて狙われても知らねぇぜ?せめて人前では普通の人間らしく振る舞わなきゃな」

「言われずともそうするわよ……でも、改めて自分がまともな人間じゃないと理解すると、何というか……複雑ね」


 何が複雑かって育ての親である両親は性格に難ありだが普通の感性を持っているのに何故に私はこんなのに育ってるのかだ

 先代から受け継いだ力の影響とかあるのかもしれないが……奇跡すてっきの奴には私を先代の代わりにしようとした前科があるし有り得る


 ……何で私の生きざまの話になった?

 おのれホットケーキ……この私を惑わすとはいい度胸、気にしなければ今まで通り居られたものを……


 ふと、なでりなでりと頭を撫でられた

 急になんだとユキの方を見たら違った……というか今は私のすぐ近くに居るものはいない。てことは


「何で私はベレッタにいい子いい子されてんのよ」

「慰めてるのでは?」

「ゾンビが人を慰めるとは摩訶不思議ですね……しかし、泣いたりするベレッタさんならと思えば」


 ベレッタの表情は何ら変わりない……いつもの無表情だ。当然だ、なんせ死人……ゾンビだから


 ベレッタは光のない目で私を見ながらただただ撫で続ける。皆の言う通り私を慰めてるつもりか?うーむ……ミステリー


「別に私は落ち込んでないわよ。少し、ほんのちょっと悩んだだけ」

「……」

「聞く耳持ってないようね」


 こう見えて良い年してる身としては何とも屈辱だ


 だが、礼を言ってもいい


「感情が無いはずのゾンビに頭を撫でられる。普通なら経験出来ない事よ……ありがとうベレッタ。おかげで私は今のままが一番だと改めて思った。

 ただ生きるだけなら絶対に経験出来ない事も、私なら出来るかもしれない、それはきっと楽しい事だわ」

「そうですね……お母さんはそれでいいと私も思います」

「えーと、めでたしめでたし?」

「お腹空いた」

「メルフィさん……」

「良く分からんが、主殿はあの女の様にだけはならないで欲しいのじゃ……」


 話が一段落した所で空腹のメルフィの為に先ほどのホットケーキでおやつタイムにしよう


 オッサン共が嫌そうに見てるのを気にせずモグモグしていると、あちらさんも話が終わったのかヨーコとクソ女が近寄ってきた



☆☆☆☆☆☆



「単刀直入に言います。研究所を潰すのを手伝って下さい」

「断る」

「ありがとうございます。私は研究所の場所が何処にあるか知りませんが、この白い髪の方が」

「待ちなさい、私は断ると言ったの」

「……そこを何とかお願いします」

「忘れちゃいない?貴女は第二の母の仇の妹よ?」

「お、お母さんは死んでないですっ!」

「全然見ないし似たようなもんよ」

「酷いですっ!?」


 研究所だぞ研究所、きっと城の地下とかにあるんだ。そんな危険な場所に私達が行くわけない、自分達とオマケのオッサン達で頑張ってくれ


「……わかりました」

「ならいいわ」

「研究所と言わず、国ごと潰しましょう」

「お前は何が分かったのよ」


 たった数人で国が潰せるかバカめ、結界ごと破壊する巨大隕石落とせばいけるがな

 だがそれだと無関係なわんこ達まで死んでしまうからダメだ。一般人?研究員予備軍なぞ死んでしまえ


「大体なんで潰すのよ、兄を探した後満足してあの世に行けばいいじゃない。異世界人らしく正義の心にでも目覚めたわけ?」

「あの子、ルピナスが生きてた事で私は何が何でも研究所に行かなきゃダメなんです」

「ふん……二度とアイツが世に出ない様にしたいって事か」


 どうせなら小僧だけでなく、強大な戦力になる実験体共は叩き潰してくれると助かる


「ルピナスの部屋に飾ってある私の胸……それだけは処分しないと私は成仏出来ませんっ!」

「それかよ」


 ガッカリだよ

 もっとこう……哀れな実験体達に安らかな眠りをとか良い話かと思ったわ


「研究所を潰すと言ったくせに理由はそれとか」

「研究所自体を潰して私のいた痕跡を無くすのも目的の一つです」

「全部自分の為じゃない」

「そりゃそうですよ……私はこの世界ではゴミ以下の存在でしょうけど、私にとってもこの世界の生命はゴミと同じです。

 私の身体が使われてない実験体達は別にどうでもいいです。そいつらが暴れてどれだけ人が死のうがそれもどうでもいいです」


 ヨーコはそう言いきった


 その目は嘘は言ってない……くふふ、かつては世界の救世主扱いの異世界人からこうも言われるとは……馬鹿な人間達の自業自得だな


「案外面白い奴ね、ヨーコ。手助けはしないけど、見届けてあげてもいいわ」

「……やっぱり、手は貸してくれませんか」

「クソ女と手下のゾンビ達、オマケのホットケーキで何とかしなさいな。今の貴女には首輪の枷も無い、何とかなるわよ」

「勝手に私を含めないで、まあ私を逃してくれた姉妹達が気になるから行くけどさぁ」


 ああ面白い……


 たった一人の異世界人が牙を剥いただけでどんな目にあうのか見物させてもらおうじゃないか……ヨーコを連れてきたアリスに感謝だな


 だがその前に蜂蜜だ。食にこだわる私が美味と言われる蜂蜜を忘れるわけがない

 オッサン達にはここで待機しとく様に伝え、ヨーコ達の具体的な作戦を聞きながら蜂蜜がある場所を目指す事にした

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