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幼女と馬

 小人達が空中を泳いで行くのを着いていって数十分。小人達の進むスピードが遅いとはいえ、神域とやらは結構広いみたいだ。


 それから更に数十分、ようやく小人達が止まった。辺りには馬らしき影は見当たらないが…


「ユニクスはここに居るの?」

フルフル


 違うらしい。実は姿が見えない馬でしたとか言われなくて良かった。

 だが、ここじゃないなら止まっていても仕方ない。


「休憩なら要らないわ、案内の続きをお願い」

フルフル


 困った顔をして首を横に振る小人。もしかしたら小人達はこの先に入れないのか?


「あなた達はこの先に入れないの?」

コクコク


 当たりらしい…案内出来ないならしょうがない、ここからは私達だけで探そう…


「案内ありがとう」

コクコク


 御礼を言ったら小人達は一斉に何処かへ飛んでいった。なかなか良い癒しだった。


「小人達はここから進めないみたい。だからこの先は案内無しになるわ」

「わかりました…」


 小人が見えないユキは何とも言えない顔をしている。目が「頭は大丈夫ですか?」と訴えかけているのがすぐ分かる。


「私は正常だから早く行きなさいな」

「…この世には自分は正常と言い張る精神がおかしくなった病人も沢山いまして」

「はよ行け」


 ユキの頭をガスガス殴りながら進むのを再開する。少し進んだだけで何か身体に重みを感じる…何というか、空気が重くなった様に思えた。


「何か変ね」

「神域の最奥まで来たという事でしょう」


 つまり小人達はちゃんと案内してくれていたのだ。私の妄想が作り出した存在じゃなくて良かった。

 小人達はこの妙な空間には居られないと思われる。何か息苦しいし身体は重いしで長居はしたくない…





「馬よ、馬がいるわ」

「居ましたね」


 割と早く、ユニクスらしき馬が見えた。まだ大分離れてるが、確かに白い馬が前方に見える。何か普通の馬にしか見えないが、あれがユニクスか


 いつでも攻撃出来るようにしてるのか、ユキは鞭を持ってから無造作に近付いていく

 もっと警戒しても良いと思うが…そういえば会った事あるんだっけか、ユニクス相手でも問題なかったんだろう


 だが、どうやら一頭だけではないらしい…見える範囲で5頭はいる。


「複数いるけど、大丈夫?」

「問題ありません」


 相変わらず頼もしい…こちらも見えてるという事は相手も見えてるという事、群れの中にいた一頭が軽い足取りでこちらに来た。


『……』

「…案外大人しいわね」


 近付いて来たが、特に攻撃してくる気配がない。蒼い目でこちらを見てくるだけだ

 ユニクスは間近で見れば、普通の馬よりは一回り大きい気がする。ユキが警戒してないなら触っても大丈夫そうだ。


 手を伸ばして鼻の頭を撫でてみた。やはりされるがままで、敵意は見えない。


「ユニクスは人懐っこい神獣なのね」

「他のユニクスにはご注意を」


 なんだ、この馬だけが人懐っこいだけか。しばらく撫でていたら、他のユニクス達がのそのそと寄ってきた。


 何だか私達を取り囲もうとしてる。逃がさないつもりか?

 群れの中の一頭、たぶんリーダーらしきユニクスが私達に近付いてきた。


『何か用スか?』

「チャラそうな馬ね」


 初の神獣がチャラそうな馬とか…だが流石は神獣というべきか、人語を理解出来るようだ。知能が高いのに頭が悪そうとかややこしい馬だ。


『というか、そこの駄馬…幼い人間の女の子が好きとか初めて知ったけど、俺等の品格が下がっちゃうからやめてくんない?』

「その喋り方で品格とか…」


 私の呟きが聞こえた様で、私をジロリと見て近付いてくる


『おいおい人間の嬢ちゃんよぉ…見た目馬だからってなめぶふぅっ!』


 チャラいユニクスが私に敵意を向けた瞬間、ユキに鞭でぶん殴られた。


『けっ!中々鋭い攻撃だな…が、この程度じゃ俺様は倒せねぇな』

「ぶざまに倒れてる者の言うセリフじゃないわね」


 この馬…ユキが一発殴ったらダウンした。神獣のくせに何か弱い。まだ意識があるだけマシかもしれない。


『あと二十分…いや、十分待っとけよ。お前らなんざ蹄一つでやってやるからなっ』


 …何でこんなに勝つ自信があるんだ?やっぱ頭悪いはコイツ…連れていくのはコイツ以外だなー


「どのユニクスを連れて行こうか…」

『なんだぁ?お前ら俺等を連れ去ろうってのかぁ?言っとくけどな…俺等は誰にも従わねぇぞ?大人しくユニコーンの奴等でも捕まえてな』


 ユニコーンも存在するのか、だが今から探してちゃ温泉に間に合わない。だったらユニクスを連れて行くしかない…


「…ん?ユニクスとユニコーンはやっぱり別物なのね」

『当たり前だろ…神獣ではあるが、俺等はユニコーンと違って世界じゃなく…一人の人間に創られた偽神獣だからな、お陰で他の神獣達に煙たがれてるぜ』


 囲んでる他のユニクス達もウンウンと頷いている…何だか凄い事を聞いた。もうちょっと詳しく聞きたい。


「あなた達の産まれについて詳しく聞きたいわ」

『いいぜ?俺様がお前らを倒す為にダメージを回復するまでの時間稼ぎとして話してやるよ』

「自分で暴露してちゃ世話ないわ」


 人間でもこんな馬鹿は居ない。流石は馬鹿という字に使われる生物だ。コイツが特別馬鹿なだけだと思うが…


『俺等が何故産まれたか、そりゃあな…簡単に言えば、俺等の創造主がユニコーンの奴等に乗れなかったせいだな』

「ユニコーンに?つまり女性なのね、あなた達を生み出したのは」

『おう、笑える話だぜ?ユニコーンが美しく清らかな乙女を好むってのは知ってるか?』

「えぇ」


 もっと言えば処女を好む馬だな。良く考えたらユニコーンってゲスな存在かもしれない。


『創造主はユニコーンに乗れる条件は満たしていたさ…処女だし、見てくれも悪くない…なら何でダメだったか……何がいけなかったのか………』

「…勿体ぶらなくていいから早く言いなさい」

『ちっ…俺様の高度な時間稼ぎを見破ったか…』


 だから自分で暴露するなと…こういうのを馬鹿正直というのかもしれない。


『創造主がユニコーンに乗った時にな?こう言われたんだとよ


「確かに貴女は処女であるし美しい人間だ。だが心が汚れすぎて乗せるのは無理」


ってな!うひゃひゃひゃひゃっ!だっせー!創造主ちょーだせー!!』

「………」


 そりゃー…惨めな話だ。何故か他人事とは思えないが


『その後はユニコーン共を持ってた武器でシバき倒した後、怒りがおさまらない創造主はこの森の魔物共を撲殺して、ここに神域をつくって俺等を創った訳だ。自分でも乗れるユニコーンもどきを』


 勢いで創ったのか…神獣とか勢いで創れるものじゃないだろうに…


『俺等はその人間の為だけの存在だ、乗れるのは創造主のみ!…もう数百年も前に死んじまったがな…』


 少し寂しそうに言う馬鹿。その人が死んでしまったなら存在理由がないのだろう。


 ユニコーンは角が薬になると本で読んだが、ユニクスは血が薬となる…もはや血を求めてきた人間に狩られるだけの存在になってしまったのだ


「あなた達は寿命はないの?」

『おう、首を切られたら死ぬがな』

「ああ、死ぬ事は死ぬんだ」

『…ちっ!弱点がバレちまった!高度な話術を使う奴だ…きたねぇなっ!』


 …何も言うまい。馬鹿正直とか美点だ…うん。


「死ぬ事が出来るのに何で生き続けるわけ?」

『…折角産んでもらったってのに、自分で死んじまっちゃあ地獄で創造主にぶん殴られちまうだろ』

「勝手に地獄行きと決めつけられたらどうせ殴られるわよ」


 余計な言葉が入って良い話になりきれてない…まあ、ぶっ倒れながら喋ってる時点で面白さしかないけど


「創造主ってどういう女性だったの?」

『どんなだぁ?もう大分忘れちまったが…そうだなー…お前みたいに赤い髪に紅い眼をしてた気がするなぁ。まあ創造主は大人だけどな!性格は悪かったが』


 …なに?何だか最近見た気がするな、そんな人…


「何か私に似てるわね」

「案外ご主人様の血縁の方かもしれませんね。神域を作った上に、神獣を創造するなど、奇跡ぱわーでも使わなければ無理でしょう」

「…それよ!」


 確か最近都合よく夢で見た!人間相手に奇跡すてっきで無双した非常識な御先祖様を!


 ユニコーンに馬鹿にされた可哀想な存在は私の先祖に違いない。…あれ?ひょっとして私もユニコーンに拒否られる…?


「そんな馬鹿な…」

『俺様復活!覚悟しやがぶべっ?!』


 馬鹿がいきなり立ち上がってまたユキにぶん殴られた。…何で御先祖様はこんな性格の馬にしたんだろう…ひょっとしたら最初は従順だったけど、いつの間にかこんな性格に…つまりユキもいずれは………よそう。


「まぁ…いいか。確証を得るために、とりあえず貴方に乗ってみようかな」

『けっ!動けない俺様に勝手に乗ろうってのか!?無駄だ無駄だ!背に乗った瞬間弾き飛ばされやがれっ!』


 喧しい馬だな。他のユニクスは我関せずで静かにしてるってのに…

 ユキに降ろしてもらい、寝転がってる馬を座れる体勢にしてもらう


「さってさて、乗り心地はどうかな」

『乗れないって言ってんだろ…自信過剰な奴だな』


 ぐちぐち言う馬を無視して馬の背に跨がる。ほんの少し弾き飛ばされる心配もしてたが、普通に乗れた。

 このユニクスはもちろん、他のユニクス達も驚いたのかザワザワしている。


『…何者だよ?お前さん』

「私はきっと…あなた達を創った人の血縁、つまり子孫なのよ」

『…な、何だと…っ!あの創造主が結婚出来たってのかっ!?』


 驚く所がそこかよ…。


『…ホントにあの人の子孫か?…俺様に乗ってるって事は歪んだ性格で心が汚れた存在って事だろうが…』

「聞き捨てならない事を聞いたわ」


 誰の心が汚れてるだって?この優しさに満ち溢れた私に向かって随分な発言だ。


『お前さんよ…人より人外に優しかったり、自分中心に生きてたり、何より人が嫌がる事が大好きだったりしないか?』

「その通りよ」


 あっさり認めた。だってその通りだし…。今回の事で言えば馬と馬車のために身内を人質に出すし、病人ほっといて温泉行く気だし…全く優しさに満ち溢れてないわ


『この方が創造主の子孫…』

『あの方の…』

『何処と無く面影がある気もする』


 他のユニクス達も寄ってきて私を見る。何か大きい馬に囲まれるのは嫌なので、ユキの腕の中に避難する。


『なぁ…何か他に子孫だって言う証拠はないか?何でもいいんだが…』


 証拠か…あ、奇跡すてっきを見せればいいか。これなら先祖も持ってただろうし…


「これ分かる?」

『『『『ぎゃあぁぁっ!』』』』


 …奇跡すてっきを見せた瞬間ユニクス達が逃げ出した。先祖はユニクスも殴っていたようだ。


 だが、これで私が創造主の子孫で間違いないのが証明された






『…お前さん、俺等を連れて行きたいって言ってたな…』

「えぇ」

『…よし、分かった!俺等を連れて行ってくれっ!創造主の子孫なら仕えるにたる人物だ!何より俺様に乗れたしなっ!俺等は新たな主を得た!お前さんの為に生きようじゃないか!』


 うおおおぉぉっ!っと、歓声をあげるユニクス達…こうすんなり話が進むと嬉しい…熱い視線を向けてくるユニクス達に、私は告げた。




「やだ」

『『『『チックショォーーッ!!』』』』


 一斉に悔しがるユニクス達。こんな喧しい馬なんて連れていけるか、馬鹿め


「連れて行くのはあの子だけよ」


 私が指差したのは、最初に近付いてきたユニクスだ。


『…あいつか』

「えぇ、あの子は最初から敵意無しに近付いて来たわ。きっと私が創造主の血縁の者だと何となく分かったのね」

『あいつはやめとけ、神獣のくせに人語を話さないほど知能が低いんだ』

「馬鹿のお前が言うな。それに静かなら尚良し」


 最初に会ったユニクスに近付く。相変わらず大人しい


「あなた喋れないんだって?」

『…』

『だから無理だってば』


 利口そうに見えるけど…多分、私の言う事は理解しているし、命令も守るだろう…

 件のユニクスは何か言いたげに口をモゴモゴさせている。伝えたい事があるのか……?


 言いたい事があるなら私はじっと待とう…喋れないんじゃなくて、喋るのが苦手なのかもしれないし…マイちゃんみたいに










『くるっくー』

「採用」


 馬のくせにハトみたいな鳴き声するとか連れて行くしかない!


『き、きたねえぞっ!この駄馬!可愛い鳥みたいな声出して女心をがっちり掴みやがった!』

『そのくらい私にだって出来るっ!くるっくー!くるっくー!』

『ピヨピヨ!ピヨピヨ!』

『ポッポー、ポッポー』


「喧しいわ!」

『『『『ぐふっ!?』』』』


 私の代わりにユキが黙らせる。顔をしかめている所を見る限り、私と同じく馬による鳥の鳴き声の合唱が煩かったようだ。


『ま、待ちやがれ!この先現れるか分からない創造主の血縁者を駄馬ごときに渡ごふぅっ…!』


 駄馬呼ばわりされたハト声のユニクスが馬鹿を後ろ足で蹴り飛ばした。強そうでなにより


「丁度いいわ、ユニクスの血が必要だからそのまま蹴り続けて」

『くるっくー!!』

『げふっ!いだだだ!やめろ゛ぼぐふっ!』


 顔面を蹴られまくる馬鹿のユニクス…鼻から液体は出るが、鼻水ばっかで血が出ない。頑丈な奴だな


「鼻水しか出ないわね…もっと強く蹴って」

『くるっくうぅっ!』

『や゛めで!?出てるっ!がふん…血が出てる…っでべしっ!?』

「ストップよ」


 …血が出てると言いつつ、やはり鼻水しか出てない。


「ご主人様、神獣の血は無色透明なのです」

「そうなの?鼻水と見分けがつかないわ」

『…げふぅ、た、確かにこの非道さは創造主の血筋…か……』


 黙って寝てろ。しかし、本当に透明なら鼻水か血か分からない…混ざってそうだ。嫌だな…


 別にいいか、飲むのはアランだし


「瓶に容れましょう、ユニクスの鼻水を」

『血だよ!ちゃんとした!』


 三本でいいか、というか空き瓶が三本しかない。それぞれ醤油、酢、料理酒と風味がついた血になる事だろう。


「よし、目的は達したわ、温泉に行きましょう」

「わかりました」

『くるっくー』


 そういえばハト声のユニクスの名前を言っておこう、以前ボツになった名前だが


「あなたには家族に付ける予定だった『ぺけぴー』と言う名前をあげるわ」

『くるっくー!』


 どうやら喜んでくれているようだ。良い名前をあげたと思う。


「まさか…マオさんに付けられていた可能性も……」


 ユキが複雑な顔で呟いている。その通りだ、舞王の件が無かったならマオは今頃ぺけぴーと名乗っていただろう……





『なぁ…本当に俺等は連れて行ってくれないのか?』

「えぇ」

『…主を無くして数百年も生きて、やっと新しい主になれる人物に出会えたってのに、またいつまでも待ち続ける日々を過ごさないといけないのか?』


 待ってたのか?ご丁寧に産まれた場所で…


「あなた達は何でずっとこの場所で過ごしている訳?」

『…創造主がな、ふと口にした事があったんだ。「未来から来た私と同じ力を持った子に会った事がある」ってな…俺等は馬鹿だからよ、ひょっとしたら創造主が未来の世界で生まれ変わってるんじゃないかと思ったわけさ……で、いつか戻ってくると信じて創造主をここで待ってたんだよ、ずっと。まぁ…多分お前さんの事なんだろうなぁ……子孫て言ったって、結局は創造主とは別人さ』


 確かに私は御先祖様とは違う、が…別人と分かってても私に従おうとしてくれたユニクス達に何が出来るだろうか…


「私はあなた達の創造主本人ではないわ、でも…子孫として、先祖の再臨を待っていたあなた達に言っておく事がある」

『…なんだぁ?』

「今後は好きに生きなさい、創造主が再びあなた達の前に現れる事はない。神域を出たければ出ればいいわ」

『…好き勝手言ってくれるじゃねえか。この神域は創造主の形見でもある…放っておけるかっ!』


 ユニクス達にとってこの神域は予想以上に大事らしい…でもさっき私達についてくるって言ってたじゃん。なら神域を離れる事になるのに何言ってんだろう…仕えるのと自分で出るのでは違うのか?


「ここはあなた達の家よ、寿命が無いなら世界を見て回ればいい…私の先祖も国を飛び出して旅をしたはず…あなた達の創造主が歩んだ道を見て回るのもきっと楽しいはずよ。そして旅に疲れたらここに、家に帰ってくればいい」

『家…か、ここが…』

「ただの小娘の戯言よ、判断するのはあなた達」

『…考えとく』


 それでいい、結局私はユニクス達の主ではないのだから、聞く耳を持たなくて結構。だが、今は亡き先祖の亡霊に縛られて生きていてもつまらないだろう…


「きっと、御先祖様も今のユニクス達を見たら呆れるわね、なに馬鹿みたいに待ってるんだ、ってね」

「ご主人様がそう思うならそうなのでしょう」


 ふと、私の為だけに存在するメイドを見る。この娘にも寿命はあるのだろうか…もしこの娘を残して私が死んだら…


「…ユキは私の亡霊に縛られて生きてはダメよ。私が亡き後は自由に生きなさい…これは命令よ」

「ご心配なく、私が死ぬべき時は、ご主人様がお亡くなりなる時です」

「…あの世でもお世話する気?」

「もちろんです。それが私の存在意義ですから」


 まあ…気持ちは嬉しいからいいか、死ぬなんてまだまだ先の話だし

 それにしても先祖が神獣で私がユキを生み出した…か。


「御先祖様のユニクス相手に私のユキは圧勝…知らぬ内に御先祖様を越えてたか…」

「流石はご主人様です」

「私は御先祖様みたいに武力はないけどね」


 そもそもユニクスだけ生み出したとは限らない。ひょっとしたらこの先も先祖の忘れ形見達に会えるかも…


 神域を出るために戻る途中で再会した小人達はやっぱり可愛かった。この子達もひょっとしたら先祖によって生み出されたのかもしれない。


 そんな事を考えながら新たな仲間のぺけぴーを連れて、中継都市の温泉を目指して進む事にした。だが、また森の中を駆けると思うと鬱になった。

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