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幼女、嫌がらせをされる

 ライチが寄越した軍とマッチョ共の戦いが始まった訳なのだが、少々意外な事が起きた。


「何かライチの軍の割には普通」

「そう言ってやるな」


 もっとこう、ナキリばりのダサカッコいい技を軍団でバシバシ使用していくかと思ったら剣と魔法で攻めていく何とも普通な戦い方だった。

 あのマッチョ共を相手に一対一でも優勢なのだから強いのは分かるが……

 どうやら物理の方が得意な様で魔法は牽制に使う程度らしい。の割りには火力高い魔法使ってるけど。


「折角なんだからこっちに来て入手した力とか使って欲しかったわ」

「使っておるではないか」

「そうなの?」


 いやー、見た感じ何も使ってなさげだけど……もしや敵の攻撃を事前に察知出来る未来視なんてものを使っているのかもしれない。


「ほれ、こっちで言う所の魔法だったか?ちゃんと使っておるだろう」

「魔法だったのか……そりゃ気づかないわ。というか魔法の無い世界にいたのね」

「無かったなぁ」

「まぁその分物理が強すぎるから十分なんだろうけど」

「とはいえ皆して魔法が使える訳ではないがな。大体が魔法を使える様になったが良く分からん力を使える様になった者もいる。妾とかなっ!」


 魔法以外にも異能を貰った奴がいたか、じゃあやっぱり警戒しといた方がいいな。

 しかし最近使える様になった割には兵士のくせにやたらと使いこなしてるな。私も使えないからそこまで詳しくは分からないが上級とか使ってんじゃないか?


「妾としては奴等みたいに派手にぶっ放す魔法が良かったな」

「ほー、ライチは地味な能力なのね」

「うむ……良く分からんがアムリタによると触れたものを色々と無効化させる能力だそうだ。地味すぎてつまらぬ」

「無効化とか……」


 何だこの化け物は?こういうのが存在チートって言うんだ。

 無効化というくらいだから結界とか意味無いだろう、まぁコイツの場合は物理で破壊しそうだが。


 ユキ達が戦った場合はライチに触れさせる事なく戦わないと強化魔法が消されてしまう。しかしコイツくっそ速いから無理だろ。

 素の力だけで戦わなきゃならないならやっぱニボシしか勝てないわ。


 というか奇跡ぱわーを使用した幼女パンチを受けてあっさり立ったのはそういう事か。多分だが無意識の内にやられた後に使ったのだろう。私のチートすら無効化するとか恐ろしい奴めっ。


「うーん、千単位の兵数の戦いとか地味よね。魔法は派手だけど」

「天使ってのは派手な戦いが好きなのね」

「そういう訳じゃないけど、向こうじゃ大規模な戦いがしょっちゅうあってたからねー」

「ほぅ、それは面白そうだな。妾もいずれ行ってみたいぞ」


 しょっちゅう大規模な戦争してたらもう人類滅亡してそうだけど。そんなに人口が多いのだろうか?

 私としては段々と行く気が無くなってくるわ。もう自然とか滅茶苦茶だろうし。


「時にフィーリアよ、その足元で四つん這いになってる娘は何だ?」

「ニボシよ、ウチのロリ巨乳担当。可愛いでしょう?」

「うむ、いや何というか……ペットみたいだな」

「こう見えてウチの切り札よ」


 外で四つん這いとか汚れるから褒められたもんじゃない。だが聞かないので諦めた。

 まぁ頭撫でやすいしいいか、いや……もしや私に撫でられる為にあえて四つん這いという可能性もある。そう考えると愛い奴よ。

 性格的には犬というよりは猫か。ほーれ顎の下も撫でてやろう。


「れふー」

「おーしおしおし」


 まさに猫の様に目を細めてされるがままのニボシ。

 ウチに居ると野生味が消えていくなこのホシオトシ。


「やはりペットではないか」

「む、ワシの事を呼んだか?」

「ぬ?いや妾はペットの事をだな」

「だからワシがなんじゃ?」

「む?」

「ぬ?」

「お前らめんどくさいな」


 こっちで和やかにしてると戦場の方で大きな爆発音がした。

 爆煙の位置的に食らったのはライチ側、敵側からの攻撃の様だ。


「あちらにも魔法使いが居た様ですね。マッチョ達の中に居る細身のローブがそうなのでしょう」

「マッチョさん達の中に細い人……あの人は幹部に間違いないですっ」

「やるわねマオっち、あたしも同感よ」

「すげぇ理屈だな」


 だが魔法使いは本来貴族とか偉い立場の能力なので間違いではないと思う。

 何でマッチョじゃないのかは物理じゃなくて魔力を強化してるからだろう。


 残念ながら装備が良すぎるサード帝国には魔法とか通用しない様で何事もなかったかの様に前進している。

 もう少しライチが来るのが遅ければ敵と勘違いする不幸な事故で亜空間に沈めた後に装備品を回収出来たのに。一人分だけでも結構な額になったと思うし惜しかったな。


 にしてもアレだ、正直他人のドンパチとかフォース王国でお腹いっぱいなんですけどー。何か異世界チートが主に魔法の時点で興味無くなった。

 もうウチが何をしなくても良さげなら帰っていいかな?


「ユキ、もっと派手な戦いが見たい。無理なら帰ろう」

「いやお前の国の戦だろうが」

「そうですねぇ……では私達も援軍とやらを呼んでみましょうか」

「十分優勢なのに援軍とな」

「さっさと切り札とやらを使って欲しいので」

「そうね、夕方までには終わって欲しいわ」


 呼ぶまでもなくもうちょっとでドラゴン達が来ると思うけど。


 援軍について了承するとユキは転移でどっかに行ったが数分すると戻ってきた。あっさり帰ってきたが話はついたのか?

 数十分はかかるそうなのでとりあえずライチの軍の活躍でも見ていよう。






「まいどー、4人前オードブル4つと手間賃で3万ポッケね」

「出前じゃねぇか」

「はい。そろそろお腹が空いてると思いまして。援軍は別に呼んであります、今しばらくお待ちください」


 数十分後に現れたのは料理を持ってきたヨーコとニーナだった。いや、一応強いから援軍とも言えるか。

 この国の者じゃない二人がニボシ結界を無視して来れたって事は敵意に反応するタイプか、それともユキが何かしたかだ。


 思わず突っ込んだがお腹は空いてたので正直助かる。


 しかし3万とか高くね?


「高い。1万にまけろ」

「何言ってんのよ金持ちめ」

「その気になればアンタ等も稼げるでしょうが」

「いいえフィーリアさん。魔物狩って儲けてたら料理店がただの趣味に成り下がってしまいそうなので最低限しか稼ぐ気はありません。私はあくまで料理店で稼ぐつもりなのです」

「いや良いけどね」


 持ってきた料理は異世界料理という訳でもなくこちらで良く見かける定番の料理だ。

 どう考えても3万にはならん。ぼったくりじゃないか。


「こんな遠い上に戦の真っ只中の国に出前だよ?高いに決まってんじゃん」

「転移で楽々来たくせに」

「似た様なもんだけど転移魔法じゃないって」

「移動方法はともかく、兵糧攻めされてる真っ最中の国ならそれくらいの価値はあるかと」

「それは確かに」


 外部と連絡出来て、且つ知り合いが転移出来る者に限定されるけど。そんなの私達くらいじゃないか?

 そもそも今時兵糧攻めする様な事は無さそうなんだが。


「……ふふーん。そうだね、皆が集まってるこの場であんたがエロい事でも言ってくれたらタダでいいよ?」

「ほほぅ、エロい事か。それで3万もタダになるなら構わないわ」

「あれ?マジで?」


 一時の恥よりタダ飯だろうが。

 ただ問題はエロについてそこまで知識の無い身としては何を言えばいいか不明な事だ。


 ……エロと言えばユキ。ユキと言えば堂々と棚に保管してるエロ本っ!

 じっくり読んだ事は無いがユキが部屋の窓際で何とも美しい姿勢で読んでいたのを覗きこんでチラッと見た事はある。

 クソ真面目な顔だったからまともな本を読み始めたかと思ったが案の定でガッカリしたわ。


「きゃーいやーやめてけれーやめてけれー」

「……」

「あーあーあー、いぎーだめーあーああーーーいやーくるー」

「……」

「どぷぅ」

「あの、なんかゴメン……」

「あら、もういいの?」

「如何に親友のフィーリアと言えど今のは引いたぞ」


 引くだけで済むとかライチ良い奴だな。


「ほぼセリフとはいえ私が読んでた本をチラッと見ただけであそこまで暗記されるとは……お母さんは真面目に勉強してれば優秀な生徒だったに違いありません」

「つまり貴女のせいでお姉様はあんなとち狂った事を言ったと」

「今のは田舎娘の家族慕情63ページのシーンです」

「どうでもいい」


 そんな事よりヨーコ達が持ってきたオードブルとかいう料理だが、定番のおかずが色々と混合してる料理みたいだ。

 色々と楽しめるって感じか。以前作ってもらったおにぎりとやらも有るが、やっぱりゾンビの手で握ったんだろうなぁ……まぁ腹痛になる事は無かったからいいか。


「お前ら少しは妾の兵達の頑張りを見てやれ……ほう、美味いなこの鶏肉」

「すでにライチのトコの兵の方が強いのは分かったから見なくても結果は分かるでしょ」


 出前を待ってる間にペロ帝国のマッチョ共の半数は葬られたんじゃないか?

 硬いハズのマッチョがザクザク斬られる様は爽快だったわ。黒竜の装備恐るべし。


「そりゃそうだがな、向こうももうちっとマシな指揮官でもいれば面白かったのだが。サード帝国ぐらい楽しめれば良かったな」

「いきなりボスキャラを攻略したあんたが悪い」

「指揮官と言えば姿を見ないのはババアですね」


 ババアは逃げたんだろって。

 逃げた先でボテ腹の意思を継ぎ再び兵力を貯めるつもりだろう。けどどうせ後で捕まえるから今は――


「はて、違うわね。ここまで大きくしたのはマリオネットであってボテ腹でもババアでもないわ」

「まぁあのババアには無理でしょう」

「そう、すでにマリオネットは居ない。ペロ帝国は一度大敗をするともう後が無いのよ」

「じゃあやっぱりババアも逃げずに仕掛けてくると」


 だが戦場には姿は無かった。

 ふむ、ババアは指揮って言うより裏でコソコソする様な奴だったな。

 という事は今回も私達に見えない所で下らない事をしてるかもしれない。


 勝てない戦をどうにかするには人質。一番捕まえやすい人質と言えばウチの家族か。

 アリスに手を出したら殺すぞテメェ……


「リーダー、顔っ顔っ!」

「ああ、思わず殺意が顔に出ちゃったわ」

「何を想像した」


 ウチにはこんな時の為に結界なり通信符なり渡してたから何も連絡が無いって事は大丈夫って事だ。


 ババアの考えはイマイチ分からん。もう召喚して捕まえようか。


『あー、聞こえますか?』


 と思った所で神殿に居るフルートらしき声が聞こえてきた。

 通信符を使用してきたって事はそれなりの事態が起こったからだろう……恐らくババア。少し気付くのが遅すぎたか。


『神殿が襲撃されました』

「やっぱね、被害は?」

『結界があったので入り口が壊された程度です。襲撃してきたのは女性のみで構成された10人組みです。私とアンさんも居ましたし、天狐族の方々とタツコさんも居られたのですでに捕らえました』


 マッチョじゃなかった模様。

 女性のみって事はババアとババア専属の兵か、流石に昨日増えたばかりフルートに天狐族達とタツコは予想外だったろう。

 アンだけならちょっとヤバかったので貰ってよかった奴隷って事だ。


 こっちに連行する様に伝えて通信を切った。


「ほぼ被害は無かったけど、ババアなんぞに神殿を襲われるとはね」

「いやいやお姉様、散々邪魔されたお姉様を相手にするのですからババアといえど多少は考えますって」


 うむ。ババアだって人だ、成長するんだなー。



★★★★★★★★★★



「いいザマねババア」

「ババア言うなチビが」


 縛るだけではなくフルートと天狐達、そしてタツコに後ろから捕まえられているババアとお供達。

 確実に逃げられない様にしてるのはフルートの指示だろう。


「よくまぁ神殿に来れたもんね」

「結界の魔道具を使って湖の底を歩いてきた様です。入り口を爆破したまでは良かったのですが、結界を破れず焦っていた所を捕らえました」

「強化してなかったのね」

「私の部下がアマゾネスになるとか嫌すぎるだろ……」


 そりゃそうだ。


「失敗したならまた逃げれば良かったのに」

「いやお前、あの湖水竜いたんだぞ!?来るだけでも必死だったわっ!!」


 ああ、クゥちゃんに遭ったか。クゥちゃんとしては遊んでただけだろうよ、知らない奴からすればいきなり湖の中で遭遇したら恐怖だが。


「しかしまぁ、あっけなかったわね。そこそこの付き合いだったけどババアはこんなもんか」

「……はっ、そう言ってられるのも今の内だチビめ」

「へー、他にも何かやったんだ」

「認めたくないがお前達を相手に勝てるとは思ってなかったさ、何かサード帝国の奴等も裏切ってるし」


 ライチは裏切った訳ではないのだが、あっちから見たら裏切ってる様に見えるか。


「ウチはこの戦で滅ぶ。だがシリアナの仇であるお前達に一矢報いず終わるつもりはない」

「へー」


 ニヤニヤと腹立つ笑みを浮かべるババアが目線で自分の服のポケットを示す。

 ユキに探らせると何やら紙が出てきた。

 私に渡す前にユキがザッと読むと、何やら厳しそうな表情をする。


 そんな顔された後に読む気はないが、見ない訳にはいけないので読んでみた。


「……なるほどね」

「何か良からぬ事でも書いてありました?」

「色々とあるけど、マズイ情報としてはウチにユニクスが居る事とサード帝国と手を結んでいる事が書かれているわね。ここで私に見せたって事はすでに世界中にバラ撒いてるって事でしょうよ、転移の魔道具を使って」

「つまり戦争の火種になりそうな事をバラされたと」


 そういう事だ。やってくれるなババア……何処でユニクスの情報を得たか知らんが今後ユニクス目当てで馬鹿な奴等がやってくる可能性は高い。なんせ危険な場所ではなくただの小国に居るんだし。

 サード帝国については皆殺しにする事で情報を漏らさない様にするつもりだったが……ババアが逃走してないと気付くのがもう少し早ければ防げたかもしれない。


 ライチ達がやってきてまだ2時間程度だ。中々に行動が早い。


「ち、出前を待ってる間に面倒な事をしてくれたわ」

「コイツ戦中に出前頼んだのかよ!」

「……いえ、素直に褒めましょう。ウチに対する嫌がらせとしては最善ね」

「はんっ」

「けど、この件に関する記憶だけを消せば何の問題も無いわね」


 今度はコチラがニヤニヤしながら言うとババアはギョッとした顔をする。


 まさか一番重要な私達の事、いや私の事が書いてないとは思わなかった。記憶を消せると思ってなかったのを見るにババアは私の力を知らんのか。


「記憶云々は置いておいて、ババア……この学生時代に数々の嫌がらせを成功させてきた私に対して嫌がらせをするとはね。私個人に対して宣戦布告とみなすわよ」

「そうだな、この国よりお前の方に恨みはあるから間違ってないね」

「ほーぅ、言ったなババア。いいでしょう……一番お前の精神を破壊出来る方法で仕返ししてやるわ」

「拷問でも何でもやってみやがれチビめ!」


 何か勘違いしている様だなババア。

 精神的って言ってるのに何で拷問する必要がある。


「いいかババア、いえアナルチア。ここは学園でも何でもないのよ?……しかも殺し合いをしている敵同士」

「何が言いたい?」

「学園じゃ相手の身内を殺したり出来なかったのよねー。だって捕まるし」

「……お父様を殺すってのかい」


 ボテ腹をねぇ……残念ながら違う。


「貴女の一番大事な家族は誰かしらねー……父親?」

「……」

「まぁ父は無いわ。どうせ戦場で殺すし。なら母親?」

「……」

「ふむ、なら妹?……いえシリアナ?」

「……っ」


 肩に乗ってたリンを手の平に立たせて見せると反応があった。


「分かりやすいわねー」

「貴様ぁ……!」


 これで標的は決まった。


「お前の母親を殺す」

「…………は?」

「腹芸はもう少し上手くなっておくべきだったわね。そう言えば母とやらの話は全く出てこなかったわ……ペロ帝国なんか興した理由もその母親かな」

「何でお母様に……関係ないだろっ!」


 何だコイツ、もう忘れたのか?


「精神を破壊するって、言ったじゃない」



☆☆☆☆☆☆



「で、その外道な方法を実行するにはババアの母親を探す事になる訳ですが?」

「まるで私だけが悪者みたいに言うわね。今後ずっとウチのユニクスを狙って賊が来る可能性があんのよ?当然の報復でしょう」

「評判が下がりますよ、主にマオさんの」

「マオが私を嫌う訳がないっ!」

「今のわたしはお姉ちゃん不信です」


 マジか。

 ま、いっか。どうせ最後には忠誠心は戻ってる事だろうし。


「記憶を消すならそこまでしなくとも……」

「あれ、嘘だから。何人に知られたか不明だけど、記憶の一部だけを何人も一気に消すとか気絶時間が酷すぎてまず無理」

「なるほど……」


 どうせ各国のギルドや王宮に伝えてそうだし。すでに何千何万単位に知られてる可能性もある。


 それはともかくババアの母親とやらを探す方法だが、まずユキに地面に召喚の魔法陣を書いてもらった。

 探すと言ったが、探す必要なかった。


「そして私が奇跡ぱわーで母親を召喚するって訳よ」

「わー、卑怯」

「ふはははは、そんなに褒めなくていいわよ。じゃあちゃっちゃとやるからババア達の相手は任せたわ」


 実はババア達は釈放してたりする。釈放というか転移でボテ腹の辺りに飛ばした。

 理由としては五月蝿かった事と、向こうを本気にさせて切り札とやらを引っ張り出す事。

 ババアが事情を話せばボテ腹も本気出すだろ。


『大体3時間くらいかなー、その間に母親を救出出来たら見逃してやるわ』


 恐らく気絶時間はその程度だろうと思う。

 私が気絶している間にやられてもつまんないので執行猶予として与えた時間だ。

 特定の人物でしかも知らない相手となると結構長く気絶すると勘が告げている。マオの時みたいに転移符も使えないかと思ったが、あんま変わらないっぽい。


「さて、いっちょやるか」

「あ、向こうの森がやたらと荒ぶってる」

「敵の切り札とやらかもしれませんね。あそこに隠してましたか」


 ……やろうと思ったけど、ちょっとだけ敵の切り札とやらを見てみよう。

 うん、見てからでも問題ないなっ

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