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幼女、お姉ちゃんになる

「帰ったわよ」

「ただいま戻りました」

「おかえりペドちゃん」


 実家の玄関を開けて出迎えたのは落ち着きませんって様子を隠しきれてない父だった。手はそわそわ動き、身体は左右にふらふら揺れている。


「二回目なんだし落ち着けば?」

「そうなんだけど……まぁとりあえず上がりなよ」

「助産婦さんはもう来てるみたいですね」


 もう出産が始まっているのだろうか、それなら産まれるまで待つしかないな。

 神殿や馬車に比べると家具が劣るリビングの椅子に座ってとりあえずユキに紅茶を頼んだ。父は座ろうとせず相変わらずウロウロ歩き回っている。


「もっと早く連絡くれれば良かったのに」

「ごめん。陣痛が始まって、助産婦さんを呼んで……ちょっと慌ててたんだ」

「まぁ慌てるわよね。てかそんだけ落ち着かないなら見届けてくればいいじゃない」

「いや、邪魔になるし」


 紅茶を飲んではふぅと一息つき、出産ってどんだけ時間かかるんだろうと思った。

 私の時はどうやら10時間以上かかったらしい。そんなに時間かかるとか待ってる方としてもしんどい。


 今どのくらい時間経ったかと言えばまだ数分。こそっと覗くくらいなら大丈夫かな。

 寝室を分娩室として使用してるとの事なのでそちらに向かってドアを静かに開ける。


 怒号行き交う殺伐とした現場という事はなく、助産婦らしき二人が手馴れた様にあれこれしながら動いていた。何をやってるのかは私には分からない。

 ベッドにいる母の様子は分からなかった。絶叫しながら赤ん坊を産むイメージとは違いうーんうーん唸る程度みたい。まだ始まったばかりだからかな。


 ドアをそっと閉じてからリビングに戻り、絶望しましたという表情を作ってから


「お、お母さんが……」

「セティイイイイイイイイイィィィィィィィッッッ!!」






「流石にあの悪戯はいけないと思うよペドちゃん。僕もの凄く怒られた……出産って結構危険でもあるからふざけるのはよそう」

「ごめん。でも私お母さんが、としか言ってないんだけど」

「あんなこの世に絶望したって顔をされたらああなるでしょっ!?」

「お静かに。そうですね、お二人でどの様な子が産まれるかでもお話すればどうでしょう」


 どんな子か……と言われてもどんな妹が産まれるか私は知ってるし。

 どちらかと言えば私が父とユキの予想を聞く側になるって感じだ。


「どんな娘か、ペドちゃんはしっかりして独り立ちが早かったから今度も女の子だったら甘えん坊な娘がいいかな。でねっ、お父さんと結婚するとか今日はパパと一緒に寝るとか言われっちゃったりしてっ!!」

「ユキ、おかわり」

「はい」

「ごめん、僕が悪かった。でも世の中の父親ってのは皆そういうものだと分かって欲しいっ!」

「誰も世の中の父親の願望なんか聞いちゃいないわ」


 アリスはお母さんっ子にはなりそうだけどお父さんっ子にはならないと思う。

 この痛々しい父を見てるともう少し甘えてやれば良かったと思うが、それはそれで危険な香りがする。


「ペドちゃんはセティ似だから今度は僕に似た子だといいなぁ」

「父さんにねぇ……」


 父の髪の色は茶色だ。だけどアリスは金だった。全く二人の遺伝子を受け継いでませんってご近所さんに色々と誤解されそうな妹じゃないか。


「やはりマッコリジュニアか」

「僕の子だよっ!?」

「浮気相手の子供を誤魔化す為に避妊しなかった日は嫌々旦那に抱かれる奥さんも居るらしいわ」

「そ、そそ、そんな訳は」

「そうですね……仕事で家を開け続ける旦那さんに隠れて火遊び、有り得ない話ではないです」

「ば、馬鹿な……」


 母が爺を相手にする訳ないだろうに疑心暗鬼に陥ってしまった。そろそろ父で遊ぶのも止めるか……あれからまだ一時間ほどしか経ってない、こりゃあこのまま待つのもキツイな。

 父も正気を取り戻し、再びそわそわする鬱陶しい父へと変わった。


「そういえばペドちゃん最近はどうだい?」

「話題がない時に言われる質問ベストワンだわ」

「ぐっ、でも気になるじゃないか父として」

「楽に稼いで贅沢な暮らしをしてるわね。年が明けたら旅を再開するけどそれまでは神殿という名の大きな家でダラダラ過ごすつもり」

「そうか……何だか良く分からないけど上手くいってるみたいだね。ダラダラ過ごすなら年越しの時くらい実家に帰ってきて欲しいかな」

「それもいいかもね」


 再び会話が途切れて沈黙が訪れた。私が紅茶をズズッと飲む音と外の喧騒だけが聞こえる。

 長時間のんびりすのは楽なのに待っていると考えると本当にしんどい。

 こういう時は本だな、部屋に行けば本がある事だし。父に産まれたら教えてちょーだいと告げて私とユキは部屋に向かう事にした。



☆☆☆☆☆☆



「お母さん。セティ様が無事出産を終えたようなので起きて下さい」

「ん、寝てたか」


 窓から外を見ればすでに夜。帰ってきたのは朝なので少なくとも9時間近くはかかったようだ。

 終わったという事なのでこの世界で生まれた妹を見に行くとしようか。




 寝室に入ると出産は終えたが片付けに忙しいのか助産婦達は忙しなく動いている。

 疲れてるだろう母の寝てるベッドの横で父がハイテンションで労いの言葉をかけていた。ぶっちゃけウザそうである。

 ウザったいものを見る目で父を眺めていた母だが、私の姿を視界にいれると軽く微笑んでくれた。


「久しぶり、それとお疲れさま」

「ありがと。今日からペドちゃんもお姉ちゃんね」

「お姉ちゃん、ね」


 普段から姉呼ばわりされてるから新鮮味はないなぁ。母の隣で今はスヤスヤ寝てる実の妹を眺めてみた。ちっさいな、生まれたばかりだからか可愛さはあまりない。


「ぶっさ」

「ひどいお姉ちゃんね。ペドちゃんだって生まれた時はこんなだったのよ」

「髪の色は金ね、私とお母さんには似なかったみたい。あと父さんにも……誰の子かな」

「セティイイィィィ……し、信じてたのに……」

「妻を信じられないとか腹立つ夫ね。フィーリア家の初代ご先祖様は金髪だったそうよ、歴代のご先祖様達にも金の髪の人が居たみたい。この子はその血が濃く出たのかもね」

「僕は信じていたよ!」


 母は父を無視する事にしたらしい。鬱陶しく語りかける父に対して見向きもしなくなった。それに気付いた父は落ち込みながら助産婦達にお礼を言いに行った。


「近くで見るとよりちっさいわね。私があなたの姉よ……よろしくアネモエ」

「変な名前付けないでよ」

「私に変な名前付けたくせに何言ってんのよ」

「可愛いじゃない。それと、この子の名前はもう私が決めました。同じ金髪だしご先祖様のアイリスにあやかってこの子の名前はアリスにしたわ」


 まぁ分かっていたけどね。しかしアイリスって名前を聞いて生まれたばかりのアリスを見ると少し嫌な感じがした。私の知ってるアリスはやかましくはあったが良い娘だったはずだが……


「……やっぱり育ての親がお母さんだから性格悪く育つ可能性が」

「失礼ね。ペドちゃんくらい良い子に育つに決まってるでしょ」

「散々学園に呼び出しくらってたくせによく良い子とか言えるわね」

「ペドちゃんお金を沢山くれるから」

「お母さんの良い子基準は世間とズレてるわよ」


 もう一度母の横で寝てるアリスを一瞥し、小さい私より更に小さい手を握る。

 誕生日おめでとうアリス。この家族が誰一人欠ける事無く迎えた今日を作ったのが別世界の自分とは思うまい。


「ふふ、すっかりペドちゃんもお姉ちゃんって顔してるわね」

「お姉ちゃんだもの。さて、お母さんも疲れてるだろうし私達は戻るわ。また来るから」

「そう、残念。アリスちゃんに会いたくなったらいつでも帰ってきなさいね」

「ええ」


 たまには様子を見に帰るかな、アリスが成長したら一緒に旅をするってのも楽しいかもしれない。

 ……あのアリスくらいの年齢だと私はもう三十超えてるけど。



★★★★★★★★★★



「これがあの森に住んでいた魔物とは違う動物です」


 サヨが森に住んでいる防衛用の生物を紹介するとの事でついていくと、目の前で大人しく座っている大きな犬がいた。

 狼じゃなくて犬である。見た目は町中にでも見かけそうな茶色い犬だが、その大きさは5倍はありそうだ。


「でかいワンコね」

「はい。扱いとしては普通の犬と一緒で良さそうです。この様な大きさの犬は未だ発見されてないので新種ではないかと」

「へー、ならこいつらはデカワンコと呼びましょう」

「「「わふっ」」」


 声は大きいからか結構低めだった。でも気に入ったのか尻尾をふりふりする姿は愛嬌がある。こんな愛くるしい生き物が強いのか疑問ではあるが


「こう見えて森の魔物を狩って生きてきた犬ですよ、見た目によらず凶悪な強さを持ってます」

「あっそ。でも同じ戦力である森の魔物を狩るとか」

「大丈夫です。この森は山と繋がってますので山から降りてきた魔物や動物を餌にしろと伝えました」

「物分りのいいワンコで良かったわね」


 可愛い事は可愛いが愛でるには大きすぎる。やはりぶらっくうるふぐらいの大きさがベストだな。国内を元気に走り回るぶらっくうるふとか理想郷である。

 サヨが号令を出すとデカワンコ達は森へと帰っていった。普段は呼ばない限り柵の中には侵入して来ないそうだ。躾はばっちりか。


「今日はクリスマスね」

「別にめでたい日でもありませんがね。精神がお子様な面々は楽しみにしておりますが」

「楽しみったってせいぜいパーティーをするくらいよね?」

「それが楽しみなんですよ」


 お別れ会で散々騒いだのにまだ騒ぐ気か。

 でもいいか、騒げるほどこの国には余裕があるって事だ。周りを見渡せば無人の家屋がいくつも見える。いずれは全て余すこと無く使われる事になるかもしれない。

 それが私の生きてる間に実現するかは分からないけど……精々未来では賑やかにやってくれ。






「あはははは、よく来ましたね勇者マリアよ」

「魔王っお前の野望もこれまでよっ!」

「いいえ、あなたを倒しわたしは野望を叶えてみせるっ!この世界をあらゆる種族が平等に暮らせる平和な世界にするのだっ!」


 魔王良い奴だなオイ。


 クリスマスパーティーが始まり、奴隷含めこの国に住んでる全ての者が神殿に集まってどんちゃん騒ぎをしている。

 一時間ほど飲み食いしているとマリアとマオがサヨに頼んで簡易ステージを作ってもらって即興で劇をしている真っ最中だ。マリアが強引にマオを誘ったのだと思うがマオも結構ノリノリである。


「なんて恐ろしい野望……そんな事をしたら奴隷商人が食いっぱぐれてしまうっ!絶対に阻止してみせるわっ、くらえーーー!」

「きなさいっ!」

「まおうさまがんばれーー!」

「ゆうしゃなんかたおしてーー!」


 ミニマム達も魔王を応援し始めた。勇者とは一体……って奴隷の観客相手に奴隷商人の味方しちゃそりゃ魔王派にいくのも無理ないわ。

 劇なはずだがステージ上ではマリアが鉄の棒でマオに襲い掛かり、マオはそれをワイヤーを使って阻止していく。ミニマム達は当然ながらその動きを把握出来てないようだ。本気ではないと思うがガチすぎる。


「止めだ魔王っ、暗黒列斬波っ!!」

「ぐわーーー!」

「皇竜列斬波に謝れ」

「禍々しい勇者じゃのう」


 マオに向かって鉄の棒を振り下ろし止めの一撃を放つマリア。もちろん当たってはいないが実は演技派なマオは苦しそうな表情を作りゆっくりと崩れ落ちていった。


「ふ、ふふふ、見事です。しかし、わたしはフィーリア四天王の中でも最弱」

「なにっ!?」

「あの娘自分で最弱って認めちゃったわよ」

「そんな事より魔王じゃなかったんですか?設定ガバガバすぎでしょう」

「アドリブですから」

「いずれ他の四天王が現れこの世界を平和に導くでしょう……精々怯えて過ごすといいです……ぐふ」

「勇者と魔王の戦いは勇者の勝利で幕を下ろした。だけど勇者の戦いはまだ終わってない。今度は魔王という共通の敵が居なくなった事で人間同士の醜い争いが始まる。人類の希望だった勇者は今度は国の道具として戦いに赴くのだった――おしまい」


 メルフィのやる気が見られないナレーションで劇は終わった。なんて後味の悪い終わり方なんだろう。

 あんなでもミニマム達は満足したのか拍手を送っている。奴隷として身分が上の存在を立ててやろうって事かもしれないけど。


「いやぁ大成功だったねマオっち」

「はいっ」

「あれで大成功とかハードル低いわね」

「それよりこれを見てくださいお姉ちゃんっ!」


 興奮しているマオが一冊の本を差し出してきたので受け取って見て見る。

 中学数学・三と書かれた本だが、中身を見れば何のこっちゃ分からん計算が沢山載っていた。どうやら教科書みたいだな。


「マリアさんに劇の報酬としてもらったんです」

「ああ、だからマリアに付き合ったのね」

「ふふん、それは異世界の教科書だよ。内容はこっちの中等部と一緒みたい、まぁ学園なんて異世界人が作った制度って言われてるみたいだから一緒でもおかしくはないけど」

「ふーん。これでマオは勉強したいって事ね」


 つるっつるの本だな。いつ見ても異世界の紙ってのは不思議だ。裏を見るとなんか下の方に黒字で書いてあった。

 鈴木文雄――スズキ、ブンオス?


「スズキフミオじゃない?」

「異世界人の名前でしょうね。こっちで言えばフミオ・スズキですか」

「つまり異世界に居るスズキフミオは教科書を無くして今頃困ってるって事ね」

「え……じゃ、じゃあ返さないと」

「大丈夫でしょ、また買えばいいし顔も知らないフミオ程度に罪悪感を抱く必要ないよ」


 ひでぇ……全く悪びれた様子がない。スズキフミオが何をしたってんだ。





 目の前にある皿に乗った肉をかき込む。うめー、私がマリアに頼んで頂戴してもらっていた調味料とやらを今回は試している。ちなみに貰うばかりでは悪いので価値があるか分からないが適当な宝石を棚に置く様に言ったので一応売買成立してるだろう。

 ヨーコが絶賛していた焼肉のたれとやらを焼いた肉にかけて食べてみたが、なるほど美味だ。焼き野菜にも合う万能のたれだな。ただし食べ過ぎるともたれそうだけど。


「ごしゅじんさま、お水です」

「ありがとう」

「ごしゅじんさま、お野菜のおかわりです」

「……ありがとう」

「ごしゅじんさま」

「待ちなさいミニマム諸君、私の世話はいいから自分達も食べなさい」


 さっきから一分どころか数十秒おきにミニマムメイド達が甲斐甲斐しく世話をしにくるから困る。どうも褒められたいが為の行動らしいが、ここまで来ると鬱陶しいわ。


「褒めてもらいたいとか可愛いもんじゃないですか」

「しょっちゅうお世話されたらたまったもんじゃないわよ。まぁ、頑張ってる様なら褒めるけど」

「ワシだって今日はかなり頑張っておるぞ主殿っ!」

「そうね、ドリンクバーは引っ張りだこみたいね。お疲れ様」

「うむっ、お、呼ばれたから行ってくるぞ」


 ミニマムの一人に呼ばれたルリは喜びながら早歩きで向かって行った。奴隷に扱き使われてる大精霊か……本人が楽しそうだからいっか。


「ご主人様」

「はいはいありがとう」

「まだ何も言ってませんが恐縮です」


 今度は奴隷兵の鼠の獣人の男だった。手には何も持ってないのでおかわりを持ってきた訳ではないようだな。


「何かあった?」

「はい。表にユニクスという神獣様がお見えになられてます」


 ユニクス?……あの五月蝿い馬鹿達か。


 相手にするのも面倒だが来たからには会わなきゃ更に騒いで五月蝿くなる気がするので一応会いに行く。しかし良くこの場所が分かったもんだ。


『おう、久しぶりだな嬢ちゃん』

「あんた一匹か、何しに来たのよ」

『頼みがあるんだ。ユニクス全てを嬢ちゃんの国に置いてくれ』


 場所も分かっててここが私の国だとも知っているか……多分サヨだな。たまに神域に出向いてるみたいだしここの事も喋ったのだろう。


「理由は何?」

『何か最近しょっちゅう冒険者みたいな人間達が攻めてくるんだよなぁ……まぁ返り討ちには出来るけどよぉ。流石に相手にするのも疲れてきたからここに匿ってもらいたい』

「人間がねぇ、神域に行くまでに高ランクの魔物がうじゃうじゃ居たと思うけど」

『突破してきやがるんだよ。あれだ、多分結界を貼れる魔道具を使って楽してやがるんだな』


 なるほど、私達も似たような事をやってるからな。

 ユニクス狩りか、私達としても全て狩られてしまったら困る。だがここに受け入れたら冒険者連中が今度はここを狙って来る可能性が高い。


「なにこの馬」

『なんだとこの馬鹿』


 串焼きをもぐもぐしながらマリアがやってきた。マリアはユニクスを見るのが初めてだったな、コイツがここに来た事を軽く説明してやると


「ならあたしの空間に神域ごと住めばいいじゃない」

『そ、そんなこと出来るのか?』

「出来るわよ。あたしが実際に引き篭もってたんだし」

「マリア……貴女そんなに凄い奴だったのね」

「いやいやいや、リーダーは一度来たじゃないっ!」


 あの何もない白い空間の事か。確かに亜空間と違って普通に生きてた。

 なるほどな……隠れ家には最適と言える。


「どっか適当な家のドアと空間を繋げておけば自由に行き来可能よ。仮に敵がきて見つかりそうになったらドアを壊せば大丈夫、そうしたらあたししか空間に入れないから」

『マジかよすげぇなあんた!』

「ふふん、どうよリーダー。あたしって役に立つでしょ?」

「ええ、仲間にして良かったわ」

「でしょう、でしょうっ!」


 ああ……ミニマムを見てて自分も褒められたくなったんだな。馬鹿可愛い奴よ。

 だが事実大いに役に立ってくれた。ユニクスの事もだが、いざって時の避難場所にもなるじゃないか。

 キキョウにこの国に脅威が迫ってもうどうしようもないって時は空間に逃げ込んでドアを破壊する様にと伝えておくか。


 しかしユニクス狩りとはな、目的は当然ユニクスの血だろうが一体何がどうしたんだろうか。

 神域の事は明日やるという事で今日はその事を忘れてパーティーに戻る事にした。

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