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幼女と自称魔王

「うははははは」

「……以上で報告は終わりです」

「うはははははっ」


 聞いてるのかよと思うがどうせ聞いちゃいない。報告と言っても閣下にではなく側近のアムリタ殿に行っている様なものだ。

 あの小さき娘に手を出すと危険であるという旨をやんわりと伝えはしたが、閣下は御覧の有様なのでアムリタ殿が上手く伝えてくれる事を祈ろう。


「時にコルネリアよ、妾もその場の様子を見ておったがお主あの楽しい小娘に戦いを避けるなどとぬかしておったな」

「それは先程申し上げましたが?」

「口を慎みなさいコルネリア。閣下は馬鹿であらせられる」

「良く知っております」


 馬鹿というか報告を聞いてないだけじゃないか。

 この様子では閣下はあの者と戦いたいと思っている。閣下のただの我が侭で部下達の命を散らすのは避けたいが……


「言い忘れておった。妾の事はこれから魔王様と呼べ。ドグマという種族も魔族と改める」

「は?……失礼ですが、閣下が魔王と自称するのは勝手ですが、誇りあるドグマの名を変えるなどかなりの反発があると思うのですが」

「何を言う……魔族の方がカッコいいだろ。反発があるとは思えん」


 あるだろ、常識的に考えて。あ、閣下には常識が無かったか。

 しかしこれは困る。こんな異世界に召喚されて国を乗っ取ったばかりでまだゴタゴタしており平定には程遠い。その上内部で反乱が起ころうものならこの国はどうなってしまうのだ。


 いきなりあの娘の話から身内の話に変換されたのも戸惑ったが内容はもっと酷い。


「私が閣下、じゃなくて魔王様のお考えをまとめましょう。元々魔王様に心から従っていない者が多数おります。そいつらをこれを期にわざと反乱を起こさせ始末しよう、と魔王様はお考えです」

「うむ」

「うむじゃないでしょう。さっき反発があるとは思えないとか言ったじゃないですか、嘘をつかないで下さい」

「では名称については決定だな。では妾はあの娘の所に遊びに行くとしよう」

「待って下さい馬鹿」


 相変わらず話の展開についていけない。

 次から次へと問題を起こさないで欲しい……本来なら止めるべき立場のアムリタ殿は閣下に甘いし。


「ただでさえ国内に問題を起こそうってのに更にこの世界の脅威に手を出そうというのなら私は命をかけて御止めしなければなりません」

「暑苦しい奴よのう」

「コルネリア。私の方から魔王様には言っておきますのでこの場は収めなさい」


 全く信用出来ない。

 だがアムリタ殿は閣下と違って馬鹿ではない、あの者に手を出すのは不味いと分かっているだろう。

 私はアムリタ殿に絶対に止めるようにと目で伝えてから謁見の間を後にした。


 ただしあのアマはこちらの視線をふいっと外しやがったからこっそり見張るとする。




★★★★★★★★★★




「コルネリアが恐れるのも分かりますね、閣下」

「妾の事は閣下、ではなく魔王様と呼べ」


 閣下……あの黒い兵が言っていたボスか。戦をすっ飛ばしてボスが攻めてくるとかどんな展開だ。

 魔王という割にはヒラヒラしたドレスを着て姫って感じ……従者の方は魔法使いみたいなローブだ。従者は魔法使いタイプだと思うが、自称魔王は分からん。


「初めて会うな、童女よ。妾の名はライチ。御主達が先程会ったドグマ達の、いや魔族達の王である」

「魔族ぅ?」

「絵本の中の悪役ですね」

「いやあんたらドグマって種族でしょうが」

「魔族の方が響きがカッコいい」

「魔王様はカッコいいと思った言葉をすぐに使いたがるのです」


 おい。


「ご主人様、ここは私達が」

「やめときなさいな。強化はしたけどコイツ相手は荷が重いでしょ、そもそも自分達の力を把握してないだろうし」

「うははははっ!分かっておるなぁ、その通りである。妾の相手が出来るのは御主くらいなものだろう」


 今日ならな……その今日の内にこの馬鹿っぽい自称魔王はやってきた。

 黒竜、マリア、アトロノモスに続いてコイツだ。ユキ達では苦戦するか勝てそうにない相手が今日は一気に現れている。何と言う展開。


「たった二人でここに来るなんて何考えてるんだか」

「仕方ないだろ。部下達は止めろと言って来るのは目に見えておったからのぉ……こうしてアムリタと二人でこっそり抜け出してきたのだ」

「部下達の助言を無視するとか王としてどうなのよ」

「それも仕方ない。何となく今日で無ければ御主と遊べない気がしてな」


 何となく、私も良く使う言葉だ。勘が働いた時に使う言葉……もしかしなくてもコイツも勘が鋭いというか良く働く奴じゃなかろうか。


「確かに、今日じゃなかったら貴女と遊ぶ気はなかったわね」

「だろう?妾の勘は良く当たるのだ」


 ま、今日の私ならこいつがどれだけ強かろうが負ける事はないだろう。ちょうど出来た奴隷兵達に私の勇姿を見せ付けて更に忠誠心を上げるとしようか。


「では童女よ、妾と友の契りを結ぼうぞ」

「……は?」


 なぜ友達にならなきゃならんのだ。


「何だ、妾とは友になれんと申すか?」

「いや、何で急にそんな事になるのか意味不明なんだけど」

「こほん。私の方から説明させて頂きます」


 側に控えていた従者の方がどうしてこうなったか説明してくれるらしい。


「魔王様は馬鹿でいらっしゃいます」

「うむっ」

「ですので次に何を言うか、何をなさるかは予測不能です。という事で私としてもどうしてこうなったのかは分かりません」

「ダメじゃん」


 馬鹿で何をするか不明。勘が鋭い。

 前言撤回、こいつを相手にするのは梃子摺りそうだ。下手な手を打てば負けるかもしれない。


 友になる……戦いに来た訳ではないのだろうか?その割りに好戦的な雰囲気がする。

 サッパリ読めない。これは困ったぞ、何と言うか……コイツは私にとって天敵かもしれない。と言っても普段なら、ではあるが


「貴女の考えがサッパリ分からないから友になると仮定しましょう。で?友になったら何をするわけ?」

「おお、友になってくれるか。うははははっ!」

「聞けよ」


 馬鹿というか頭がおかしいんじゃないか?

 もう奴の頭の中では私達は友になってるのだろう。こんな疲れそうな友達とか要らんぞ。


「友になった所で……喧嘩を始めるとしようか」

「……何かすでに突っ込む気力はないけど何でよ」

「友情を深める為には殴り合いの喧嘩をするのだろう?この世界でちょろっと見た本にはそう書かれておったぞ」

「ピンポイントで余計な知識をいれやがった」


 馬鹿じゃなくてキチガイだキチガイ。この世で最も相手にしたくない凶悪なキチガイだ。


「さっきのは仮定の話であって私はあんたと友達になったつもりはない」

「うむ。親友じゃな」

「馬鹿じゃなくて自分に都合の良い様に解釈してる自己中野郎なのね」

「流石の私も愚妹以上の変人を見るのは初めてです」


 サヨが別な意味で戦慄している。

 初めてこいつに会ってまともに会話出来た奴は居ないと思う。頭の中まで異世界だ。


「ではやるか。これは喧嘩じゃからな?負けても妾に従えなどとは言わんよ」

「もう戦う気満々なのね……いいわ。会話してると頭痛くなりそうだからもう戦う方向でいいわよ」

「うははははっ!それでよい……先手は譲るぞ?かかってくるがよい」


 では遠慮なく――

 消えされキチガイめっ!


 自称魔王を初っ端から消滅させる。奴が居た場所は地面ごと消滅したが、後で直しとかないとサヨが五月蝿そうだ。


「うははははっ!びっくりしたぞ、避けてなければ消えておったわっ!」

「マジかよ……避けやがったの?」


 願った瞬間に発動するので避ける時間さえ与えなかった筈だ。だとすると発動する前に嫌な予感がして事前に避けたという事になる。


「妾は勘がよいと言ったであろう」

「みたいね……」


 次はあちらが来る。行くぞ、などと言う掛け声もなく突っ込んでくる。戦いにおいて無駄な掛け声をしないのは正しい。

 速さとしてはマリアと同等かそれ以下かもしれない。なので避けるのは造作もないのだが


 避けるとマズイ、とこちらも勘が働いたので避けずに防御する。

 マリア並の速さのくせに力だけは比ではなかった。腕で防御したが折れる気がしたので咄嗟に後方に飛んで威力を殺す。特に追撃はしてこなかったが……

 威力を殺したとは言え今日初めてのまともなダメージか、てか痛ぇ!


「いったいじゃないっ!」

「うははははっ!ただの突きとはいえ妾の攻撃を痛いで済ませるのは見事よ!!」

「うっそぉ!?あのリーダーがダメージ受けた!?」

「ですね……キチガイのくせに凶悪な強さです」

「お主はこの世界で最強かもしれぬが、妾とてリースガルド、元の世界では最強と呼ばれている存在だ。手を抜くと死ぬかもしれんぞ」


 なるほど、私はあくまでこの世界での最強……というか人型の生物の中での最強か?

 どう言う存在になってるのかは知らんが、別世界の中でも最強という訳ではないようだ。


「一応言っておくけど、私は別に最強と呼ばれてる訳じゃないんだけどね」

「ぬ?お主より強い者が居ると申すか?……それはそれで楽しみだの。だが今は妾の相手はお主だよ」


 まぁ聞く耳は持ってないか。このキチガイは強いが倒そうと思えば倒せる。

 だけど今の内にコイツの能力とか見ておきたいな……ちと厳しいが様子を見るか。


 防御に徹する私だが、まともに防御すると痛いので受け流す形で捌いていく。それでも痛いものは痛い。奴が繰り出してくるのは突きばかり、これでは手の内が見れない。


 回避はマズイと感じているが、一度防御せずに避けてみるかと行動すると――いつの間にか腹部への激痛と共に吹っ飛ばされていた。


 これはあかん、回復しろ回復しろ、むしろ完治しろ!


 無我夢中で奇跡ぱわーを使用したが、今のは危なかった。すでに治りはしたが回復前の体内は一体どうなっていたのやら……


「ぬ、かなり手ごたえあったのだが」

「私じゃなきゃ死んでたかもね」

「一応ギリギリ死なない程度にしたつもりだったが」


 即死しないだけで死ぬわ馬鹿が!

 今のは蹴りか?……今まで防御していたが、たった一度の回避を予測して、というか勘だけで追撃してたか。やっぱりこいつは厄介な奴だ。


「お主最初に攻撃してから防御ばかりではないか」

「そう言うあんたも物理ばっかね」

「当たり前ではないか。これは殴り合いの喧嘩と言ったであろう?」


 ……あ、そう。

 という事はこいつの手の内は威力の高さとスピードくらいしか分からないって事か。


 だったらもう受けに回る必要はない。これ以上痛い目にあうのはゴメンだしな。そろそろお別れ会の準備も出来るだろうしやるか。

 マリアやアトロノモスより危険な相手とは思うが、それでも奇跡ぱわーには勝てんよ。


 必ず当たる、しばらく立つ事も出来ない威力を持った突きになれ――


「幼女ぱんち」


 相手を狙って放つでもなくその場でただ前に突きをするだけ。

 それだけなのに私の拳は奴の腹にめり込んでいた。


「はっ――は?……ぐぬ?おぉぉぉ……」

「私の勝ちね。残念ながら今日の私に敗北は許されないのよ」


 あっけないけどこんなもんよ。流石卑怯ぱわー。


 ボスっと押すとそのまま仰向けに倒れた。起き上がろうと力を入れてるようだが当然起き上がれない。

 別に体内をぐちゃぐちゃにする様な攻撃ではない。ただ痛くてしばらく起きれないってだけだ。


「う、はははは……これは参った。たったの一撃で妾がこのザマじゃ。見事よ、勘すら働かぬ神速の一撃であったわ」

「物理のみとはいえまさか魔王様が一撃で敗れるとは……敵ながらお見事でございます」


 従者は特に嘆くでもなく淡々としている。

 対するこちらサイドは奴隷達は歓声をあげ、サヨは当然だろうと頷き、マリアは何処から持ってきたのかお菓子を食べている。


「お母さん」

「……珍しく現れなかったわね。そこに寝転がっているのが例の黒い兵達の親玉だそうよ」

「申し訳ありません。姉さんが向かった様なのでお任せしたのですが、どうやらただ見てただけの役立たずだったようで」

「あれはお姉様しか勝てそうにないので仕方ないでしょう」

「まぁ、お母さんが無事なのは分かってましたが。それはそうとお別れ会の準備が出来ました」

「そう」

「新しく連れて来られた奴隷達はどうしましょう?」

「家もあるんだし自分達でやらせればよくない?」


 特に奴隷達も文句はないらしい。というか食事があるだけ有り難いだそうだ。

 宿屋、じゃなくて奴隷達の宿舎には台所もあるし問題ないだろう。


「その不届き達はどうなさるのです?」

「転移でどこかに飛ばしましょうか」

「おいおい、何やらご馳走の気配がするではないか。妾も堪能したいぞ」

「何もう起き上がってんのよ」


 しばらく、と願ったのにすでに起きてピンピンしてやがる。一体どうなってんだコイツは?


「別に身体がどうこうって攻撃ではなかったからのぉ、そりゃもう動けるだろ」

「そうかもしれないけど、そうじゃないのよ」

「魔王様は馬鹿であらせられるので」

「何でもかんでも馬鹿で片付けられる訳ないでしょ」


 ほれ、案内せよとユキに向かって図々しく告げる馬鹿に流石のユキも若干しかめっ面だ。ただし私くらいにならなければ気付かない範囲ではある。


 馬鹿を無視してまず奴隷達に宿舎を好きに使う様にと移動させた。中はどうなってるか知らんがサヨがちゃんと人が住める部屋にしてる事を祈ろう。

 ユキは未だにこいつらの扱いに悩んでるみたいだ。


「こういう馬鹿は帰れって言っても聞かないわよ。もう諦めて連れてけば?」

「かし、こ、ま、りま、した」

「どんだけ嫌なのよ」

「そりゃお姉様に喧嘩売ってくる奴を快く迎えようとか思わないですよ」

「ウチの魔王様が申し訳ありません」


 従者、名前はアムリタというらしい。こっちは態度こそ出来た奴だが心底ライチを慕っている様には見えない。ただ逆らう気は無さそうに見える。


「うはははは、良いではないか。妾とお主の友情を深めようぞ」

「断る」

「そういえば名前を聞いとらんだったわ」

「こいつ……フィーリ、いえペド・フィーリアよ。名前で呼んだら殺す」

「フィーリアか。うむうむ」


 馬鹿とはいえ名前は一度で覚えられたみたいだ。明日覚えてる保証はないがな……


「てか私が勝ったんだから私の知り合いが居る所には攻めないって約束守りなさいよ」

「はて、そんな約束したかの?」

「その事ですが……魔王様は攻めずとも、魔王様から離反した者達が攻めてくる可能性はございます。もちろん反乱を起こし、魔王様に刃向かってきた者は殺しますが、中には脱走する者も居るはずです。その者達はもはや我が国の者とは扱いませんので貴女様や貴女様の関係者に手を出してきたら煮るなり焼くなりお好きにして下さい」

「こいつ慕われてないの?」

「お恥ずかしながらこの様な方なので。今回の種族名を勝手に変えるという自分勝手な行為によって内部分裂は時間の問題ですね、部下達がこの世界にきて力を得た事で気が大きくなっているという事も要因としてあるでしょうけど」

「なら帰れよ」

「ほっとけほっとけ。ここはリースガルドではないし妾とて今は乗っ取った国を支配してるだけであって元々あった国の王という訳でもない。去りたきゃ去ればよいのだ」


 後で困るのは攻めてこられるかもしれない私達なんだから纏めろよ。むしろ何でこんなのが王になったし。


「それはなぁ、腕試しに城に攻め込んで片っ端から倒していたらいつの間にか王になっておったわ」

「そんな事だろうと思ったわ」


 そうこう話してる内に会場となる神殿についた。ここでやるのかよ……

 中はこれから改装するそうで今は割とボロい部分がちらほら見える。場所は入ってすぐの広間でやるらしく、立食パーティの形式にしたようだ。


「てっきり馬車の中だと思ったわ。これなら奴隷達も入れそうね」

「……呼びますか?皆さんに紹介も出来ますし、何よりも気になる事がありますし」


 気になる事?

 私としては本当に神殿が私達の家になってしまうんじゃないかと気になるぞ。


「私も気付くのが遅くなりましたが、お母さんは奴隷達にちゃんと宿舎を使う様に仰いましたか?」

「好きに使えって言ったけど?」

「なるほど。では戻りましょう、姉さん達は先に入ってて下さい」

「妾達もお先にお邪魔してるぞー」

「申し訳ありません。馬鹿なのです」

「分かったから」


 買ってきた主人として私も戻る事にした。

 今はユキが居るので抱っこ状態だが、奴隷達への威厳とかどうなんだと。


「奴隷ってのは宿舎の使い方って教えなきゃ分かんない程の馬鹿なの?」

「いいえ、そのくらいは分かっているでしょう。ただ、お母さんは奴隷というものにあまり詳しくないようですので」


 詳しくねぇ、金で買える人材じゃないのか?

 まず女性用の宿舎に入る。

 入ってすぐにユキが言わんとしてる事を理解した。


 奴隷共は何故か部屋を使わずに入り口に入ってすぐ、宿屋の頃は受付のロビーであったであろう場所に集まって床に座っていた。

 ご丁寧に軍服は脱いで籠に入れ、今は元の奴隷服の状態である。


「あらまぁ」

「ご、ご主人様っ?」

「あわわわ」

「何かご主人様とか言われると昔のユキを思い出すわ」


 さっき別れたばかりなのにすでに食事中。こんなに早く食事に出来るのはその献立にある。

 水と食パンを千切って分けたと思われる小さいパン。一斤の食パンを全員で分けたのだろう……少なすぎじゃね?


「なるほど。確かに私は奴隷魂とやらを分かっていなかったわ」

「分かって頂けて何よりです」


 見に来なきゃこれだけ部屋があるのに食事も寝床も何もかもこのロビーしか使用されないというサヨが憤慨しそうな事態になる所だった。きっと男性陣も同じ展開になっているはず。


 折角普通の体型にしたってのにこれではまたガリガリに戻ってしまう。ユキに、いや同じ奴隷であるキキョウにここでの生活について教育させよう。

 一先ずこの栄養の無さそうなご飯を没収して神殿に連れて行くとするか。

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