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第4話 神との邂逅と設定 (4)

大和(やまと)は、慣れた手つきで地球儀のあちこちをオペレータよろしく押していく。

その度に透けて見える乳房が揺れて、何とも艶っぽい。

そしてアジア地区に入る。

「あっ!」

彼女は突然声を上げる。

「どうしました?」

「ロシアと中国を消すと、モンゴルがこの消去地域に囲まれてしまいます」

「そうですか。ならば可哀想ですけど、モンゴルも消して下さい。

それから、アメリカ本土を消すなら、いっそ北米大陸ごとの方が良いかも。

カナダやメキシコには可哀想ですが、アメリカに加担する材料になりそうですから」

「分かりました。そうします」



結局、消去地域は以下の通りとなった。


・北米大陸全域(ハワイやフィリピンといったアメリカ島嶼領土を除く)

・ソビエト連邦の内、ロシア共和国領土分(樺太および飛地である現カリーニングラード州分は除く)

・中華民国全域(朝鮮半島、満州国、モンゴルを含み、チベットおよび海南島は除く)


海南島が除かれたのは、鉄鉱山があるからだ。やはり資源は大事という事で。

アメリカ、ロシア、中国。

いずれも広大な領土を有するところばかりなので、地球儀上で赤く点灯する場所が目立つ。

「こんなに消してしまって大丈夫なのですか?」

将緋斗(まさひと)は心配になって訊いてみる。

「ええ、平気です。本当に消す訳ではありませんから」

「それはどういう事ですか?」

「本当に大地ごと消えてしまったら、地球の環境が大変動してしまいますからね。

ですから、不可視状態にして、出入り出来ない様に一種のバリアを張巡らすのです。

もちろんバリアの高さは成層圏まで達しますので、航空機による侵入も不可能です。

又、バリアによる乱反射で電波も届きません」

「不可視状態という事は、判らずに近付けば・・・」

「見えない壁に衝突して、船なら沈没、航空機なら墜落となりかねないでしょうね」

「怖いですね」

「ええ、消去地域に近付く時は充分注意が必要です」

「それで、消去地域の中の人はどうなってしまうのですか?」

「たぶん生きていけないでしょうね。外との関係を断たれるので、厳しい環境になると思いますし。

バリアによる温室効果の影響も出るかもしれません。

しかし、今はその様な事を考えるべきではないでしょう」

いろいろと恐ろしい事を平然と言う、この大和と名乗る神様。

いろいろな意味で最強のチート兵器は彼女なのではないかと、将緋斗は思った。




「それでは、消去地域のセットも終わりましたので、二人には1942年の世界に転生していただきます。

あちらの世界での活躍を期待しています」

「了解しました! がんばります!」

軍事マニアらしく、二人は敬礼して挨拶する。

大和の方でも笑顔でそれに応える。シースルーの衣装に見え隠れする裸身が眩しい。

やがて、霧が二人の身体を徐々に包み込む。いよいよ1942年の世界に行くのだ。

「それから、あちらの世界には、私の趣味を少しばかり加味させていただきましたから」

「えっ! それは何ですか?」

消え行く中、将緋斗は慌てて訊く。

「それは、行ってみてからのお楽しみですよ」

大和は、茶目っ気たっぷりに舌を出して、悪戯っぽく笑った。

メチャ可愛い。今までも魅力的だったが、それにも増して最高の笑顔だ。

しかし、それが悪魔の微笑みだった事を、後に二人は身を持って知る事になる。

4回にわたった邂逅編、やっと終わりました。

次回からは1942年の日本が舞台となります。

ま、これだけやれば、勝ったも同然でしょうけどねw


大和様は土地を無くした訳じゃないから大丈夫と言いますが、実際は気候の影響大でしょうね。

しかし、その件はスルーって事でお願いしますw

ところで台風ですが、発生するとまず北上して、日本に達したところで向きを東に変えて、

列島縦断コースになっちゃうんですよね。大抵が。

少しはそのまま直進して朝鮮半島縦断し、中国に抜けても良いと思うのですが、そうはならない。

まるでこの話の通り、見えない壁が存在するかの様です。

中国や朝鮮は、日本列島が無かったら台風の直撃になる訳で、悪く言うばかりで、少しは感謝しろっ!

台風の予想コースを見ていると、そう思ってしまいます。

特に朝鮮のケンチャナヨ精神で建てた家屋なんて、台風が来たらイチコロでしょうに。


ちょっと愚痴りました。お粗末様でした。(ついでに、あまりにもはっちゃけた文章だったので直しました)



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