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絶望のファーストキスの後に君が選んだのは…  作者: 猫の集会


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3/6

心のトラブル?

 ユイカのほんとうの気持ちを知ってしまったオレは…

 

 非常に気まずい‼︎

 

 てかさ、なんでユイカは…こうじのこと好きなのに、告白を断ったんだ?

 

 はっ‼︎

 

 まさか…

 

 きちんと、オレと別れてから付き合いたかったんじゃ…

 

 …

 

 これはもう、オレから別れを告げた方がよきですね。

 

 でも、もう一度ユイカの家におじゃまするのもね…

 

 じゃあ、電話…

 

 ユイカは、今どなたかと恋バナ電話中…なんだった。

 

 日を改めて、直接言おう。

 

 …

 

 ほんとは…別れたくないけど、オレのこと好きじゃないユイカを縛りつけていては…ただの呪いの彼氏になるだけだ。

 

 とりあえずユイカには、メッセージを送ることにした。

 

 今度の土曜日話があるんだけど、いいかな?って。

 

 数分後に、ユイカから

(うん)

 って来ていた。

 

 

 

 

 土曜日は、すぐにやってきた。

 

 ユイカとは、昔からよくいろんなところに出かけていたから、待ち合わせなんか当たり前だった。

 

 …

 

 でも、今日の待ち合わせは…

 

 別れるための待ち合わせ…

 

 こんな日がくるなんて…

 

 別れる日がくるってわかっていたなら、オレはユイカと交際しなかったのに…

 

 ずっと幼馴染でいればよかった…

 

 

 いや…きっとそれはそれで、いずれ後悔する日がきていたはずだ。

 

 待ち合わせ時間の少し前にオレは、待ち合わせ場所へとついた。

 

 ちょうどの時間でもよかったんだけどね。

 

 だって、ユイカはいつも五分遅刻する五分遅刻魔だから。

 

 

 そして今日も安定の五分遅刻。

 

「おっ、安定の遅刻だな」

「ごめんー」

 

 ユイカは、いつもと変わらずな感じだった。

 

「で、どこ行くの?デート」

 

 ⁉︎

 

 デート…⁉︎

 

 ユイカは、好きでもない幼馴染彼氏のオレと、まだ恋人風を続けるつもりなのか⁉︎

 

 なぜだ?

 

 もう、完全にこうじとユイカは両思いなのに…

 

 なぜさっさと別れないでオレと…

 

 …

 

 あ、最後のデートに付き合ってくれるつもりか。

 

 そして、最後に別れましょうってやつか。

 

 …

 

 そういう優しさってさ…逆に辛かったりするよね。

 

 でも、ユイカなりの最後のつぐないってやつなのだろう。

 

 ここは、思う存分デートを満喫して幼馴染解散デートといたします。

 

 まずは、ショッピングしない?ってユイカの提案により、雑貨屋さんに行くことになった。

 

 で…

 

「これ可愛くない?磁石でくっつくオソロのやつ」

 と、オレにみせてくれた。

 

「あー、オソロの…」

 

 …

 

 

 こうじとユイカは、これからオソロのキーフォルダーをぶら下げるんだろう。

 

 オソロのだけにさ…オソロシイ…ね?

 

 あはは…心がぶっ壊れてきたね。

 

 あはは…

 

「ねぇ、これ一緒につけない?」

 

 ⁉︎

 

 えっ⁉︎

 

 ユイカがいきなりなことを言ってきましたね…。

 

 一緒に…?

 

 え?

 

 オレと…こうじが?

 

 それとも…

 

 オレとユイカが?

 

 …

 

 あ、今…心に…痛い矢が突き刺さりました。

 

 

 これは…カップルとしてじゃなくて、幼馴染のしるしとして、ってことなのかもしれないなって。

 

 

 オレたちは、別れても幼馴染解散しません宣言ってやつか…。

 

 それは…

 

 オレ的にしんどいな。

 

 ユイカからさ…こうじがさぁ♡あのね♡あんなことやこんなことしてきてぇ♡とか言われた日には…辛いどころの騒ぎじゃないよね。

 

 なんなら、キスとかめっちゃ上手いの♡とか言われたり…して?

 

 遠回しに、あんたはクソ下手だったよねって笑われたり…?

 

 それか…ユイカがこうじにオレのこと、妖怪ヘタレキス男なんて言って笑っている可能性も…

 

 …

 

 いや、今…思い出すことじゃない‼︎

 

 忘れるんだ‼︎

 

 消しゴムでも修正ペンでもなんでもいいから、誰か記憶を消してください。

 

 記憶を消す薬って、ありますか?

 

 脳内に部分データ削除ボタンってありませんか?

 

 あ、オレ医者になろうかな?

 

 それともロボット開発して、ゆくゆく脳内操作できるようになんか開発するとか…

 

 

「ねぇ、やだ?オソロ?」

 

 ⁉︎

 

「あっ⁉︎えっ⁈あー、オソロか…」

「やっぱり、やなんだ。ならいいよーだ」

 

 ユイカがキーフォルダーを棚に戻していた。

 

「あー、嫌とかじゃない…んだけど…」

「ううん、オソロとかなんかあれだよね…いいの。うん、いい。」

 

 …

 

 ユイカが無理矢理納得している感…

 

 ユイカは、よく自分が自分を理解して暮らさないとって言っていたから…

 

 自分に言い聞かせているっぽい。

 

 

 ユイカ…

 

 ごめん。

 

 オレ、やっぱり幼馴染に普通に戻れる気がしない。

 

 だから、オソロ…無理なんだ。

 

 心の中で、勝手にお断りシールを貼った。

 

 半額シールとか、ぷっくりシールを貼ってあげられないオレは、やっぱり幼馴染も彼氏も失格なんだ。

 

 合格シールすら貼れないオレは…シール以下…

 

 シールに失礼か…

 

 失礼しまーすって言って、今すぐ帰りたい。

 

 そして、おでこにめっちゃシール貼りまくって、お友達と交換… 

 

 できねーよ‼︎

 

 そんな、おでこで脂まみれのやつ…だれも交換してくれねーよ‼︎

 

 だれか…シール交換を…

 

 いや、オレの皮脂をとってもろても…

 

 …

 

 どっちもいらねーわ‼︎

 

 バカやろう‼︎

 

 雑貨屋さんで、心のトラブルを起こすオレなのでした。

 

 

 続く。

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