白い誘惑 竹林の秘境
青野蒼斗はつらくてつばを飲み込んだ「クソっ」
電話の向こう側がすぐに言う「先生、ママがいいですか?」
青野蒼斗は無言になって「クソっ、ママなんていうんだよ!」
電話の向こう側が恥ずかしそうに言う「討厭だわ~ じゃあ、人家行ってきますね。私の小さな MM をお届けします」
青野蒼斗は大きく驚いて「来るな!本当に来たら警察を呼ぶぞ!」
この一手は意外と効果的で、向こうはすぐに電話を切った。
青野蒼斗はほっとため息をついた —— 心の中で思った「この電話をかけてきた女、本当に手練れだな!この数言で俺をムズムズさせちまった」
再び窓辺に座ると、部屋のエアコンが効いて非常に涼しかった。
部屋にはパソコンやテレビなどもあったが、青野蒼斗はそれらに並大抵の興味がなかった。やがて、外からノックの音が聞こえてきた。青野蒼斗は心臓が一瞬締め付けられた ——「まさかあの女が直接来ちまった?くそっ、受け入れるか受け入れるか?」北条真绪に知られなければ、今日は思い切ってバカなことをしちゃうところだった。どうせ自分は建前なんて張っていないから。
青野蒼斗は心の中でわくわくしながら、足早に玄関に向かった。ドアを開けると、訪れたのは北条真绪だった。
北条真绪は淡い青色のフェアリードレスを着て、髪をウェーブにしていた —— 非常に美しく、エネルギッシュな雰囲気だった。手にはワイン一瓶とグラス二つを持っていた。
青野蒼斗は彼女の豊かな胸元を見て、心拍数が上がった。
「あら、墨瑶妹妹、こんなに美しくてワインまで持ってきたんだ。俺に過ちを犯させるつもり?俺の革命的な意志はまだ堅くないんだよ」青野蒼斗は手をこすりながら言う。
北条真绪は青野蒼斗に白眼をして「頭の中にちゃんとしたことを考えろ」
青野蒼斗はふふっと笑って北条真绪を中に入れる「夜中にこんな美女を見て、頭の中にちゃんとしたことを考えるなら、お前の失敗か俺の失敗だろ?」
「うざったい!」北条真绪が言う。
「ふふ、お前はなぜ失敗するか気にならないの?」
北条真绪はばかばかしく思って「さておき、いつもの老一套じゃない?お前の失敗は禽獣不如で男じゃないこと。俺の失敗は魅力がないこと、对吧?」
青野蒼斗はへへっと笑った。
北条真绪が言う「眠れなくて、ちょっと話をしたかった。女は夜に少しワインを飲むと肌にいいんだよ」
青野蒼斗が言う「酒量はいいの?酔って俺に乱暴なことをするのが怖い」
北条真绪が言う「犬の口から象牙は出ないわ」そう言いながら、青野蒼斗と自分にそれぞれワインを注いだ。
二人は窓辺に向かい合って座った。
外は星が輝き、夜景は華やかで美しい。ワインは滋味豊かで、美女は心を奪う —— これは男の最高の享楽だった。
青野蒼斗はワインを飲みながら話をした。一杯飲むと、北条真绪も少し微酔になってリラックスし始めた。いつの間にか、組んでいた脚を開いた —— 雪白の太ももがぼんやりと見えた。
青野蒼斗はさらに北条真绪のパンティの色を見た —— 白いだった。
その一筋の刺激で青野蒼斗は血液が沸き上がり、人狼になりたくなった。
北条真绪は自分が見せちゃっていることに全然気づかず、楽しく話し続けていた。
青野蒼斗は心不在焉で、しばらくして自ら言う「ええと、墨瑶妹妹、時間も遅いし、早く帰って休もう」
北条真绪は杏のような目を見開いて「なに?俺がうるさい?くどいって言うの?」
普段は颯爽としていたが、酒を飲むと小女物の性格に戻った —— 小女物とは何か?わがままで手のかかる存在だ。
青野蒼斗は笑って「もちろん違う」
北条真绪が言う「それならなぜ追い出すの?」
青野蒼斗はふふっと笑って「追い出すんじゃない。俺が過ちを犯すのが怖いから」
「どんな過ち?」北条真绪は理解できない。
青野蒼斗は北条真绪の無邪気さに打ち負かされた —— この女は酒を飲むと IQ が急降下する。その場で復讐心から言う「白いやつ」
北条真绪はさらに困惑して「何の白いやつ?」
青野蒼斗は少し呆れた —— クソっ、これでも分からない?遊べないな。
やがて、北条真绪は总算是何かを思い出して、顔が急に真っ赤になった。立ち上がって青野蒼斗に叫ぶ「変態!」
青野蒼斗はふふっと笑って「俺が本当の変態だったら、口で言うんじゃなくて手を出してる。早く寝ろ」
北条真绪は恥ずかしくて怒りを込めて、足を踏んづけてグラスを置き、早く青野蒼斗の部屋から逃げ出した。
青野蒼斗は面白がって、その後ベッドに横になって寝た。
翌日、青野蒼斗と北条真绪は続けて旅に出た。青野蒼斗が運転をした。
道を聞く必要はなく、車にナビがついていた。
この時は午前 8 時、日差しが明媚だった。青野蒼斗は車を運転して熊本県阿蘇郡の市街地を出ると、山道に入った。道路の左側は緑豊かな青山、右側は長い小川が流れていて、水は透明で底まで見えた。
ここの空気は清新で、風景は秀美だ。朝の日差しが大地に降り注ぎ……
車のラジオからは平井堅の『一路上有你』が流れていた。
これは非常に美しいラブソングだった。
「あのね、ずっと疑問があったんだ」北条真绪が突然何かを思い出して言う。
青野蒼斗が「何?」
今日二人はどちらも迷彩服を着ていた —— 北条真绪が誘惑的な服装をしていると青野蒼斗は自制できないが、迷彩服はちょうど彼女の魅力を隠してくれた。
北条真绪が言う「霜月诗织に直面した時、お前は霜月诗织が可哀想だから入ったって言った。以前は金色年華のバーが欲しいって、俺には金色年華のトラブルを解決したいって言った。本当はどうしてこんな面倒なことに巻き込まれたの?」
青野蒼斗はにっこり笑って「全部本当だ。霜月诗织は確かに可哀想だし、金色年華が欲しいし、トラブルを解決したいもん。まとめると一つの理由だ」
「どんな理由?」北条真绪が問う。
青野蒼斗はふふっと笑って「おせっかいが好きだから」
北条真绪は心から笑った —— この回答は彼女にとって非常に満足できる、心温まるものだった。
午後 3 時、青野蒼斗と北条真绪は宮地町に到着した。少し休息した後、再び旅に出た。
今度は霜月诗织が言った山道に入った。山道は険しく、進むほど坂道がきつくなった。やがて車は進めなくなった。青野蒼斗と北条真绪は装备を背負って、徒歩で進むしかなかった。
幸いなことに、北条真绪は嬌弱な女じゃなくて、けっこう我慢強い。しかも重い装备は全部青野蒼斗が背負っていた。二人は足を速めて進み、午後 8 時には目的地まであと 10 キロだった。
が二人は既に 3 時間以上徒歩していて、山道は非常に難走で疲れきった。北条真绪はついについていけなくなって、大きな石に座り込んだ「だめだ、青野蒼斗、ちょっと休息しないと」
青野蒼斗は空を見上げた —— 月が一轮高く掛かり、満天の星が輝いていた。
周囲は山々に囲まれて、まるで蜀山のように神秘的な雰囲気だった。
「何か食べて休息しよう」
北条真绪は救われたように息をついた。
二人は食べ物を食べて少し休息した後、青野蒼斗が立ち上がって「行こう」
北条真绪はもう歩けなかった —— 越えるほど疲れた。が恥ずかしくて、無理やり立ち上がった。
「俺が背負う」青野蒼斗が北条真绪に言う。
北条真绪は恥ずかしくて「そんなのダメ。まだ歩ける」
自分からついて来たのに、青野蒼斗の負担になるわけにはいかないと思った。
青野蒼斗はふふっと笑って「墨瑶、充分頑張ったよ。この山道は難走だから、こんな遠くまで来れたのはすごいことだ。俺が背負うよ、早く目的地に着いて正事を遅らせるな」
北条真绪が「大丈夫?」
青野蒼斗は平気な顔で「小事一桩」装备を背負わせた後、北条真绪を背負った。手で彼女のお尻を支えて、豊かな胸の感触を感じて —— めちゃくちゃ魅惑的だった。
北条真绪も少し尴尬で敏感だったが、他に方法がなかった。青野蒼斗が背負ってくれると、むしろスピードが上がり、山道を平地のように歩いた。
北条真绪は最初は尴尬だったが、しばらくすると慣れてしまった。
疲れが一気に押し寄せて、青野蒼斗の背中で眠ってしまった。
約 30 分後、青野蒼斗は北条真绪を叩いて起こした。
北条真绪は眠そうに目を開けて「どうした?」
青野蒼斗は彼女を下ろして、前方を指さして「到着したらしい」
北条真绪はその方向を見上げると、30 メートル先に茂み茂った竹林があり、竹林の前には人工の小さな湖があった。
その竹林の周囲は濃い靄に包まれて、まるで聊斎志异の妖魔が出てくる場所のように怪しく、近づきたくない雰囲気だった。
青野蒼斗が確信したのは、この湖のためだ。この湖は人工で掘られたものだ —— 誰がこんな山奥で湖を掘るだろう?
きっと玄衣門の師祖だ。師祖はこの湖を利用して光合成を集め、蜃気楼を作り出しているのだ。
青野蒼斗は感知が鋭く、周囲に陣法の波動を感じ取れた。
この瞬間、青野蒼斗も北条真绪も顔色が重々しくなった。
青野蒼斗は北条真绪をここで待たせて自分一人で行こうと思った —— 危険な気配をぼんやりと感じた。が、北条真绪を一人でこの山奥に残すのは心配だった。
「防毒マスクをつけろ、俺について来い」青野蒼斗は沈んだ声で言う「拳銃に弾を込めて保険を外せ、いつでも警戒態勢を保て!」




