青野、バーで江麻由子に接近～混混 20 人に包囲される危機
橘柚緒は今、青野蒼斗の言うことを全部聞いていた。彼女自身もバー経営の経験がなく、起業のことを思うとワクワクするものの、頭の中には具体的な構想がまったくなかった。
「『欲誘バー』だ！」青野蒼斗が言いながら、車をバーの前に停めた。「このバーはバー街で一番繁盛している。入って見学して、ノウハウを盗もう」
話しながら車から降り、橘柚緒のドアを開けた。
橘柚緒も車を降り、周りを見回すと、この辺りに停まっているのは全部高級車や豪華車だった。青野蒼斗の古びた軽自動車はこの中に置かれると、ひどく格好悪く見えた。
が青野蒼斗はこんなことには全然気にしていなかった。
二人は一緒に「欲誘バー」に入った。このバーはパフォーマンス型のバーで、入る前から耳をつんざくようなヘビーメタルの音が響いてきた。中に入ると、青野蒼斗と橘柚緒はバーが非常に広く、専用のステージと広大なダンスフロアがあることに驚いた。
今、ステージでは燃えるようなポールダンスが行われており、誘惑力満点だった！
ダンスフロアでは人々が無秩序に踊り、スポットライトが乱れ飛んでいる。
ライトが当たるたび、無数の男女が薬を摂ったかのように乱れて体を揺らしているのが見えた。
入った瞬間、青野蒼斗と橘柚緒は体の中の血液が震えるような感覚を覚えた。
狂乱な雰囲気！
ここに来れば、どんな優雅で静かな淑女でも、思い切り解き放たれて叫びたくなるだろう。
これがバーの魔力だ。
青野蒼斗は橘柚緒を連れてバーカウンターの前に来た。バーテンダーは計 4 人いて、青野蒼斗と橘柚緒に対応したのは若い美女だった。美女はユニフォームを着て微笑んで問った。「二位、どんなドリンクにしますか？」
青野蒼斗は朗らかに笑って「僕は生ビール一升。柚緒姐は？」
橘柚緒が答える。「ブルーフェアリー」
美女が言う。「かしこまりました。少々お待ちください」すぐに青野蒼斗の前に生ビールのジョッキを置き、続いて橘柚緒の「ブルーフェアリー」を調合し始めた。
青野蒼斗は生ビールを一大口飲むと、心の底から沁みる爽快感が広がり、「爽い」と言う言葉では足りないほどだった。
その後、青野蒼斗の視線は周りを巡り始めた。この男はバーに来ると必ずこうなり、手を出せる美女を探すのが癖になっていた。
が今日は橘柚緒がそばにいるので、少しは自制心を持っていた。
美女が橘柚緒の「ブルーフェアリー」を調合し終えると、橘柚緒は一口飲んだ。冷たくて酸っぱく甘い味わいが非常に不思議で、気に入った。
「柚緒姐、一緒にダンスフロアで踊ろう」青野蒼斗が提案した。
橘柚緒はダンスフロアをちらっと見て、すぐに首を振った。「僕はできないの」
青野蒼斗はふふっと笑って「僕もできないよ。そこには本当に踊れる人はほとんどいないよ、みんな乱跳びしながら、そっと触れ合うだけだ」
橘柚緒は顔が少し赤くなって「それでもいいえ。君一人で行ってもいいよ」
青野蒼斗はへへっと笑って「わかった。行ってくる」実は彼は橘柚緒にダンスフロアに入らせたくなかったのだ —— 橘柚緒が他の男に触られるのを嫌ったから。
青野蒼斗は生ビールを一大口飲み干し、ダンスフロアに飛び込んだ。この男は中に入るとすぐに人混みの中で体を擦り合わせ、手を伸ばし始めた。
言っても、このダンスフロアの女性は様々なタイプがあり、どれも大胆な格好をしていた。青野蒼斗はまるでクモの巣に入ったような感じを覚えた。
すぐに、青野蒼斗の視線は赤い超短ミニスカーフを着た美女に引き寄せられた。この美女は約 22 歳で、へそにピアスを打っていて、大胆な服装で、胸のラインが非常に豊かで、一眼見ただけで白い肌が目を引いた。
美女はお尻を揺らしながら、主动的に青野蒼斗に近づいてきた。
青野蒼斗は容姿が清秀で体つきも良いので、女性に人気があった。
この美女は明らかにおとなしいタイプではなく、青野蒼斗はこういった美女と「友情の試合」をするのが一番好きだった。一夜の関係の後はそれぞれ別れ、未練は残さない。青野蒼斗はダンスフロアの中にいて、橘柚緒に見られないと思い、美女と体を寄せ合った。この男の手は美女のお尻を揉みまわし、思う存分快感を味わった。
青野蒼斗はただ手の渇きを癒すだけで、本当に関係を持とうとは思っていなかった。
美女の手も青野蒼斗の体をさすり回し、二人はもう少しでダンスフロアでその場で情熱を爆発させるところだった。
青野蒼斗は魚が水を得たように楽しんでいた。こんな自由で束縛のない生活が好きだった。
が、青野蒼斗はすぐに楽しみすぎて災いがあることを知った。
一人の金髪のヤクザが割り込んできて、美女を一気に引き寄せた。金髪のヤクザは美女に怒鳴った。「江麻由子、お前このヤリマン！俺の背中を向けて他の男と調べちゃってるな！」
江麻由子は金髪のヤクザの手を振り払い、侮蔑びった口調で罵った。「ちくしょう、頭が悪いのか？老娘はただ数回セックスをしただけだろ？いつからお前の彼女になった？老娘は誰と遊ぶか自分で決める！」そう言って青野蒼斗の腕を抱き寄せた。「イケメン、行こうよ。ホテルにいこう」
「ちくしょう！」青野蒼斗は心の中で刺激を感じながらも、「マジでホテルに行けるわけがない！」と思った。
が事到如今、ダンスフロアにもいたくなくなったので、江麻由子と一緒に外に出た。
二人が外に出るとすぐに、金髪のヤクザが後を追いかけてきた。金髪のヤクザと一緒に来たのはさらに 3 人のヤクザだった。
この 4 人の若者はどれも凶暴な顔つきをしていた。
青野蒼斗は橘柚緒に見られるのを恐れ、振り返ってみると橘柚緒の姿は見えなかった。「トイレに行ったのかな」と思った。それでも焦っていたので、江麻由子の手を離した。「用事があるから先に行く」
青野蒼斗は言ってから逃げようとした。
が金髪のヤクザ 4 人はすぐに青野蒼斗を囲んだ。金髪のヤクザは陰険な目つきで青野蒼斗を見つめて言った。「ちくしょう！俺の女に手を出して逃げようとするな？」
江麻由子も青野蒼斗に不満を感じて「イケメン、お前は男なのか？こいつを怖がる必要があるの？喧嘩して勝てば、老娘は今夜いくらでも奉仕するよ」
金髪のヤクザは江麻由子の言葉を聞いて、さらに怒りを爆発させた。
青野蒼斗は金髪のヤクザを見てふふっと笑った。「彼女自身もお前の彼女じゃないって言ってるだろ？それでも強がるのか？」
「ちくしょう！」金髪のヤクザは勃然大怒し、すぐに拳を振り上げて青野蒼斗に打ち込もうとした。同時に叫んだ。「お前たち、こいつを叩きのめせ！」
青野蒼斗は金髪のヤクザの拳をまったく見ていない。無視して一足蹴りを入れると、金髪のヤクザは一気に飛ばされた。金髪のヤクザは重く地面に叩きつけられ、起き上がることができなかった。
残りのヤクザたちもすぐに青野蒼斗に飛びかかり、足を抱きついたり腰を抱きついたりした。
青野蒼斗は彼らの背中を掴んで、ゴミを捨てるように一瞬で外に放り出した。こんな小さなヤクザたちを倒すのは、まったく挑戦にならなかった。
がこの一幕を見た江麻由子は呆れて口を開けた。「わお、すごくてカッケー！」江麻由子はすぐに青野蒼斗を止めて「イケメン、本当に強い！行こうよ、今夜は一緒に寝よう」
「寝るなんて夢見てろ！」青野蒼斗は江麻由子を一気に払いのけて言った。「俺はそんな軽い男じゃないぞ？」そう言ってから、にっこり笑いながら橘柚緒の方に向かった。
橘柚绪はその場でしっかりと立って見ていた。江麻由子は青野蒼斗に払いのけられて回転し、やっと立ち直ることができた。
青野蒼斗は橘柚緒のそばに来て、にっこり笑って呼んだ。「柚緒姐」
橘柚绪はさっきトイレに行っていたので、起こったことを知らなかった。「どうしたの？何が起こったの？」
青野蒼斗はすぐに自慢げに話した。「ええと、魅力がありすぎてね。一人の不良少女が献身しようとして、彼女の彼氏たちが嫉妬して俺を教え込もうとしたんだ。でも見ての通り、俺が逆に教え込んだよ。その不良少女はまだ献身しようとしたけど、俺はそんな軽い男じゃないだろ？柚緒姐がいるんだから」
橘柚绪の目には甘い輝きが宿った。
青野蒼斗の言葉は彼女にとって非常に嬉しいものだった。
青野蒼斗がわざと甘言を言うわけではなく、主にこの男は女性に懐かれる経験が多すぎて、甘言を言うのが職業病のようになっていたのだ。
「ここにはもうい待つ必要がないよ、行こう」青野蒼斗が言った。主に嘘がばれるのを恐れていたからだ。
橘柚绪は当然青野蒼斗に従った。
二人は会計を払ってバーから出たが、ほんの少し歩いたところで、後ろから一大群のヤクザが追いかけてきた。
「止まれ！逃げるな！」この群れのヤクザは約 20 人で、それぞれ鉄パイプを持って威勢よく走ってきた。
橘柚绪は驚いて体を震わせた。青野蒼斗はすぐに橘柚绪の手を握って言った。「大丈夫だ」彼は逃げることもできたが、青野蒼斗は普通、簡単に逃げることはしなかった。二人は振り返り、ヤクザたちが追いつくのを待った。
この追いかけてきた群れの中で、金髪のヤクザと江麻由子が目立っていた。さらに坊主頭の男もいて、花柄のシャツを着て、一見してリーダーのようだった。
瞬く間に、一大群のヤクザが青野蒼斗と橘柚绪を取
