登場人物紹介(第八章読了推奨)(ネタバレ過多)
エトラヴァルト
性別…男
種族…人族
出身世界…(イルルによって検閲済み)
特記事項…《英雄叙事》継承者、記録の概念保有体
紹介…『弱小世界』リステルの英雄、兼、『海淵世界』アトランティスの名誉騎士。
『幻窮世界』リプルレーゲンから発せられた救難信号を口実に、フェレス卿の口車に乗った結果、此度の一大事に巻き込まれた。
夢の世界で交わしたシーナの『お願い』と、《英雄叙事》に残されていた願い、そしてシンシア自身の“救難信号”を受け、助けることを決める。
〈万晶竜主〉ジークリオンとの死闘の末、左腕を失いながらも辛勝し誓いを果たした。
第七章の戦争にて〈勇者〉アハトに魂を砕かれたことで、定義上は既に死んでいる。現在の生存は、記録の概念保有体となったことが強く影響した結果。
ヘイル
性別…男
種族…人族
出身世界…『電脳世界』アラハバキ
紹介…ただ平穏に、好きなゲームをして過ごしたかっただけの青年。類稀なプログラミングの才覚が災いし、世界がその才能を放っておかなかった。
最終的に生きることに疲れ、自死を選ぶ。
苦しい道へ邁進するエトラヴァルトを理解できないと思いつつも、眩しく思っている。
イルル
性別…女
種族…人族
出身世界…『魔本世界』アインツリベル(仔細不明)
特記事項…《英雄叙事》司書。
紹介…《英雄叙事》の司書としてエトの前に現れた。生前、〈王冠〉クラインと関わりがあったと見られる。
現継承者であるエトの許諾なくして、エトが知らない《英雄叙事》の記録を強制的に閲覧させるなど、他の継承者とは明確に異なる役割を有している。
ジークリオンがイルルのことを知っているような口ぶりだったが、関係性は不明。
イノリ
性別…女
種族…人族
出身世界…不明
特記事項…“無限の欠片”保有者、魔眼“星刻の時針”保有者。“■■の概念保有体”。
紹介…エトへの想いを自覚した、近頃ストラに身長で並ばれてかつ胸囲で敗北したことを気にしている少女。
本当に、エトラヴァルトと出会ってからずっと、唯一身体的な変化がない。
ラルフ(ライラック)
性別…男
種族…人族
出身世界…『海淵世界』アトランティス
紹介…今章ではあまり出番がなかったが、〈死神〉オズマと矛を交えた。一時的とはいえ、概念保有体とタイマンで戦えるほどに成長している。概念を有しているわけではないので、作中で最も驚異的な成長を遂げているのはコイツかもしれない。
なお、忌まわしい呪いは継続中である。
ストラ
性別…女
種族…人族
出身世界…『魔剣世界』レゾナ
紹介…今章では出番少なめ。戦争で〈人形姫〉フィラレンテと交戦した時よりも長時間の“概念模倣”を可能としたが師匠である〈冰禍〉エステラには手も足も出ず敗北。
ラルフと同様に驚異的な成長を見せているが、トップクラスの相手には力不足だった。
※戦闘描写を入れる予定だったけど、あまりにもエステラのワンサイドゲーム過ぎたのでカットしました。ただストラがボコボコにされる絵面はあまり健全ではなかったので……
シンシア・エナ・クランフォール
性別…女
種族…人族
出身世界…『幻窮世界』リプルレーゲン
特記事項…“神秘の概念保有体”。《英雄叙事》継承者・歌い手。“無限の欠片”保有者。魔眼“観魂眼〈王冠の瞳〉保有者。
紹介…八章はシンシアのための物語。
秘纏十三使徒の〈歌姫〉として再起した少女。二千年前の滅亡惨禍で敬愛する人と世界を失って失意に沈む。
異界主として『幻窮異界』を維持し続け、世界が終わるまでの七日間を繰り返していた。
自分の未練と向き合い、克服し、愛する人たちに別れを告げた。
十二人の使徒の残響と、『幻窮世界』リプルレーゲンを内側に抱えた結果、新たな“神秘の概念”を創出した。在り方は他の概念とほとんど同じだが、その形成過程が非常に特異。
『幻窮世界』は真実、シンシアの内側に存在しているため、星の上から消えても滅亡には至っていない。
ジークリオン・エルツ・ヴァールハイト
性別…雄
種族…竜
出身世界…『竜谷世界』(滅亡済み)
紹介…同族である竜を、自らの美学に反するというだけで一匹残らず世界ごと根絶やしにした。
現在は【救世の徒】として活動している。エステラたちが正体を明かす以前から、たった一人、顔も名前も知られていた。〈盟主〉と呼ばれているが、本人は〈竜人〉、〈竜主〉の名を呼ばれたがっている。
ちょっと病的なまでにエトラヴァルトのことを気に入っている。エトが預かり知らないところで彼のことを知っている様子。
エステラ・クルフロスト
性別…女
種族…ハーフエルフ
出身世界…『楽園世界』ムーリア(消滅済み)
特記事項…“自然の概念保有体”。
紹介…【救世の徒】に所属する、〈冰禍〉の忌名を持つハーフエルフ。エトラヴァルトたちには個人的な思い入れがあり、どうしても甘くなりがち。短い教師生活は、彼女の長い長い人生の中でも類を見ないほど驚きと興奮に満ちていた。
なお、戦闘面は容赦がない。ストラをボコボコにしたことを、彼女はのちに「生徒が自分の想像を超えていて嬉しくなっちゃって、ついね」と語る。
つい、による戦闘被害が大きすぎる。
紅蓮・ヴァンデイル
性別…男
種族…吸血鬼(真祖)
出身世界…『幻窮世界』リプルレーゲン
特記事項…“虚構の概念保有体”。
紹介…滅亡惨禍より以前に、【救世の徒】のスカウトを受けて『幻窮世界』から去っていた吸血鬼。
紅蓮という名前はスカウトに来たその人から貰った。
“虚構の概念”と魂が混ざることで遺伝的突然変異が発生し、吸血鬼として生まれる。その特異な生まれから両親にすら疎まれていたところに手を差し伸べられたこともあり、紅蓮は【救世の徒】と名付け親であるその人に強い恩義を感じている。
実は最高幹部の中で一番若い。なんと実年齢はあのシーナよりも下である。
シーナ・ティルフィレア
性別…女
種族…夢魔
出身世界…小世界レーヴ(消滅済み)
特記事項…“夢の概念保有体”。魔眼“観魂眼”保有者。
紹介…〈仇花〉の忌名を自称する、実年齢操作できる系女の子。【救世の徒】最高幹部。幼女から老婆まで幅広く網羅しているが、性格などは肉体年齢に引っ張られるため、多くの場合、幼女〜少女の肉体を行ったり来たりしている。大人のシーナ曰く、他者に甘える際に都合がいいという打算もあるのだとか。
オズマ
性別…男
種族…人族
出身世界…小世界アーバイン
特記事項…“死の概念保有体”。
紹介…人としての肉体はとっくに朽ち果てた、実体を持つ幽霊。〈死神〉の忌名を持つ、【救世の徒】の最高幹部。盟主に絶対の忠誠を誓っている。
本来死を与える側であるオズマに唯一、死を与えることができるためである。
ジゼル
性別…男
種族…小人族
出身世界…“不明”
特記事項…“天秤の概念保有体”。
紹介…『悠久世界』エヴァーグリーンに所属する〈異界侵蝕〉。異名は〈片天秤〉。廃、がつくほどのゲーマーで、特に対戦ゲームに命を燃やしている。
本人曰く「天秤が釣り合っているのが心地いい」とのこと。
紅蓮に「裏切り者」と呼ばれていたが、現時点での因果関係は不明。
エイレーン
性別…男
種族…天使
出身世界…『覇天世界』エイレーン
特記事項…“秩序の概念保有体”
紹介…七強世界の一角、『覇天世界』を統べる天使。自らを唯一絶対の神と定め、〈主天〉を名乗る。
秩序の概念を用いて世界を丸ごと浮遊させ、自由自在の移動を可能とした。概念保有体の中でも飛び抜けて異質。
その行動原理は他者に推し量れるものではなく、独自の価値基準を基に動く。
『幻窮世界』を狙い、そして早々に撤退した理由は不明。しかし、撤退自体はエトラヴァルトが異界最下層へと突入してから間もなくだったため、シーナはエトが目的だったのでは? と推測している。
全ての天使はエイレーンの駒であり、彼の価値から逸脱した者は“秩序の烙印”を押され、『覇天世界』から追放される。
『花冠世界』にてエトラヴァルトたちが出会った天使のチカは追放者のうちの一人。
カルラ・コーエン
性別…女
種族…鬼人
出身世界…『極星世界』ポラリス
紹介…晴れて〈異界侵蝕〉に名を連ねたエトの師匠。
おっちょこちょいな性格と生粋の方向音痴がミックスされた結果、時々、正気を疑うレベルの迷子になる。
「『幻窮世界』に向かったのに気づいたら『弱小世界』にいた」なんて言えば誰でも正気を疑うだろう。そもそも大陸すら違うのだから。
何をどうやって間違ったのか、真相はカルラ本人にもわからない。
なお、この後〈魔王〉に天地が裂けるほどブチギレられた。当然である。
紹介人数が膨れ上がってしまうので、シンシア以外の秘纏十三使徒に関しては別途紹介を用意します。
〈お知らせ〉
拙作、タイトルの頭にもある通り書籍化の予定がございます。また、昨年6月末に発表してからかなりお待たせしております。
それで、現在開示可能な情報ですが……
「裏ではバッチリ進んでいます! 今しばらくお待ちください!」
です。
…………はい。
新しい情報、まだ出せません……!!(吐血)
発表から長らく表に出せる進展がなく、本当に申し訳ありません。
時間をかけているぶん、良いものをお届けできるよう誠心誠意、書籍化作業に打ち込んでおりますので、どうか今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
また、今回と次のキャラクター紹介2をもって第八章は完結です。第九章に関しましては、現在詳細なプロットを詰めている段階です。
書籍情報を出せないことへの謝罪も込めまして、最後に第九章の章題を(変更の可能性もありますが)チラ見せしようと思います。
それでは、次章もどうかよろしくお願いいたします。
第九章 残響封域・聖女解放戦線フリエント




