覚悟の日—弐
「よ」
リビングに入るなりニコがいたので俺は右手を上げて言った。
「よ」
同じように返してくれた(トレーニングとして空気椅子をしてることは除いておくが)。
「兄ぃ起きるの遅かったね」
「まぁな。疲れてた......しな」
最近にあったことをあげればそうだろう。あまり読者の方からは感じれないだろうが、前3日で2度の戦闘、それも死闘をしたのだ。当たり前のように疲れる。アナは——横にいると思ったが居ない......?
「ふぅん。へー」
「返しが雑だな!」
流石に思わせぶりに言ったぜ?無反応もいい度胸だよ!
「ふぅ」
ニコが反応しなかったのはトレーニングが激化していたからだった。朝からマウンテンクライマーとか終わってるだろ。
そんな思いと以外と静かなトレーニングを横目に朝食の準備。
まずはパン焼いて、
「ハァハァ」
お湯沸かして、
「ハァハァ」
インスタントコーヒーを先に入れる。
「ハァハァハァ」
冷蔵庫からチーズ、レタスをだして千切る。
「ハァハァハァハァ」
ちょっとしたハムを出して、
「ハァハァハァハァハァ」
「チン」「カッ」と、同時に鳴ってパンが焼け、
お湯が湧く。
チーズ、レタス、ハムの順に乗っけて.....。
(怒)
「え、ちょ、なになに兄ぃ」
俺はニコの元へ行き引き締まったお腹を触る。もといお腹を持ち上げて、
「えい」
「まってぇー。まってぇー」
外に締め出した。正確にはリビングの外だが。
いや、うるせぇよ。朝っぱらから難問突き出されて解いて、覚悟決めたっつうのにハァハァうるさい食事があってたまるか。せめて普通に食わせろよ!
「兄ぃ兄ぃ開けて!」
外からドンドン聞こえるのでドアに引っ付いてる。飯が冷めるだろうが。自分のせいだが。
「開けて! 開けて! 開けろ! 開けろ馬鹿!」
「あ?」
「間違えた」
「確信犯だろ!」
「すみませんもう死わけございませんで死た」
「確信犯だ!」
どんな子だ!親の顔が見てみたい!
「だからいいじゃん。まだ朝だ死ね?」
「俺の叫びを聞けよ!」
この妹、俺を殺すためだけに生まれてきたのか⁉︎
おっそろしいな!
ちょっと会話が面倒になってきたので(「兄ぃ開けろ! 開けろ!」と、ニコの声は聞こえる)ドア前から離れる。
席に着いて。
「いただきます」
そう言って飯を(「あけてー」)悠々と食べましたとさ。
愛でたし愛でたし。




