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同居から!?始まる魔法戦争  作者: 月光月軍
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平和な日 序


朝7時起床。今日も敷布団で寝た。体がだるい。そして痛い。部屋を見渡すと、誰もいない。ベッドに寝ていたアブァはさっさと下に行ったようだ。

2度寝しようとすると、


「ただいまー」


最近よく聞く大きめの声。

俺は寝不足なところを飛び起きる。かと言って、俺は帰ってきた! やったー! みたいな感情を出さず、平常通りを装って階段もゆっくり、気持ち早めで降りていく。


「ただいま」


アナは階段の下で待っていた。たった数時間会わなかっただけなのに、懐かしく感じた。これも、表に出すのはナンセンスというか、嫌なので、


「お帰り」


と、いつもより口角を上げて言った。


「リビング行くわよ? 」


「ん? ああ」


もーちっとだけこの時間を楽しみたかったが、アナは外から帰ってきたばかりだ。恐らくお風呂にすぐ入りたいところだろうし。

俺は階段を一気に5段ほど飛び降り、アナの後ろに着く。

ガチャッ。と、アナがドアを開けると、すぐにあたかも俺が先に入れという感じでドアを避ける。


「おっ帰りー! 」


ハスキーな声と共にダダダダと、走ってくる音がする。俺は気にせずにリビングに入ろうとしたが、それは間違いだった。丁度、ドアの正面に立った時だ。


「グフッ! 」


タックルされた。朝っぱらから。睡眠時間としては2時間だからもう寝たとも言い切れないが、寝起き一発目の妹との会話が暴力だった。今日のツインテールは後ろに2つの尾を引かせていた。タックルのためか.........。横にあったら邪魔だし刺さりそうだけどさ.........。


「いったい.........。俺が何をしたんだよ」


タックルを壁ギリギリで耐えてから言った。


「そこにいたでしょ? 」


「いるだけで罪って俺の存在の定義域はいくらだよ」


我ながらいいツッコミだったが、


「ゴミ以下ゴミ以上」


「それは等式が成り立つわ! 俺=ゴミの! そして、

ツッコミに対してボケに聞こえないボケをかます

な! 」


「んふっ。まぁ間違ってないわよね」


アナは鼻で笑った後またけなす。いじられキャラとしてはなってないはずなんだけどな.........。


「皆入ってこないのかい? エアコンつけてるからで

きればドアを閉めてほしいんだけど」


と、俺らの会話を聞いていたか聞いていないか分からないアブァは俺の中傷を止めるかのように話題を遮ってくれた。

ニコは「じゃ、はいはいー」と、アナの手を引いて中に入っていった。俺は閉められかけた(わざとだな)ドアを止めて、


「おはよー」


と、言いながら中に入った。


——


「ごめんなさい! まさか被害があそこまでとは」


アナはニコを気絶させ、あーたんに切り替えた。

そして、現在に至る。


「あぁ。驚いたよ。遠くの山から大きな音がしたからねぇ」


と、笑みを浮かべながら言う。


「え、遠くの山? まさか逃げてたの? 」


「当たり前だろう? 流石に治療中に攻撃されてはたまったもんじゃないからね。道場の方の家からこの家へと早めに移動してたよ」


と、悪気もなく。まぁ、悪いことでは無いのだけれども、少しも罪悪感を感じさせない言い方をしていた。


「アナ。今度はあまり怒らないでください。マーリンもちゃんと考えた結果、カメオとアナを残すようにしたんですし」


と、アブァを庇うように言う。ちなみにあーたんは俺とアブァが逃げる際、護衛として着いてきてもらっていだ。


「んー。まぁ、責めるつもりはないけどなんか見放

された感じがするからちょっと考えてよね」


「わかった。すまなかった」


と、首だけの礼で、軽く見える謝罪をしたアブァだったが、アナはそれに対して何かを反応する訳でもなく、


「整理しましょうか」


と、単調に言った。


——


「アブァ。今回俺は新しい技ができるようになった訳だが、これさ、効率悪くね? 」


ソファにアブァと2人で座っている。


「うん。めっちゃ悪いね。60秒で1個分の魔力結晶が必要って攻撃には向かない性能だね」


「だよなー」


俺は後ろに勢いよく倒れ、ソファのフカフカ感に浸る。前回アブァが負担してくれたおかげで防具軍団は壊滅させたのだが、魔力結晶を1個使ってしまった。あまり魔力結晶自体持っている人は多くなく、アナやアブァは特別なのに俺は難なく貰ってしまった。


「はぁー」


ため息を着いた時、


「おい。にんげん」


と、言いながら、テレビの前に突然現れた円形の黒いゲートからカメオが出てきた。ちなみに最近、あいつのファッションはアロハから半袖パーカーという衣替えをした。不思議な服だ。どこで買ったんだよ。作れる輩は知ってますが。


「おまえはうでだいじょうぶか? 」


「あ、おう。とりあえず回復した」


正直面食らった。いや、そろそろ驚く必要はないのだろうが、俺とアナを実質1回ずつ殺している奴はこいつしか居ないというちょっとした天敵のような奴が心配をしてくるというのは思っていたより驚くものだ。


「兄ぃ。あの戦争とか何とかはどうなってるの? 」


飯の片付けを任せていたのが終わったようだ。


「ん? あーあれなー」


ニコに喋っておいたことを忘れていた。あーたんがいつも参加してくれるからてっきり知っているものかと思っていたが、ニコとあーたんでは記憶の媒体が違うらしい。


「とりあえず何も起きてねぇよ」


と、嘘でどうにかした。どうにかなるかは微妙なラインだったが、


「ふーん。そっかー。じゃ、部屋で勉強してくるー」


「おう。いってら」


はいはーい。と、適当に返事をしてから部屋を出て、すぐに階段を駆け上がる音がした。いってらしゃいってあってるのか? この場合。

てか勉強ねぇ.........。


「アブァ。今日何日? 」


「8月9日」


「あー」


あと、15日あるかどうかのライン。数学の問題集、理科の自由研究、社会のレポート等終わってる物がない。高2にもなって宿題を真面目にやらない。というか、2次元の世界観へまっしぐらだしな。やばいな。テストとか.........。卒業? ナニソレオイシイノ?


「そういえばニクス君の親御さんは勉強については何も言ってこないね」


心を読んで、心を読まなかったことを装った質問をしてくる。わかりやすい。


「ま、とりあえず成績は悪くないからな」


俺は成績がとても良い。というか、馬鹿なだけで基本頭が良い。能ある鷹は爪を隠すと言うしな。


「でも、ニクス君。脳ない鷹は爪を持たずとも言える気がするけどね」


と、哲学的な発言。でも鷹って爪あるしな.........。でも、使える爪があるかないかと言えばない訳だから別に無いものと同じだし.........。ううむ。理解し辛い。


「お? ばかのあたまがふっとうするぞー。パスタのじゅんびー」


「おいカメオ。飯はさっき食べ終わったしそんな言葉どこで覚えた。あと、俺の頭は沸騰したらすぐに救急車の準備をしろ」


そんで俺の頭でどうパスタを茹でる気だ! と、言ってやりたかったが、なんか1回切ったら言う気がなくなってしまった。


「ふっ。あのホムンクルスにでもきけ」


と、鼻で笑うなりゲートを展開して帰っていく。


「おい待てよ」


「あ? 」


見た目小学1年生に「あぁん? ぶっ殺すぞ」という言葉が伝わって来る目をされた。怖い。めっちゃ怖い。高2だよ? 一応。


「ん、ま、答えなくてもどっちでもいいんだけどお前は敵だった訳だろ? 」


「あぁ。そうだな」


「敵の情報とかは無いのか? 」


普通に考えればこの戦争は4対4でやるから面白いのであって、味方がこちらに4人いる時点で敵確定のカメオには聞く必要がある。


「ないな。というか、顔しか知らん」


「え、ちょま、は? なんで教えねぇんだよ! 」


自分で言って結構荒あげてしまった。勢い余って手まで動いてしまった。


「まぁ。聞かれなかったしな」


「.........」


さいですか.........。


「じゃ、顔を教えろ。それかパトロールに行ってこい。見つけ次第ぶっ殺せ」


「それができたらくろうしてないのはおまえらだろう? だからおれさまはじゆうにやらせてもらう」


と、言って行ってしまった。自由にも程があって欲しいものだ。というか今日は勢揃いだな。久しぶりだ。

ではそろそろ。


「おいアナー」


と、呼んでみたが、


「すぅ.........」


と、漫画みたいな寝息で寝てやがる。腕を組んだ状態でそこに突っ伏している。できればその寝顔を見せてもらいたい。そして、その寝息の恩恵に預かりたいです。


「ニクス君」


「なんだよ」


「後ろ」


振り向くと、うん。見た事ある人。誰だっけ?


「こんにちは〜。姉々だよ〜」


赤髪、長髪、今度は普通に綺麗な格好をしている女性。俺に姉ぇと呼べと言った女性。そして、俺を1度焼いた女性だった。


——


「で、今日はどうしたんです? 」


「だから堅苦しいの辞めようっていったじゃないか」


「ニクス君。誰だい? 仲間かい? 」


「この人は——」


言おうとしたら、


「自己紹介しまーす。永遠の25歳。今日はニクスの魔力を使って現界してまーす」


ニカッと歯を光らせて言う。めっちゃ笑顔だ。

と、俺も知らない情報を言った。そして、WiFiの勝手に使用しているのとはまた違う人の魔力を使うなんてするなよ.........。


「で、どうしたんだ? 」


「今日は忠告をしに来たよん」


「「.........」」


死刑宣告以外ならどんとこい。

彼女は笑みを浮かべながら、俺の目の前に手をだして、


「あと、2回だ。2回までなら死んでいい」


と、指を2の形—ピースと同じ形にして言う。


「はぁ」


2回までならってあと2回死ねるってことか? 現在2回死んだから4起5生をもらったってことか? 造語だけど。


「はいはい。そんなあほ面で考えんじゃないの」


と、俺の顔を暖かい手で包む——というかほっぺを潰して伸ばして遊ばれる。


「あと、2回死んだら私が出てくる必要があるからね」


ん? どういう意味だ?


「赤髪のお姉さん。僕は彼の生き返る理由がよく分からないのだけれど、神具のおかげってことですか? 」


「ん? あぁ。その通りだ。命の火をともしている限りは死なないだろうね」


「死なない? 」


「ある種死ねないっていうかんじかな」


アブァには別に敬語を使うなとか言わないんだ。俺はお茶(おーい〇茶をコップに入れただけ)を用意する。


「じゃ、そういうことで」


またね。と言って彼女は部屋を出た。何処へ行ったか分からないけれど、追いかける必要は無いと本能的に思った。もしかしたら追いかけるなと感じたのかもしれない。


「ニクス君」


「アブァ。どうした? 」


「あの人は気をつけておいてくれよ。心が読めない。そしてこの世のものとは思えないほど恐ろしいオーラを放っていたから」


あの人は危険だ。と、また、重ね重ね言った。

俺はいつの間にかあの人に心を開いていた。危険は感じなければ感じないが、感じないということが1番怖いのかもしれない。


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