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世界調整『ティムルド神殿編』1  作者: スシェリー
第3章 雪の国と悲しみの宴
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Ⅲ-Ⅰ 雪道と冒険者

「「……さっむぅ!!」」


現在、美雷達はスノルディルスに向かって歩いている最中である。そして街にはまだ幾ばくかの距離があるのだが、流石は雪の国と言うべきか。長距離に渡って吹雪が……吹雪が……!


「「殺す気かァァァァァァ!!!!」」


美雷達は現在たまたま見つけた洞窟で叫んでいた。


「ねぇ?ミライ。何か吹雪を抑える魔法ないかな?」

「あったらいいね、そんな魔法」


はっきり言って身動きが取れない。準備不足だ。何とか見つけた木の枝を無理やりに乾かして雷にて火をつけ、焚き火に当たっているのだが、いつその火が死ぬのかも分からない。火属性の魔法が欲しい……


と思っていたら遠くから声が聞こえた。


「そこに……い…い?」


その時、美雷たちのいた洞窟に人影が見えた。


「お?何だ、人がいるじゃねぇか」

「マジ?休憩中の人?」


見た感じ冒険者であり、男3、女2の割合である。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「んで、遭難してんのか……お前ら、馬鹿だろ」

「「言い返す言葉もございません……」」


今回全面的に私達が悪い。雪の国と聞いていたのに準備を怠ったのだから。


そんなこんなでこの冒険者達(男はリーダーがキース、その他ルーク、トレン。女はエルマとリンという名前らしい)と共にスノルディルスに向かうことになったのだが1つ気になることが……


「えっと、リンさん、その……」

「ん?これか、これは見た目は少々特殊な傘だが、これはいわゆる仕込みと言うやつで、中はかた……剣となってる」


うん、確定だわこれ。リンさん絶対召喚、もしくは転生者だわ。今絶対刀って言おうとした。しかもこの傘、和風なのだ。城にいた時にに図書館で確認したが、この世界に和という文化は殆どないらしい。

あるとしても歴代の勇者が持ち込んだ料理や調味料くらいか。


というよりリンさんのお姉様感が半端ないんだけど何この人見た目からしてもうかっこいい。


髪は長いポニーテール、身長は高めですらっとした体型……完璧か!?


因みに他の人達は重装備に対してルークさんとリンさんだけは軽装となっている。

これはどうやら素早さを落とさないようにするためらしい。ルークはシーフ、リンさんは分類としては迅剣であり、重度な装備はその利点を落とすらしい。そのため必要最低限しか防具を付けていない。


とそうこうしているうちに街道らしき道まで出た。さらに吹雪も少しだけ収まってきたので、ここから先はかなり楽になると思う。


……けど、さすがに何も無いとは行かないか……


現れたのは狼。数が多いな……というより多分見えてない場所にもいるんじゃないだろうか?


しかし言葉が聞こえない……前から何度かあったが、言葉を話す(私にのみ聞こえている)魔物と話さない魔物がいるのだが一体何でだろう?


「おう嬢ちゃん。ここは俺らに任せとけ」


キースがそういうと、メンバーたちも臨戦態勢に移る……時にはルークとリンさんは走り出していた。

リンさんは敵に向かって。ルークは敵から離れて。


リンさんは敵に近づくが、狼たちがそれを許すまいと飛びかかる……とそこで


「誘魔の香!!」


キースがそう叫んだ瞬間狼たちの動きが僅かに止まる。

確か誘魔の香は敵を軽く誘導する能力だったはず……主に使うのは低ランクのタンクだが……

と思っていたら


「五の太刀、乱れ桜」


その一瞬の隙をつき、リンさんがスキルを発動する。

どうやら桜型の斬撃を多数飛ばすものらしい。


と、そこで周りを警戒してる(サーチ能力なら持ちらしい)トレンが説明してくれた。


「アイツが低ランク誘導技を使ったのは敵の目標をこちらに移させないためだ」


曰くリンさんの今の技。乱れ桜というのはまだ未完成らしく、あまりリーチがないとの事。

その為、あまりリンさんから対象が離れてしまうと攻撃が届かないため、だがまだ技術不足のリンさんを助けるため、敵の目を僅かに誘導するこの技を使用することにしたらしい。


因みにキースが1体1の対人戦、トレンが斥候、ルークが不意打ち、エルマは集団戦が得意となっており、リンさんは何と、技術さえ極めれば1人で集団を相手にできるらしい。


後で聞いてみたところ、どうやらこの技、とある場所(恐らく召喚された城の図書館)で見た本に乗っており、自分のスキルにあっていたため、練習を始めたらしい。


そこで私が気になったのは、その技を最初に考えた人だ。


どうやら、この技を1番最初に考えたのは赤い髪の獣人族らしい。

この刀を使うなど、和を多数感じられた技を作ったのがこちらの世界にしかいない獣人族ということに驚きを私は隠せなかった。

姉御「OK全て察した」


元ヤン「上に同じく」



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