Ⅱ-Ⅸ 蒼の力と銀の少女
「それじゃ、どんな力を貰ったか試してみようか」
ルナの言葉に私は頷く。いきなり実践というのも危険だしここは試してから慣れていこ……
「手な訳でスカルリッパー連れてきたよ」
「おい待て」
何?何なの?皆スカルリッパー連れてくるの好きなの?しかもいきなり実践とか……うん、この人もやばい部類だ。
「今更気が付かれたのか……この者は過去に1人で主を追い詰め、世界を滅ぼそうとしていたぐらいだぞ?」
ちょとまてちょと待て?あのシェリーを?1人で?
……あ、この人も化け物の部類でしたか……
「いやぁ~まさか手加減してたら覚醒されるとは思わなかったもん、わかってたらさっさと潰してたよ」
「今は完全に信頼出来るため主も言っていた通り過去の事は水に流すが、それでも今の態度はどうにかならないのか?」
……ホントにこの人たち何やってるの……
「とりあえず過去話は置いといて、早く能力使ってみてよ!」
すっごいニコニコしながら言ってくる……
まぁいいけど、実は朝からずっとこの表示が見えていた。
《蒼雷》
……蒼い……雷。
なぜ蒼なのかは分からないが、これが攻撃系なら私もまともに戦うことが出来る。
……よく分からないけど。
高ぶってきた
私の周りに蒼い電気が纏わり付く。
何だ、カッコイイし、綺麗じゃん。
「ちょっとちょっと!!ミライ?」
フェリが何か言っているがどうしたのだろうか?
「髪!髪の毛!!青くなってる!!」
……ファ!?
「待って!待ってどういうこと!?ちょっと、何か鏡みたいなの……」
「はいコレ」
ルナが渡してくれた鏡を見る。
ホントに……青い……
「ええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」
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「……何で……何で?」
おかしい……何で髪が青くなった……て言っても原因は1つしかないだろうけど……
「まぁその力が原因だよねぇ」
ルナが笑ってる。ついでにフェリも。お前は後で殴る。(小さいのでかなり調整しないといけないのは昨日殴る時になって気づいた)
「アッハハハ!!でもカッコイイよ!ミライ」
むぅ……確かに私もカッコイイとは思ったから否定は出来ないけど……でも笑うことは無いでしょ……
「おいルナ」
「何?タンラフト」
「スカルリッパーにつけてた呪印消えてるぞ」
「ありゃ」
その後小一時間全力で逃げた。
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「いや……もう…ホントに………ふざけんな……」
死ぬ……マジで死ぬかと思った……ルナが中々止めてくれなかったからホントに辛かった……
ホントに前はすぐに止めてくれたのに……
「あーー!もう疲れた!と言うより結局試せてないじゃん!!」
「ええー……んじゃ、ゴブ君でどう?」
oh......ファンタジー定番のゴブリン君だよ。いるんだったら最初からそっち出して欲しい……
とりあえず試してみるか……えっと、頭に過る言葉は……
『破滅の蒼雷』
使用した瞬間、辺りに蒼の電気が飛び散り、ゴブリンを灰にして……森に火をつける結果になった。
「待って待って待って待って!!そうだった!やば!消して!!」
「はぁ……『吸収』……」
ルナァァァ!!ありがと……あれ?今の声……ルナのじゃなかった?
「ホンットに君たち、何やってるのさ?」
そこにはくせっ毛が特徴的な銀髪の少女が、呆れた顔でこちらを見ていた。
金髪「……何か……」
姉御「どうした?」
元ヤン「んー?今なんか……」
金髪「ちょっと出かけてくる」
元ヤン「どうしたんだ?」
金髪「気にしないで」




