少女と妖精
という訳で始まりました!前回の小説を途中打ち切りにしての!始めました!そんなことは置いといて、スローライフを送りたい!
「………聞こえなかったのか?……今すぐここから立ち去るがいい。」
今、わたしの前には巨大な生き物がいる。
とはいえ、言葉を発してる時点で普通の生き物ではない事が分かるだろう。
更に、その生き物は頭に巨大な角が生えている、それも1本2本ではなく、3本だ。しかもでかい。どのくらいデカイかと言われたら、こういうしかないだろう。
……外国にある傾いた塔の2倍位はあると。
さて、こんな長い説明に皆も飽きているだろう。メインはこいつでは無い。
その生き物の目の前にいる人物が重要なのだ。
黄色い帽子に短髪青髪の少女と黒髪赤目の羽の生えた小さな生き物。
その2人(?)の内、黒髪赤目の生き物は先程の言葉にこう答える。
「いやぁ~そういう訳にも、行かないよねぇ~私たちは今にも死んじゃいそうな、可哀想な人達を助けなくちゃ行けないの~よよよ~」
どこか楽しげにそういう。可哀想な人達を助けるというのは確実に嘘だろう。泣き真似をしているが誤魔化す気は無いらしい。
「あはは…まぁ事情はどうであれ、私達はそこを通らなくては行けないんです。どうかここは見逃して貰えませんか?」
青髪の少女は頬をポリポリと掻きながらそう聞いている。その目には争い事を避けたいという気持ちがとれる。
だがそんな事で巨大な生き物が退くはずがない。逆に怒りを買うだけである。
「我は立ち去れと警告した。だが汝ら立ち去らなかった。脆弱な人間!!そして妖精よ!自らの行いを恥じながら死ぬと良い!」
そういい、そいつによって蟻の様にしか見えないその2人を潰そうとした。
……だが真に恥じるべきは相手の力量をまともに測れなかったそいつ自身であろう。
愚かにもそいつは手を出しては行けないものに手を出してしまった。
彼女は出来れば戦いたくなかった。
それはただ単純に相手を傷付けるのが嫌だったから。
だが、裏を返せば相手を傷付けるだけの力があるという事でもある。
「……何で皆必ず襲ってくるんだろう?」
少女は本気で考える。
「逆に何で分からないんだろうねぇ?」
小さな生き物はカラカラと笑う。
「でも、仕方ないね」
「うん、仕方ない」
気付いた時には少女は”右手”に何かを持っていた。
大剣
その少女の右手には自分の身長と同じ位の見た目にも体格にも合わぬ剣が握られていた。
巨大な、そう、巨大な剣を”右手”で。
「仕方ないなぁ……出来れば戦いたくなかったんだけどなぁ……何でこうなるんだろ、フェリ……」
その言葉にフェリと呼ばれた小さな生き物は答える。
「ま、こんな場所じゃこれが当たり前だからねぇ。
でも、私は楽しいからいいじゃん!!」
「それはフェリだけじゃん…私は無視?」
「まぁまぁそんなの気にしない!!気にしない!!それじゃ、行こうぜ!!ミライ!!」
ミライと呼ばれた少女はため息1つ、そして構える。
「ごめん!その先にある物が必要だから!」
投稿ペースは未定です、そのところは御容赦下さい。