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8話 ドングリ樹海の奥深くの危険地帯

 俺は今ひとりで、冒険者の街の周囲にあるドングリ樹海にきていた。

 時間は早朝で、ちゃんと朝食のサンドイッチを食べてきた。


「さて、ここをどうやって突破するかだな。とりあえず魔力を節約するために空中歩行は使わずに、木の上から行くか!」


 『パルクール』『バランス』を使って樹海の木を足場にして、奥に進んでいく。

 木の上を通っていくのは、無駄な戦闘をなくすためだ。モンスターとの遭遇を避けるために出来るだけ見つからない場所から、進む事にした。


「どうなってる、あれから一時間全力で走ったのにまだ樹海が先に続いている。」


 彼方を見ても樹海は途切れていなかった。


「この樹海相当でかいな。全員で行くとしたらかなり厳しいな」


 俺ひとりなら強いモンスターと遭遇しても逃げることは、容易い。だけど全員で行くと、今の俺は一人しか、逃がしてやれない。


「まだ、魔力はある、先に進もう」


 俺は樹海の先を見るために、進んでいく。

 木の上を一歩一歩踏みしめて行く。弾丸のような速度で、それでもバランスは崩さずに安定してジャンプしていく。


「これは、やばい」


 俺は樹海のさらに奥に進んで見てしまった。

 ビルのように高いの巨人のような生物。

 空を飛んでるバカでかい翼竜。

 ドングリ樹海の入り口付近にいるゴブリンとは比べものにならないくらい、モンスターの形は異形で異質。だけどそのすべてがどれも殺戮に適した形をしている。

 そう、敵モンスターのレベルが変わった。ゴブリン、ゴーレムなど生易しいものではない。


「空に飛んでる奴が厄介だ。見つからずに行けるか、なるべく木の影に隠れて捕捉されないように立ち回るようにしよう」


 敵モンスターに見つからないように『視野角強化』を使い前後左右の監視を怠ら無いようにして、急いでいるけどでも、落ち着いて冷静に集中して進んでいる。


 


 つもりだった……


「なんか、敵モンスターの挙動がおかしい? 俺は敵から見つからないようにしてるはずなのに、奴らつかず離れず常に一定の距離を保っているのか? それはつまり……」


 俺の位置など最初から敵モンスターにばれていた。敵モンスターは俺が絶対に逃げられ無いように倒せる場所まで誘導していた。それも俺に悟らせずに、これは今までのゴブリンやゴーレムより知能が高い証拠でもある。


「まずい、囲まれてる。 地上は敵モンスターが多いからダメだ、空中は翼竜がいる、こいつらを街につれて帰るわけにはいかない」


 考えても仕方がない、俺のやるべきことはただ一つ、こいつらをぶっちぎることだ。


「俺の全力についてこれるかなモンスター共!」


 俺の走りは今までの走りより速くモンスター達はただ遠くに消えていく俺の姿を見ることしかできなかった。

 当たり前だ、いくら強いモンスターでも、いくらレベルの高いモンスターでもただ一つだけ振り切っている奴はいない。みなバランスを求めてスピードとパワーの力を合わせる。それは間違っていない、対応力が高くなるから。ただし逃げスキル一点特化のような一つのことを極めた者には勝つことができない。

 それこそが、一点特化の力、俺の力だ。


「いくら頑張った所で、極まってないと、逃げの権化の俺を捕まえることなど出来ない」


 さっきまでの不安など消し飛んだ。俺の全力はそれほどまでに違いすぎた。ものの数分で囲まれていた劣勢の状況から、敵モンスターから姿が見えない遠くまで逃げてこれた。


「ここまで来れば大丈夫だな。さて少し疲れたし街に帰るか」


 俺は疲れた体で酒場に入り今日の出来事をアルタリスとマリーに報告した。


「すごく強そうなモンスターがうじゃうじゃ、そりゃもうゴキブリみたいにたくさんだぞ」


「私たちでは倒せるレベルではないわね。やっぱりこの戦力ではまだ突破は無理そうだね」


「ドングリ樹海は少しずつ開拓していきましょう」


 俺たちの今後の方針は決まった。アルタリスとマリーの戦力アップと、俺の魔力総量アップつまりスタミナアップだ。


 もう少し難易度の高いクエストを受けるようにした。



――現在のステータス―――――

   ――――――――――――――――――――――

リュウタ


レベル5


能力


『超爆速振り向きバックラン』『ガールボイス収束イアー』


スキル


『パルクール』『バランス』『空中歩行』『視野角強化』

     ――――――――――――――――――――――

アルタリス


レベル不明


能力不明


スキル


『炎魔法』


所持武器


毒ナイフ

     ―――――――――――――――――――


マリー


レベル4


能力


心眼


スキル


精神干渉スキル

     ――――――――――――――――――


 

 



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