第四回〜私の想い
私は今、絶対絶命。桜井くんファンの人に捕まっております・・・!!
「あんた、全然しゃべらないし、笑わないしでムカつくの。」
「・・・。」
私、こういう女子のネチネチしたトコが嫌いなんだよな〜。
「だからさ、シメてあげる。」
ひぃぃぃぃ〜!!!
なんでそうなるわけ!?
「いっくよぉ〜!」
と私を殴ろうとした。
や・・・やだ!
「イジメ現場ハッケ〜ン。
俺の蓮ちゃんになにしてんの?」
え・・・?
振り返ると、桜井くんが。
それに気付いた桜井くんのファンは、焦って逃げていった。
「蓮ちゃん、危機一発。俺が来て良かったね?」
「う・・・うるさい!!別に、あんなの怖くなかったし・・・!
桜井くんが来なくても大丈夫だったし・・・。でも・・・
ありがと・・・。」
「蓮ちゃん可愛い。」
私の顔は赤くなった。
「なっ!!からかわないでよ!!」
何故だろう・・・。
桜井くんといると、たまにだけど素直になれる。
ホント、桜井くんて不思議な人・・・。
だからいつも、桜井くんのペースに巻き込まれてしまう。
「蓮ちゃん、いつになったら俺を好きになってくれるの?」
何言ってんの・・・?
「言ったでしょ?私はあんたを好きにならない。」
「なんで?」
「私には、好きな人がいるの・・・!」
そう、好きなのは死んでしまった彼。
私はいつまで、あの彼を想っているのだろう。
いつまでも想っていても変わらないって分かってるくせに・・・。