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プロローグ

あるところに一人の男が住んでいました。物心ついた頃、彼は想像した通りの物を目の前に創造するという不思議な力に気がつきました。父と母に見せると、いつの間にかテレビの前で披露することになってしまします。


 彼は言われた通りの物を、作り出してマスコミに絶賛されますが、一部心ない人はトリックだと彼を強く罵ります。しかし彼は幸せだったのです。ニコニコと喜ぶ両親の顔を見ているだけで。


 そんな時、彼はふと思いました。金目の物を作ったら、もっと幸せになれるかもしれない。そう思った彼は金、銀、宝石、思いついたものをすべて作って両親に渡しました。すると両親は大喜びして彼を褒めます。彼はうれしくなって、そして両親の喜ぶ顔が見たくて何度も何度も創造し、大きな家も高級な車も、彼が大好きなゲームも、そして幸せな家庭も、沢山の友達も手に入れました。しかし、彼は気がついてしまいます。


 自分を上目遣いで見る薄気味悪い笑顔を浮かべ自分へゴマをする両親と友達に。


 彼は恐ろしくなって、部屋に閉じこもりました。しかし、両親は彼を部屋から引きずり出し、アレを作れ、これを作れと言って彼を殴ったのです。そしてマスコミや友達は彼の家族を罵倒しました。彼の家族に対する妬み、つらみが彼を殴ったことで、溢れ出したのです。


 毎日家に押しかけるマスコミ。罵倒される両親。そして彼は家から出るのをやめ更に、部屋に閉じこもるようになります。もちろん殴られるのは怖いので、両親には望む物を与えながら、次第に社会から孤立していったのです。


 そんな時、彼はVRMMORPG【デメテル】というゲームに出会いました。魔法が使えるこの世界では彼は普通の存在です。信頼できる友人もできました。ギルドを作り、仲間を増やし、どんどんこの世界に魅了されていきました。


 しかし、現実の彼は社会に溶け込むことも働くこともできず、嫌だ嫌だと思いながら両親に、殴られないために望むものを与え続けました。


 そのうち、父は家へ帰らなくなり、母はそんな父に心を痛め酒に溺れる様になりました。またそんな母を更に嫌った父は他の女のところへ行ってしまったのです。


 そうして両親は自らの利益を求め、彼の親権を争い、本気で憎みあうようになります。


 そんな泥沼の生活に彼は思います。自分の力が自分とその周りの人を不幸にすると。そして彼は願いました。何もかも受け入れてくれる【デメテル】というゲームの世界の中でずっと暮らして行きたいと。


 しかし、彼にはそんな勇気はありません。ゲームの世界を現実に作り出したとしたら、間違いなく世界は混乱するでしょう。そしてゲームを愛する仲間たちにも多大な迷惑がかかる事もわかっています。そして彼は死を選ぼうと高い高いビルの上で靴を脱ぎました。


 そんな時、悪魔が耳元で囁きます。


「何故、貴方が死を選ぶ必要があるの?その力を使えば好きな世界で生きていくことも、貴方を除け者にした世界を壊すことも可能なのに」


 そういわれても彼の決意は変わりません。しかし、悪魔も囁くことをやめません。


「ゲームの中で聞いてみるといい。この世界には世界を壊してでも自分の望む世界で生きて行きたいと願う者がいる。そして君はその世界を創造することができる」


悪魔の囁きに、彼はゲーム内の友人に聞いてからでも遅くはないかと、少し考えます。悪魔はニヤリと笑い、


「創造するということは神と等しい行為。貴方は神と同じ力を捨てようとしている。その力は万物霊長の長たる力だというのに、もったいない。もったいない」


そうして男は遂に・・・。


 MMOの世界。こんな世界が本当にあったらなって思った事ってないでしょうか。実は私もその一人、剣と魔法のファンタジーってなんか素敵ですよね。 

 

 そんな世界を作れるとしたら皆さんどうします?


 私は思っていても行動にはできないタイプの人間です。がそれでも最後まで悩むかなって思います。それほどファンタジーの世界って魅力的ですよね。


 そんな世界で生きてみたい。現実の世界に疲れちゃったよ。なんて言いたくなる時もありますよね。


 そんな時、思いついたのが、このお話。文章力も乏しくわかり辛いところもあるかとは思いますが、是非暖かいコメントくれるとうれしいです。


 

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